~希望or不安??~
~希望or不安??~
僕たちはアルファードでアルが見つけた暗闇の中の「なにか」に向かって進んでいく。
「かなり近くなってきましたけど、まだはっきりしませんね、あれは何でしょう?」
隣に座ってるエレーナが独り言のように疑問を投げかけてきた。
確かにもうかなり接近してるはずなんだけど、なかなか輪郭とかディテールがはっきりしない。
「そうだね、確かにちょっとおかしいな・・」
後席から乗り出してアルも前方を見て、
「ユウト、あれモノじゃないのかもしれないよ、アルにもはっきり見えてないもん」
アルはキャットピープルの特徴で人間とは比べ物にならないくらい視力がいい、そんなアルの目にもハッキリ見えてないということは、そこにあるモノが実体として何かがあるのではなく、例えば模様みたいなモノがあるのかもしれない。
「アルにもはっきり見えてないってことは、モノじゃなくて、何か別のモノがあそこにあるのかもしれない」
僕が曖昧な言い方をしたせいかタミーが、
「えぇ~、なによそれ? このまま近づいてちゃって大丈夫じゃないヤツだったりししたらどうするつもりよ?」
タミーの言葉に呼応するようにエレーナも、
「タミーの言う通りかもしれないですよユウト、このまま進むより、少し離れた場所で止まって様子をうかがうなりしたほうが危険が少ないと思うのです」
確かに、さすがエレーナ、しっかりしてる、エレーナの提案に従って僕はクルマを止めた。
「それじゃ、双眼鏡を出してっと」
僕はさっき見つけたモノの中に結構デカくて本格的な双眼鏡があったのを思い出して、それを異界収納から取り出して、前方を覗いてみた。
「クルマの窓越しじゃ像がぼやけるなぁ・・外へ出よう」
僕が双眼鏡を持って外に出るとタミーとアルも続けて降りてきた。
「ユウト、何それ? みせてよ」
「これは遠くのものがよく見えるモノだよ、ここから覗くんだよ、見てみな」
そう言いながら僕はアルに双眼鏡を渡すとアルはすぐさま、接眼部に目をあてて覗く、その直後、
「うわぁ~ッ! 何これェ~ッ!! スッゴ~イッ!! ばっちり見えるよぉ~!!」
と、テンション爆上がり! 尻尾がボワッっと膨れたのがアルの興奮度合いを見せつけていて、それを見ていたタミーも、
「アル~、私にも見せてヨ! アルばっかりズルいわ」
といつものタミーじゃなくなって、アルとふたり玩具を取り合う姉妹になっちゃった・・^^
皆様、今話も読んで頂いて、ありがとうございます。
昨日今日と異常な暑さでした、皆さん体調崩されていませんか?
明日も暑いとの予報ですが、しっかり水分補給や休息をとって
身体をいたわって下さいネ。
暗闇に閉じ込められてる4人、そろそろ暗闇から脱出して
もらったほうがイイかなぁ~って考え始めてます。
なので、次話あたりで新たな展開をしたいなぁ~ってお話の
アイデアを考え中なんですけど、なかなかイイ感じの案が
浮いてこなくって困ってます^^;
でも、なんとか4人には元の世界に戻ってもらえるよう、上手にお話を
進めていこうって思ってますので、次話もよろしくお願いします!!




