カズミ、ミイラになる?
良く考えてみると望月の計画などに乗らず、うちのサークルの島村にカズミの身体の採寸をしてもらって、その数値を知らせればよかったと思ったが、カズミの提案にのった自分も悪かった。本当に予算は大丈夫だろうか?また立体デジタイザで全身のデジタルデータを取る方法もあるようだけど、外部委託することも出来ないのでボツになった。
当日、とある工房に集合した。カズミの身体の型取りといえば、まさか裸になるのでは?と心配したがカズミはいらなくなったボロボロのスクール水着を用意していた。たぶんサイズが小さくなったからだろうが、ものすごく身体がはちきれんばかりになっており、特に胸のところがすごいことになっていた。
望月の野郎がカズミの肌を触るのだと思ったが、その工房の女性スタッフがやることになった。おそらく彼女のほうがプロのようだった。まあ、望月にカズミの肌を触るのは早すぎるというものだ。
女性スタッフはカズミの素肌に石膏が外れやすいようにするためか、何かのクリームみたいなものを塗っていた。次に医療用の石膏が塗りこまれている特殊な包帯をカズミの身体を巻いていった。立ったり座ったりしながら、下から上まで包帯で覆われ、たちまち白い像になった。その姿はまるでエジプトのミイラのようになってしまった。