~驚かせ過ぎは厳禁です・・~
~驚かせ過ぎは厳禁です・・~
真っ暗闇のなか、なぜか遭遇したアルファードに乗り込んで、どうなるかも判らずに走らせ始めた僕たち・・・
最近のクルマのライトはLEDになり以前よりさらに明るく前方を照らし出してくれるモノに進化している、なので僕は勝手にライトが点けば前方の状況がはっきり判るはずと思っていた、しかし、現実はその想像通りにはなってくれなかった。
「せっかくライト点けたのに、なにも見えないな・・」
僕はライトを点灯したのに、何もみえない状況に不満とも疑問とも取れる独り言を言っていた、しかし、そのボソッと言った独り言をタミーが逃すわけがなかった。
「ライトって何? 見えないとか言ってたけど・・」
「あぁ、ライトっていうのは前を照らす照明かな?」
「ショウメイ?」
う~ん、ダメだ、ぜんぜん説明になってない! むしろ判らなくなってるっぽい!
「え~と、ライト、照明っていうのは・・・そうだ!」
僕はライトの説明を言葉でするより実際に見てもらうほうが確実に伝わるはずと気が付いた。
「じゃあ、いったん降りてくれる?」
「降りるの? なんで?」
「ライトってのを見てもらうためだよ、実際見たほうが一発で分るハズだよ」
僕が先導して、いったん車を降り、4人でクルマの前面へ廻ってライトを見てもらった。
始めは普通にライトを見せるつもりだったけど、ちょっといたずらしてエレーナ達の反応をみたくなっちゃって、まずライトを消してフォグランプだけを点けてみせた。
「ここで光ってるのが小さいほうのライト、どう? 足元辺りが、明るくなってるでしょ?」
そう言って僕は足元を指さして、明るくなってる部分をしめした。
「そうね、明るくはなってるわ、でも・・・照らせる範囲は狭い感じね」
タミーがそのままをずばり言葉にした、確かにフォグランプだけでは、あまり遠くや広範囲は照らせない、そこで・・・
「じゃあ、今度はもう少し明るいほうを点けるね、そのまま見てて」
僕はこう言って、クルマの中へ戻って、ヘッドライトをオンにした、すると・・
「うわっ! 何これっ! 目が見えないっ! 何したのッ!? ユウト助けて~ッ」
「キャァ~! 目をやられたわ~!」
「ゆ、ユウトッ、 何するんです? これを止めてください!」
瞬時にクルマの前方を二条の光が明るく照らし出した。
3人とも、それぞれに言葉は違うけど、そのヘッドライトの明るさに超絶驚き、ビビりまくってるようだ、まぁそれも無理もないこと、こっちではこんなに明るい光を発するものといえば、時々起こる雷の稲妻くらいだろう・・
それにしてもエレーナまでもが、かなり狼狽してるってのは、いたずら大成功って感じかなって内心僕は喜んだ^^
「ハハハ、みんな驚いた? これがヘッドライトっていうヤツの明かりだよ」
僕はそう言いながらクルマから降りて前へ廻ると、タミーとアルが激怒りモードで僕に詰め寄ってきた。
「ユウトのいじわる! アル死ぬかと思ったよ~ッ」
「ユウト! なにすのよ~ッ! まったくふざけ過ぎよっ!」
「そんなにびっくりした? ゴメンよ~、でもこれがあれば夜でも明るくなるし移動できるようになるよ」
僕が笑ってそう話してるとエレーナが寄ってきて、
「ユウト、悪ふざけは止めてください、もうちょっとで矢弾でこれを破壊するところでした」
と、かなりマジ顔で僕に注意してきた、でもその瞳は涙目になってのを僕は見逃さなかった。
「やっぱりエレーナも女の子だね」
ちょっとやりすぎちゃったかな・・
皆様、こんにちは^^
いつも読んで頂き、ありがとうございます!
今日はお仕事の昼休みに更新させて頂きました。
こんな時間に更新できたのは、今朝、変に早く目が覚めちゃって
そのときに「せっかくだからお話を進めよう!」って思って
お話を作っていて、それを今職場のパソコンから更新したからです^^
まだ、二日に一回の頻度ですが、これまで同様、よろしくお願いします!!




