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プロローグ

こんにちわ。瀧川弘です。下から読んでも瀧川弘とはなりませんが、瀧川弘です。

さて、今回のお話ですが……あれですね。バイハ5とかハイス○ールオブ○デ○ドとかを見ていたら書いてみたくなって書きました。的な感じのお話です。

正確には、それ抜きで元々アクション&ホラー系の小説を書いてみたいと思っていたので、その試作版という感じです。て、手抜きではないんだなぁ。手抜きでは。

まあ、出来るだけ更新できるように執筆しようと思っています。


では、『World of the dead』をお楽しみください。

「はぁ……暇だなぁ」

 俺は、椅子にもたれかかりながら、一つ溜息をつく。

「今日は、部活ないからな。仕方ないだろ。我慢しろや」

 友達の蓮も俺と同じように溜息をつきながら椅子にもたれかかる。蓮は俺と同じパソコン部に入っている。なんか、やたらと学校での評判が悪いし、イメージが最悪な部だ。主に『ヲタの巣窟』とか言われてる。

「テスト期間って、マジで暇だな。何もすることないし、する気も起きない」

「普通に勉強しろよ。てか、やることもないのに図書室で過ごす俺たちは何なんだろうね」

「知らないな。よし、暇だしさ。いつもの楽しいれん様の小話を聞かせてくれ」

「いや、俺そんなこといつもしてないからな」

「まあ、詰まらないし、すぐ飽きるし、眠たくなるような話ばっかりだけど、暇潰しくらいになるだろう。こっちで本読みながら聞き流してやるからさっさと話せや」

「本当に聞きたいのか!? それ。聞きたいという奴の台詞に思えないんだが!」

 蓮は、もたれていた椅子からガバッ! と飛び起きて俺にツッコミを入れる。俺はそのツッコミに対して、本音でいう。

「いや、聞きたいさ。蟻の足音の次くらいに聞きたいよ? うん。蟻の足音の次くらいに超聞きたい」

「それ本当に聞きたいのかな! てか、俺の扱いひでぇ!」

 なにやら蓮の奴が怒り出した。あれ? 俺、変なこと言ったかな? こいつ意味も無くすぐにキレるからな。あれだ。最近のすぐキレる若者の代表みたいだな。

「あ。そういえば、目の前に面白い生物が居たの忘れてた」

「ん? ああ、この豚野郎のことか?」

 蓮の座っている隣の席には、うつ伏せになって気持ち良さそうに寝ている男子生徒がいる。こいつは翔壱しょういちといって、うちの部のマスコットみたいな感じだ。寝顔と寝相が表現のしようがないくらいだ。一言で表すなら、『どうしたらそうなる』の一言だ。

「まあ、あれだ。幾ら面白い存在だからってな。今の状態から起こそうとは、誰も思わないだろうけどね。少なくとも俺は思わない」

「奇遇だな。俺もお前と同じで、今起こしたいと思わねぇよ。てか、どんだけ寝てるんだ。こいつ。図書室に来てからずっと寝ている気がするけどよ」

「グガァァァァァァァァ! ズピィィィィィィ! ブヒッ! ブヒッ!」

「てか、こいつから発する音は、すでに寝言とか寝息とかのレベルを超している気がするんだけど!」

 確かに凄い寝息だ。というか、寝言なのか寝息なのかすらわからない。どんな夢を見ているのか気になる。

 それにしても暇だな。鞄の中に何かないかな……っと、お。なぜか、リコーダーがある。中学校の頃以来だな。リコーダーを見るの。たぶん。今日の朝は、遅刻しそうだったのでバタバタしていたから、その時に紛れ込んだのだろう。どれ。暇だし、ちょっと吹いてみるかな。

「ドッドッドッドッドッドッド!」

流人りゅうと君。君は君で何をやっているのかな? てか、なんだ、その音は。リコーダーから鳴ってはいけない音がするんだけど! なんでバイクのエンジン音がするんだ? てか、どこからリコーダーを出したんだ!!」

「んー? えっと……ズキューン! ……鞄の中に入って……ドカーン! ……たんだよね」

「喋るか吹くか、どっちかにしろよ!てか、本当にそれリコーダーから出てんの!? 確実に銃声と爆破音が聞こえたんだが!」

「知らん。バイオリンを弾いて、アニマル音楽になる主人公だっているんだぜ? まあ、俺は主人公の器ではないと思うけどね」

「それは創作の世界でだろうがぁ! 現実で無茶苦茶なことをするな!」

「なんだよ。失礼なやつだな。お前。まったく……お前の面の方が現実に存在してはいけないくらい無茶苦茶なくせによ!」

「絶対にお前の方が無茶苦茶だよ! てか、人の顔のことをいうんじゃねぇよ! それは、どうしようもないことだろうがぁ!」

「まあ、整形してこい。なんなら、お勧めの整形外科の先生を紹介してやるからさ。ちなみに手術を開始してから三分で、ドラゴ○ボールのド○リアさんみたいな面から、キム○クみたいな顔になれるからさ!」

「ブラッ○ジャックみたいな医者だなぁ! あのデコボコした顔からイケメンに変われるとか凄過ぎる!」

「まあ、ブラックジ○ックでも無理だと思うけどね。あの面からそれはない」

「てか、カップラーメン作れる時間で整形できるってお手ごろ過ぎるわ!」

 実際にそんな医者いたら凄いだろうな。医者がカップラーメン作っている間に『暇だから整形の手術でもするかな』、とかいってやるんだからな。まあ、実際にはいないだろうけどさ。いるなら、俺もやって貰いたいものだ。

「時に蓮様よ。貴様は、さっきから何か冷たいというか、生温い感触が腕にないか?」

「あ? 言われてみれば、何か生温いような物が腕に当たってるような……って、翔壱の涎が腕についてる!?」

 ああ。こいつ気付いてなかったんだ。会話の途中からついていたんだが……流石に途中で気付くだろうと思ったんだけどな。まさか、マジで気付いていないとはね。馬鹿な奴だ。

「うわぁぁぁぁぁ! マジで気持ち悪い! なんか、凄く絡み付いてくるんだけど!」

 蓮が腕を机から離すと翔壱の涎が絡みつく。例えるなら、糊を大量にこぼして、それが腕についたような感じだ。すごいネバネバとしている。翔壱の涎は、蓮が机から五歩ほど離れても未だに蓮の腕に絡みついてテーブルからロープか何かのように伸びている。

「何これ!? どんな成分で出来てるんだよ! 水飴か何かか、この涎!!」

「翔壱の涎は、紙と紙をくっつけるくらいなら造作もない代物さ。ちなみに、この前自分の涎で蓮に渡すための書類を入れた封筒の口の部分をくっつけていたぞ」

「こいつ人に渡す物に何をやってるだ!? なんだよ、こいつ! 本当に何なんだ!」

「それはいいとして、そろそろ起こさないとさらに被害が広がるぞ? ちなみにすでに蓮様の鞄には、大量の涎がなだれこんでいます」

「ぎゃぁぁぁぁぁ! それを先に言え! てか、お前もお前で起こせよ!」

 蓮はギャーギャーといいながら、鞄を机の下から救出しようと試みる。しかし、翔壱の涎がすでにかかっているせいなのか、床から涎が伸びていく。

「ちょっ! これマジでどんな成分で出来てるんだよ!? 流人手伝ってくれ!」

「嫌でございます。蓮様が苦労している所を見るのが私めの最高の楽しみなので」

「お前最悪な人間だな!」

「お褒めに与り光栄です」

「褒めてないよ!?」

 鞄についた涎を何とかしようと試行錯誤をしている蓮。そんな中、俺のボケに対して律儀にツッコミを入れてきている。まったく、涎をなんとかするか、ツッコむか、どちらかにすればいいのに。

「くそ……何で俺がこんな目に……」

「日頃の行いのせいだな」

「俺は普段、何も変なことしてないわ!」

「まあ、それよりもだ。そろそろ起こすとするかな」

 俺はリコーダーを両手で持ち、振りかぶる。

「え。お前、まさか――」

「翔壱~お目覚めのお時間だぜ?」

「翔壱起きろぉぉぉぉぉ! 永遠に寝ることになるぞ!」

「ぐがぁぁぁぁ! ……んぁ?」

 蓮の叫び声の御陰で少しだけ目を覚ました翔壱。しかし、俺は――

「ふっ! 起きるのが遅い!」

「志村ぁぁぁぁぁ! 上ぇぇぇぇぇぇ!」

「誰がしむ――へぶっ!」

 俺はリコーダーを勢いよく振り下ろし、翔壱の後頭部を殴りつける。顔を起こそうとした翔壱は、机に顔面を勢いよくぶつけた。

「うわー……翔壱。大丈夫か?」

「………………」

 机に突っ伏して動かない翔壱の肩を揺らす蓮。実際には見えないが、棒RPGゲームのようなシステム音と鳴り、翔壱の頭上には『返事がない。ただの屍の様だ』というウィンドがあるようにすら思える。

 あれ?もしかして、殺っちゃた?

「おい。これどうするんだよ。気絶したじゃねぇか……」

「涎は垂れなくなったからいいだろ」

「まあ、それはいいけど……でも、マジでこれ。死んでないだろうな?」

「それについては知らないな。まあ、そのうち起きるさ」

 俺は、ものの一分で凶器と化したリコーダーを鞄の中へと入れる。とりあえず、証拠は隠さないとな。

「あ。そういえば、親也しんや内村うちむらは、どこにいるんだ? さっきからいないけどさ」

 周りを見回して二人を捜す。しかし、いるのは蓮と屍となった翔壱、それと図書室の司書の先生と他学年の生徒がちらほらいるくらいだ。

「ああ。あいつらならラノベのある棚の所にいるだろ」

「ああ。ラノベの所いるのか。ここの角度からだと見えないんだよな」

 立ち上がり、座っていた場所から少し離れ、ライトノベルが置かれている棚の見える位置へ移動する。棚の前には、本を片手に楽しげに話をしている男子生徒が二人いた。

「おーい。親也、内村。ちょっとこっちきてくれー」

 二人は俺の呼びかけに気がついたのか、俺を一度見てから本を棚へ返し、こちらへ歩いて来た。

「……流人、来たよ」

「流人先輩。何か用ですか?」

 眼鏡をかけて、淡々と喋るのが親也で、俺のことを先輩と付けて呼ぶのが内村だ。二人とも俺達と同じ部活に所属している。親也は、車やバイクなどが大好きで知識豊

富だ。そっちの話になるとテンションが上がるという……ようは、二輪、四輪のマニアみたいなものだ。内村は、棒ネギを持っていたりするボーカロイドヲタクだ。それ以外は普通な奴らである。

「いや、そろそろ帰ろうかな、とね。お前らはどうする?」

「そうですね。そろそろ帰りましょうか。時間も丁度良いくらいですし。大神先輩はどうします?」

「……俺も帰る」

「じゃあ、みんなそろそろ帰りますか」

『おーう』

「って、翔壱はどうするんだよ。流人。お前のせいで気絶しちまったんだぞ?」

「じゃあ、お前起こしてやれ」

「仕方ねぇな……おい。起きろ、翔壱……おい! いい加減起きろや、ボケ!」

 翔壱の肩を揺らして起こそうとするが、途中で面倒臭くなったのか、翔壱の頭をスパーン! と叩く蓮。それ。逆効果じゃないのか?

「んぁ……あれ? 僕ちんなんで寝てるの? さっき起きたと思ったんだけどなぁ……」

 頭をポリポリと掻きながら立ち上がる翔壱。

「まあ、翔壱も起きたし、帰るとするか」

「え? あれ。みんな帰っちゃうのぉー? ぼくちんともっと一緒にいようよ~」

『お前を放って置いてでも帰る』

「みんなハモった!?」

 なかなかにみんなチームワークが良いみたいだった。

「それにしても、今日も暇な一日だったな」

「お前は、さっきからそればかりだな」

「まあ、俺は面白いことを常に追求しているだけさ。俺がこの世の中で一番嫌いなことは、詰まらない日常……それだけださ」

 俺は、鞄を肩にかけて図書室の出入り口の方へ向かって歩き出す。

「俺は、詰まらない日常も良いと思うがな……暇なのは良いことだ」

「変わらない日常よりも刺激的な日常の方が好きなんだよ」

「はぁ……毎日が刺激的だったら疲れが半端ないだろうな……俺は嫌だな」

「まあ、これからも詰まらない日常が続くんだろうけどな」

「俺はそう願うよ……」

 溜息をつきながら鞄を肩にかけて俺の方へゆっくりとした足取りで歩いてくる蓮。他の奴らも蓮に続いてくる。

 こうして今日も詰まらない一日が終わる……と、この時までは、みんなそう思っていた。


はい。9割ギャグです。いや、9割9分9厘ギャグです。

プロローグなので、平和な日常を書こうとしたらこうなりました。あれですね。私が執筆するとどうもギャグ路線へいってしまう。今回もシリアスな話を書く予定ではないので、別に気にしなくてもいいのですが……<化け物>が出て来る話ならば、ギャグは少なく、シリアス多めの方がよさそうですね。

しかし、ここであえてチェス盤をひっくり返すぜ! ギャグばかりのやつがないのなら、あえてギャグばかりの話を書いてやる! そんなノリでこれからも書きます。

これからも、こんなギャグ多めの小説?になると思いますが、よろしくおねがいします。


*キャラクター紹介*


「瀧川流人」


18歳。身長167cm 体重52kg

・行動力があり、リーダー気質。みんなのまとめ役で、元PC部部長。今は、平部員として部活へ参加している。


・戦闘能力:A  知力:C 変人度:S (S~Fまでのランク付け)


・接近戦を得意とするが、中距離・遠距離からの援護も出来る。

・武器は、木刀、棒、日本刀、自作の武器などなど。

・PTのリーダー役でボケ担当。

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