ほしい
逃げ道シリーズの番外編です。学校に通う現代の物語。先生と生徒になっても、この2は・・・・
「先生ぇ」
夕日が差し込みオレンジ色に染まる教室。
窓から下を見るとグラウンドで部活動にはげむ 1、2年生 ちょっと3年も混ざってるけど・・・・
「俺 もうすぐ卒業ですよ」
そう 俺達3年は、卒業する。だから部活は、引退 学校も自由登校
「おめでとう」
教室でタバコを吸いながら書類のような物を見ているのは、担任の沖田 夕[おきた ゆう]25歳。
俺は、東 光来[あずま みつき]
「いや おめでとう じゃなくて」
沈黙が続く。
無視・・・・?
「一緒に住もう と でも言われたいのか?」
先に沈黙をやぶったのは、先生
「違います それに、そんなことは、言われなくても勝手に先生の家に住みますから 俺」
「マジか?」
「卒業した、その日に行きますよ 荷物まとめて」
「引越し しようかな‥‥」
先生の口から出るのは、俺にとって意地悪な言葉ばかり・・・・
俺の方をチラッと見て またタバコを吸い始める。
「最近 量 多くないですか?」
また沈黙・・・・・
下唇を噛む。
思ってもないのに、浮かぶ感情
不安・・・
他に恋人がいるんじゃないかっていう嫉妬・・・・
気をまぎらわすように外を眺める。
カタン
イスから立ち上がり俺の隣に立つ。
「光来」
先生の手を握る。
本当は、抱きしめてほしい。だけど、先生と生徒だから・・・・
「お前の場所あけて、ちゃんと待ってるから卒業したら、すぐ来い
俺の気持ちは、変わんねーし」
握られていた手を離し、俺を抱きしめる。
その言葉が聞きたかった
その行動がしてほしかった
先生の言葉と行動で今までの気持ちが消えていく。
安心、嬉しさ、愛しさ
抱きしめられた体温から温かい感情が溢れ出る。
「もう 外 暗いな」
・・・・・・
「先生 そろそろ離れないと部活で帰ってる生徒に‥‥‥」
「そうだな」
そう言いながらも抱きしめ続ける。
俺も離れたくない・・・・
「今日‥‥‥」
「何だ? 光来」
「今日 先生の家 泊まっていいですか?」
俺は、短気だから、我慢出来ない。
終劇
最後まで読んでいただきありがとうございます。どうでしたでしょうか? 現代を舞台にした逃げ道シリーズは?