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第3話 次の駅は・・・・

時刻は18:15________

俺と翔也は電車に揺られながら合コンの集合場所の武蔵小杉駅に向かっていた。

この時間帯には珍しく、車内には人が少ない。

俺らを含めて10人にも満たない。


ちょうど、太陽が高層ビルの間に隠れるように沈もうとしている。夕焼けがまぶしく、車内はオレンジ色に染められている。

いまのこの環境のせいで、眠気が襲ってくる。

どうやら、5限の前に買ったコーヒーの効果がそろそろきれてきたらしい。


隣では翔也が電車に乗ってからずっとスマホをいじりちらかしている。

俺もスマホをポケットから出し、SNSを開いてみんなのつぶやきやらニュースを眺める。

ニュース一覧ではトップに「○○と××が結婚!」と大きく報じられている。

こういう記事を見るたびに、自分はいつ頃結婚するのだろうか、とぼんやり考えてしまう。

理想としては、自分が経済的に安定してなおかつ30代手前で結婚したい。

今回の合コンでもしいい人がいても、その人と付き合って、長年交際して結婚!なんてことはおそらく数%の世界だろう。

だから、今回の合コンなんかは人生の通過儀礼なんて考えれば自然と楽になる。


電車がトンネルに入り、車内がオレンジ一色の世界から普通の世界に移り変わる。

夕焼けのせいで気づかなかったが、いまの俺の服装は合コンにいくというより、ダンスをしにいくっていう格好だ。

ベースボールシャツを着て、下はシーパンで頭にバケットハットをかぶっている。

絶対第一印象わりぃな的なことを心でツイートする俺。


ガタンガタンッ!!!


2度電車が大きく揺れる。

脱線?いや、電車は傾いてはいない。

車内アナウンスが流れ始める。



『まもなく~中目黒~、なかm○$▲☆×€…………第3世界です。第3世界に到着いたします。』



は?第3世界?なんだよそれ……

車内がざわつき始める。席を立ち窓から外を眺める人もおり、翔也もその一人だった。

「お、おい、鼎…窓の外見てみろよ。」


翔也に促されて窓の外に視線を移す。



そこには、トンネル壁でもなく夕焼けでもなく、月夜に照らされた森が広がっていた____________



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