漆編:黒き龍、輝きを知りて。
今回で漆編も終了ですっ!うわぁぁぁん!けっきょくカウントダウンまでしてたのに一切感想とかなかったぁっ!こうなったらぐれてやるっ!
漆編:黒き龍、輝きを知りて。
『輝ぁ、一緒に逝こうよ……』
「あ、ああ………わかった、一緒に行こう、漆………」
闇に沈むかのように輝は影の中へと沈み始める………だが、その輝の頭をつかんで引きずり出す闇を纏いし漆。
「………輝!しっかりして!」
ばちん!そんな鋭い音が墓地中に響き渡り光を取り戻した輝の瞳が漆をとらえるのだった。
「………漆………漆か!?」
「うん!そうだよ!」
「ほ、本当に漆かぁ!?」
「そうだって………しっかりしてよ、輝。ちゃんと私を見てよ」
両手で輝のほほを挟み、じっと目を合わせる。
「………ぽっ」
「………いや、恥ずかしいなら俺を見るなよ………」
「だってさ………」
――――――――
「くっ………もはやこの手も通じないのか!?」
その少年の前に現れる輝、そして輝を乗せる一体の黒龍。
「ああ、漆が俺を助けてくれた………ついでだからじーさんも今助けてやるから!」
黒龍の咆哮によりあっさりと拘束していた鎖は朽ち果てて老人が地上へ三回転を華麗に決め、着地する。老人も老人とは思えぬ身体能力を見せつけるのだった。
「さ、漆帰ろうぜ」
「待て!まだ終わってなんか………」
その言葉も無視して一匹の人間と龍は天井を壊して去っていく。黒き龍が空を泳ぐ時、満月が龍を照らす。照らされた龍の背中には一人の人間が………
そして、そのころ残された老人と四肢を地面へとなげうった少年は会話をしていた。倒れた少年の横には一匹の黒龍が横たわっているのだが動こうとはしなかった。
「もう良いじゃろう?人としては脆弱な体のお前がこれ以上何ができる?ナハトと名付けた龍をさっさと引き連れて消えるがよい」
「……絶対にこの日のことは忘れない」
憎憎しげにその言葉を吐き捨て、少年は立ち上がる。
「ああ、わしが覚えておこう」
残された黒龍を引きずるようにして結局少年は名乗ることなく姿を消した………そして、一人残った老人はため息をついた。
「やれやれ、三人兄弟の末っ子じゃからって何もあそこまで気張らんでもよかろうにのう………今頃あの長男坊はどこにいったんじゃろうか」
それだけ呟くとじいさんは姿を消す。
「………なるほど、白河は三人兄弟だったのか」
そして、誰もいなくなった場所に現れる一人男………佐原太郎。その隣にまた別の人影が現れた。
「あ〜あ、逃がしちゃった。いいの?今の老人ぼこってはかせりゃよかったのに」
「………ああ、友人の爺さんに手を出すわけにもいかんだろ」
「はぁ?いい加減その考え捨てたほうがいいんじゃない?いずれ足元すくわれるかもよ?」
「………かまわねぇよ」
もと来たようにすぐさま二人の姿は消える。
謎が残ったままだがここに、輝と漆の夏休みは終わりを告げたのだった。
ちぃ〜す、雨月です。ぐれました………まぁ、馬鹿やってないで次回作を期待してください。ええ、まぁ、三部作構成の今作品。晶、輝と続いて次の主人公は……誰なんでしょうね?




