思いついたぞ!
地方にある某大学のロボット研究会の部長を押し付けでやらされていた早川弘樹は次の学園祭で展示するロボットについて困っていた。先輩らから満足な予算がないのに女性型アンドロイドを展示しろと迫られたからだ。しかも稼動可能なものだという。
その無茶な高橋先輩がいうには、子供のときに見たヒューマノイド型のロボット、特に女性型を見たくなったのが理由だという。そのための予算としてネットオークションで売り飛ばした亡き祖父の切手コレクションで得た50万円を出すというのだ。それを元手でいいのを作れば後はレンタル料で元が取れると主張していたが、デザインもモデルもいないのにどうやって作ればというものだ。
そう困っているとき、自分の部屋でなく妹の部屋に入ってしまった。すると「変態!馬鹿兄貴」と罵られた。その時妹は友達とビーチに行くつもりで買ってきた水着を試着していた。妹のカズミの姿は女らしい腰のくびれたバランスの取れた美しさだった。いつも服を着ているカズミしか見ていなかった弘樹にとって刺激の強すぎる光景だった。もし妹でなければ一目ぼれするところだった。
その刺激のためか弘樹は大きな声で「そうだ!カズミをロボットにすればいいのだ」と叫んでいた。弘樹の頭の仲ではカズミを素体にするロボットの設計案が浮かんでいた。