始まりの201号室
なんとなく閃いたやつを形にしたような作品です
駄文ですが楽しんでいってください
今年から高校生になる水無月ユウキには重大な問題があった。
それは住む家が無いことである。
何故なら彼は両親を説得し、上京してきたため、家はおろか頼れる人すらいないのである。
「ヤベー、住む家どうするか…」
不動産を求めてさまよっているユウキはそんなことを呟いていた。
「一軒目は高すぎ、二軒目は遠すぎ、三軒目はボロすぎ…。もう次に懸けるか…?」
いろんな物件を回ったようだがお気に召す物件がなかったようだ。
そうこうしているうちに日が暮れ始めているのだが、未だに寝泊まりする場所を見付けれていない。
焦るユウキの目にふと一軒の店が映る
「不動産 人安心…?なんだ、その一安心と人、安心を掛けたみたいな名前は…。まあいい、ここに懸けてみよう。」
希望を求めて入った不動産の中にはビッシリと人の写真が貼ってあった。
「この不気味な店に希望なんてあるのか…?」
言いながらユウキは椅子についた
正直あきらめムードのユウキの前に一人の男性が現れた。
「物件をお探しですか?」
男はそう言うとユウキの前の椅子に座り、懐から写真の束を取り出した
「はい、出来るだけ安くて、きれいな所ってありませんかね?」
我が儘も甚だしいものだ
しかし、男は
「それならオススメの物件がありますよ。駅から徒歩5分で家賃もお手頃です。コチラなんですが…」
そう言うと写真の束から一枚取り出し、ユウキの前に置いた
「こ、これはきれいな家ですね!や、家賃はどれくらいになるんですか?」
「2万円になります」
「2万円!?」
ユウキは驚きながら返答した
それもそのはず。今まで回ってきた不動産ではこの物件ほどのきれいさだと5倍以上の家賃を払わなければいけなかったからだ
「こ、ここに決めます!」
即決である
「ありがとうございます。つきあたりましては、何点か注意点があるのですが…」
しかしユウキは浮かれすぎて、男の言葉など右から左である
「それではさっそく本日からの入居という形でよろしいでしょうか?」
「もちろん、お願いします!」
さっそく鍵を受け取るとユウキはスキップで新たな家へと向かっていった
「クククッ、これからが見物だぜ」
ユウキの去った不動産には男の笑い声だけが響いていた――
一方、とうとう住む家が決まったユウキは家の前に立っていた
「こ、ここが俺の新居か…
確かにここからなら学校にも行きやすそうだ」
不動産の男は駅から5分と言っていたが、実際はそこまでかからないようだ
「しかし、本当にこんなきれいなところが月々2万円でいいのか?」
そう呟きながらユウキは新居、201号室(1階なのに何故か)の鍵を取り出し、鍵穴に差し込んだ
「さあ、ここからが新しい物語のスタートだ」
ゆっくりと鍵穴に差し込まれた鍵を回し、扉をあけると眩しいほどの光が部屋の中から出ていた――――
いかがだったでしょうか?
読みにくいような文だったかもしれませんがこれからもよろしくお願いします