~きみは救世主?~
~きみは救世主?~
こっちの世界には似つかわしくないミニバンに遭遇した僕たち、みんな驚いてはいるものの、興味も持って接してる・・
「なんで、アルファードがここに?・・」
僕がそんなことを言ってると、エレーナが中に入ろうと車内を覗いているのに気づいた。
「あぁ、エレーナ、ちょっと待って、いま明かりを点けるから」
ルームランプは点いてるけど、ボンヤリとしてるので、僕は異界収納からLEDソーラーランタンを取り出して、車の中を照らした。
そこには人間界だったらいつでも見ることのできた高級感のあるシートがどっかりと佇んでいた。
「うわぁ~、モノすごく高級そうな椅子がならんでるよ」
中を覗いたアルが、そこにあったシートを見て、驚きとも感激ともとれるような声でエレーナとタミーに言った。
僕にはそうなるのもわかる気がした、そこに並んでいるシートはこっちの世界にある椅子とはまるで違う異次元の質感や出来の良さが見るだけで判るほどのモノなのだから。
しかし、なぜこの暗闇の中に人間界のミニバンがあるんだろう? 僕みたいに異世界に転生した? いやいや人間じゃないんだから転生ってのはないだろ、とするとタイムスリップならぬ次元スリップでもしたのか? だいたい次元スリップってなんだ? そんなの聞いたことない・・・
いろいろ考えてもぜんぜん答えが出てこない、でも、ここにミニバンが存在する訳というか理由が必ずあるはず、そう考えると僕の頭にある仮説が浮かんできた。
「もしかしたら、これに乗って動くことで、元の世界に戻れたりするのかも? そのためにコイツはここで僕たちを待っていた? とか?・・・そんなはずないか」
僕がブツブツ言ってるとエレーナが、そんな僕に気付いて、
「ユウト、どうしました? ここから脱出する方法が見つかりましたか?」
と聞いてきたので、僕の考えた仮説を説明してみた。
僕の仮説を聞いたエレーナは、
「そうですね、私たちはまずはここから脱出しなければなりません、でも、その方法も見つかってもいないこの状況では、ユウトの仮説もやってみる価値はあると思います、少なくともこのままただ手をこまねいていても何も解決しませんしね」
「じゃあ、さっそく実践してみよう!」
僕は運転席へ移動し、エレーナはタミーとアルに僕の仮説を説明して、これから実際にやってみると伝えてる。
緊張の瞬間、さてアルファードは動いてくれるのか・・・
皆様、こんにちは。
今話から毎日知投稿ではなくなりました(一日空いてます)
うちも読んで下さっている方々には、ご迷惑なことと思っておりますが、
全回も書いた通り、少々体調を崩しておりまして、しばらく
毎日投稿はせず、二日に一回程度にさせて頂こうと思ってます。
何卒、ご了承頂きますよう、お願いします。
では、次話もよろしくお願いします!!




