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第五話:「潜蟄」

さて、今回も更新の時間がやってきましたが………今後の展開が気になる方が多くいると嬉しいですね。いい意味で読者を裏切れるような小説を書いていけたらと望んでいます。

第五話:

「潜蟄」

「……今日から、夏休みですが〜……」

 今日から待ちに待った夏休みである。部活動を行っているものは部活に精を出し、彼女がいる連中は……いや、なんでもないなんでも。

 とにもかくにも、夏休みである。

 今日ばかりは学校に生えてある木という木に密集して妻を娶ろうとご近所めーわく考えずに鳴きまくっているせみのことも多めに見てやらないでもない。

「……漆、大丈夫かなぁ……」

 俺が家を出る前、まだ漆は眠っており、短パンをはいていたのだがすらっとはえた足がものすごく……その、なんだ?健康的でよかった。

 昨日の夜の時点で暑かったらクーラーをつけておくようにといっておいたし、俺のケータイが鳴り響くこともなかった。

 つまり、ケータイが鳴り響いていなかったということはあの双子が帰ってくるのはまだ先のことであり、いろいろと面倒なことを押し付けられないのである。

 人は束縛の中に自由を見つけるものなのだ。

 まぁ、束縛の中に快感を見出すやつもいるのだが……

「黒河、おれ、もう溶けそうだ……」

「俺に言うな、校長に言え」

「さっきから何分待たせてるっておもっているんだよ、あの校長は?みろ、PC部顧問が倒れたぜ?」

 指差す先には言われたとおり、席に座っていたはずのPC部顧問が白目をむいて倒れていた。どうやら熱中症のようであわてて職員たちが駆け寄ってかついで保健室へと運んでいく。ちなみに、保健室は快適に保たれているために今頃涼しいクーラーが作動しているに違いない……こころなしか、運んでいっている先生の中にはほっとしたような顔をしているものも多い気がする。

「………高校生の身分で夜遊びなど言語道断……」

「まだまだ、続きそうだな……」

「TO BE CONTENUE……おれとしては続きは始業式でやってもらいたいな」

 まったくだ、俺はさっさと家に帰りたいんだよと心の中で叫んでみたものの、俺たちが解放されたのは後二人ほど人が倒れてからのことだった。

 帰り道、俺は友人である佐原太郎と一緒だった。

 佐原太郎は自称、帰宅部部長である。俺たちの学校の中で一位、二位を争うほどの部員数なのだが当然のように部費など支給されてはいない。

 部費がないのはおかしいではないか!と立ち上がった帰宅部たちはなんと、理由は不明だが市長を相手にして帰り道が暗い場所に外灯を設置させたり、比較的事故の多い場所に信号と横断歩道をつけさせたのである。

 いやはや、立派な部長様ではあるな。

「黒河、そういやこっから先って高級住宅街だろ?」

「ああ、そうだったな。ふらふら歩いてたら珍しくこっちに来たんだな」

「いやなところだよなぁ……」

 そういって本当にいやそうな表情をしながら歩いているが、俺は不思議に思う。

「どうした?普段だったらそんなこと言わないだろ?」

「いや、だってさ、あれだよ、あれ」

 指差す方向にはイヌと戯れるおばさん……いや、貴婦人?がたっていた。

「あれがどうかしたか?」

「あのイヌ、三桁万ぐらいの価値があるらしいぜ?」

「すげぇな、おい。イヌって保健所行けばいくらでももらえるんだろ?ただで」

「ああ、そりゃそうだがきちんと世話しねぇといけねぇんだぞ?あいつらが飼っているのは血統書つきのぼんぼんのイヌどもさ」

 そういってため息を再びつく。イヌを見ていると、ものすごく賢いのかさまざまな芸をやってのけている最中だった。

「あ〜あ、俺んちのイヌもあれだけ賢かったらばかにされねぇのによぉ」

「そうか?お前んちのイヌ、あれで結構かわいいぞ」

 佐原の家のイヌは佐原が家に帰ってくると急いで飛び出して尻尾をめちゃくちゃ振りまくる。佐原が芸を教えようとしても、イヌは尻尾をこわれるんじゃないかというぐらいふりまくり、佐原を見上げているだけなのだ。

「けどよぉ、あのお嬢様に馬鹿にされたのはくやしいんだよ」

 そして、クラスメートの一人の女子が佐原のイヌを馬鹿にしたのである。まぁ、俺としてはどうでもいいことだ。

「?」

 再びイヌのほうへ視線を向けようとすると、ふと、別の家の二階の窓に視線がいく。


 そこには白い服を着た少女が無表情でこちらを見ていた。


「佐原、あれ……」

「なんだ?」

 指差した時点ですでにその少女は消えていた。

「何もいねぇよ」

「いや、けどさ……」

 そこで不思議に首をかしげる。別に少女がこちらを見ていてもいいのではないだろうか?そりゃ、イヌを見ていた俺たちがいたくらいだから、そんな俺たちを見ている別の人がいても別に不思議には思わないだろう。

 しかし、そんなのお構いなしに俺はその少女をみて不思議に思ったのだ。なぜだ?

「しろい少女がいたのか?」

「え?ああ」

 知っているのだろうかと思って佐原を見るとどろどろ〜とか口で言いながら話し始めた。

「ああ、それって有名な話だぞ……以前、あの家にすんでいた娘が死んで、幸せそうな面をしている連中をあの家の中に取り込もうって話」

「おいおい、あの家に人、いるだろ?」

 そういってその場で話していると、少女がいた問題のある家から一人の女性が出てきた。

「ほら、見ろよ」

「……まぁ、確かにそうだよなぁ……気になるし、ちょいと聞いてみるか〜」

「え?おい、ちょっと待てって」

 佐原の悪い癖はどうでもいいことを真剣に聞こうとしたりすることだ。いまどき『あなたの家に女の子いますか?』とか聞いたら変質者あつかいされかねん。

「すみません」

「はい?」

 ほらみろ、早速怪しげな目で俺らを見てるぞ。

「あなたの家に、白い服を来たお子さん、いますか?」

「っっつ!?」

 なぜだろうか?ものすごくおびえたような瞳を俺たちに向けて、その人は答えずにさっさと家の中に入っていってしまった。

「なんなんだろうな?」

「さぁな……けど、あの驚き方は異常だな」

 俺は素直に思ったことを口にする。

「そうだよなぁ……怪しい、なんだか事件の香りがするぜ」

「……」

 目が輝きだした佐原をとめるには地球を滅ぼすしかない。生まれた時点で野次馬であるこいつは身体の90パーセントが好奇心の塊であり、一度火がつくと誰にもとめられないのである。

――――――――

「ただいま、漆」

「おかえり、輝」

 にこにことで迎えてくれた漆になんだか和みつつも、俺は帰りに寄ったスーパーで手に入れた品々をテーブルの上においていく。リビングは光るぐらいに掃除されており、掃除をしていたのが目に見えてわかるぐらいすばらしいものだった。

「今日はとんかつ作るからな」

「うわぁ!お肉、だいすきなんだぁ♪」

 だろうな、初めて会ったとき俺を食らおうとしていたぐらいだから……つーか、龍だし。

「ああ、ちょっと飯喰ったら友達と用事があるからちょっといってくる」

「用事?」

「俺の友人でさ、へんなやつがいてそいつ、知りたがりなんだ。ほら、漆がいたあの廃墟の中にも俺を引き連れていったことがあるんだよ」

「へぇ、そうなんだぁ……あ、だから輝のにおいをどこかでかいだことがあるって思ったんだぁ」

 のんびりとそういったので俺は首をかしげる。

「においってそんなに覚えておけるものなのか?」

「うん、だっておいしそうなにおいだったから」

「……」

 それはボケでしょうか?とたずねたくなったのだが、マジだよと返されたとき、俺は笑って食事を取ることなどできなくなるだろう……やられる前に犯れ!って犯罪くさいな……食われる前に食え!ってこれもアウトだ!下ネタ反対!

「あ、そうだ輝〜」

「何?」

「あのね……『おかえりなさい、食べるならお食事?それとも私?』」

「……」

 それはなんでしょうか?

「え?え〜と…お食事?」

「『あら、私はもう食べれない年齢なのね……しくしく』」

「じゃ、じゃあ……漆?」

「『私が作ったお食事が食べれないって言うのね!ひどいわ!』ってお昼のドラマであってたよ」

「…」

 そういや、保育園とか幼稚園に通っている子が寝るのが遅くなっているって理由のひとつにテレビが上げられていたっけな?

「……漆」

「何?」

「今後、そういった番組見るの禁止だから」

 そうこうしているうちに約束の時間に。

「よっ、待ったか?」

「いや、今来たところだ」

「それ、女にだけ使えよ。男に使うと気持ち悪い」

 そういって佐原は背負っていたリュックを下ろす。

「なんだ、それ?」

「ビデオカメラだ。設置してあそこにお化けが映るかどうか確認する」

「って、それってどう考えても犯罪だろ?盗撮だぜ?」

 この年で前科もちにはなりたくないなぁ。

「そうか、それならしょうがねぇから……手っ取り早く侵入してみるか?」

「しょうがねぇなぁ……」

 すでにこちらでは前科があるのでそれほど心苦しい気が……しないわけではないが、とりあえず、近づいてみればわかることだ。

「黒河、気をつけろよ、イヌがいるかもしれねぇぞ」

「そうだな」

 辺りをうかがってみるのだが犬小屋などそこらいったいにあるわけではなかった。安全だ、そう思って庭の中に侵入する。

「で、どうやって二階のあの部屋までいくんだ?」

「はしご、持ってきた」

 リュックの中からはしごが出てくる。どう考えてもそのリュックの中に入りきるようなレベルではない。

 あっさりとはしごをかけて二人して上り始める。問題の部屋についた時点で、鍵を確認してみると……

「開いてるな」

「ああ、そうみたいだ」

「今頃、戸締りすらしてねぇなんておかしな話だぜ?罠か?」

「おいおい、高校生が忍び込むのを誰が予想するんだよ?」

「それもそうか」

 そんな会話を小声でした後に俺たちは部屋の中へと静かに入り込む。もちろん、泥棒とかそういったものではないので靴はぬぐことにして……


あんまりあとがきのほうで感想をくれ、評価をくれ、メッセージをくれ、金をくれと言ってもいけませんね………というわけで、確実に途中で断念しそうな企画をやります。今後、一問ずつ問題を出して行きますので………よし、まずは常識問題!金太郎の母親は?

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