第八話...殲滅戦壱・朝
ボクの物語は使い回し、見た小説や漫画、映画とアニメなど日常で出来ています
「心配ですね......」
「天使が悪魔の心配か?」
「?それは当たり前と言うものです。友達なのです。種族が違うからと言って、心配しない理由何てないので」
「そうだね〜エクレシアは良い子だね」
「そうだな。だが、今回だけはライアの心配は辞めた方がいい。忠告だ」
「何が言いたいんです?」
「この商店街の住人を巻き込むんだ。それに、潜伏している幹部が《《一人》》とも限らねぇだろ?」
「それは、どういう?」
「俺の見立てでは、この山はデカい。一週間、幹部の一人であるヒーローハードという女が消息を絶ってる」
エクレシアはこの任務に対する、勘違いをしていた。捕獲任務なら三年全員が参加する意味はなく、幹部を仕留めれば良い。
だが、こな討伐はレートが高い者が選ばれている事から、上層部も構成員の捕縛は二の次であり、本命は消息不明のヒーローハード=秦・霧・エルの討伐任務。
秦家。それは異能都市日本で一番の権力を待つと言われ、実力も並のSレートを凌ぐ実力者一家。
幽鬼族と言われる特殊な種族であり、剣術と結界術が得意であり、結界術を生徒に教える講師として都市を支えている。
ヒーローハードは辻斬りであり、ブレイクドリーマーのボスであるカリエナ=夜姫・L・ジールの左腕。
彼女が使う結界術は外部からの攻撃を防ぐ物でも、内側の者を封印するタイプでもない、感知型と言われるタイプであり、薄い結界内に入ったモノを把握できる高等技術。
秦家以外での使用者は少なく、習得難易度がとても高い。秦家も同様であり、結界術が得意分野である秦家ですら感知型を使用しながら動く事は出来ない。
元て上で動けるのは欤艴、ヒーローハード、ハスピー、深条、騎肆墉、逆天の計六名。
裏では《《守護者》》達、響丞、影璽、春羅の十三名。
「今回、何か臭い」
「なにも匂わないけど?」
「そう言う意味じゃないから」
「影璽達に着いた逆天は結界術、回復術を得意とする人物だ。荒削りだが、優秀な原石である影璽を矛と見ているなら、今回の任務は見立てが甘い」
「どういう事だ?」
「失敗するって事だ。殲滅特化と今の俺はそう影璽を高く評価している。彼奴自身は強いが、その親頼は関係を拗らせる。俺の推測が当たっていれば、幹部二人との戦いで三人を護りながら実力者二人を殺さなければならない」
今回討伐するシニカル=チルチルエルジェはマフィアになる二十年前も、テロリストして有名であり、二つ名の首狩リ魔の名前はどの学園の教科書にも載っている。
判明してあるだけで三百人の殺害が解っている。
11時17分、轟音と共に地面を揺らす。コレを合図とし、ぞろぞろと姿を現す三年が商店街に向かって行く。
欤艴も商店街に向かって行き、三人も着いて行く。
欤艴は右ポケットから煙草を取り出し、咥えると吸いながら火を付け、勢い良く煙りを吹き出した。
革靴をコツコツと音を立てながら欤艴は2mほど四人から離れ、チラチラと確認しながら歩いていると、後ろに手を回して合図を送る。
五人現れたスーツ姿の男が現れ、欤艴に拳銃を向ける。
「圷堵、お前の実力に関して聴きたい事がある」
「何だ?」
「お前と影璽、どっちが強いと思う?」
「俺だろ」
「違う。今のお前では勝てない。それは、お前が戦いに対して、遊びと思っているからだ。彼奴は獣に近い」
「ちょっと、まだ子供何だよ?!」
「戦い方って奴を、見せてやる。エクレシアも海時も良く見ておけ」
「も〜!」
指輪。魔法石が含まれ、レアだが各属性の力を持つこともある魔法石を使用すれば、自身以外の属性を使用することができる。
コレが欤艴を護衛隊長を勝ると謳われる理由であり、彼の属性を強化する魔石を左手の薬指以外に二つを付けている。
彼の属性は本人曰く、無数。
本人ですら把握出来ない自身の属性を極め、腰に巻いてある鞄に魔石、指輪、魔石で造られたナイフとetc。
発砲された弾丸寄り早く、緑色の魔法陣が現れる。見に纏った風に寄って弾丸は突然弾道を変え、壁に弾痕を残して見えなくなる。
「ここで授業だ。ガリア、彼奴は圷堵に対して逃れられない様に、自分の回転に使っていたが、あの使い方は俺から言わせればお粗末だ」
「......」
「風はハッキリ言って近接に転用できる。回避にも、攻撃を無効化にも、色んな方法が出来る」
「何だ、風属性か?!珍しい」
「圷堵。そして、自分寄り強者は必ず殺せ。お前がどれほど強くでも、戦う相手がお前寄りも弱いとは限らない。影璽は殺す事に躊躇がない、だから今のお前寄りも殺し合えば数段強い」
「構わねぇ!撃ち殺せ!」
二度目の発砲。射出された五の弾丸は欤艴の額寸前で停止し、地面に転がる。
動揺する隙を狙い、地面を蹴って速やかに二人の右手を手刀で模擬取り、蹴りで脊髄に強力な一撃を浴びせる。
銃は効かないと判断した一人が魔導書を取り出し、呪文を口ずさむ。それに合わせて一人が欤艴に向かい地面を蹴った。
間合いを詰める男は欤艴は両手をポケットに入れているのにも関わらず、突然宙に投げ出され、衝撃で回転する。
何をされたのかを理解出来ないまま、放出される火球に反転した身体を欤艴は回転を加えて殴打。
男は吐血すると身体は大きく吹き飛び、膨張する火球へと突撃する。
爆発音と共に男は黒焦げとなり、エクレシアの方向へと投げる。
二人の魔法陣が大きく広がり、放出されるのを欤艴は後ろに一瞬視線を向け、手刀で身の丈以上の大きさを誇る稲妻を纏う火球を弾き飛ばした。
「属性攻撃は魔力で防ぐ事ができる。今さっきの火球やレーザーは手刀に攻撃以上の魔力を注ぎ、慣れがいるが、軌道を帰る事ができる」
「すげぇ」
「神聖術を使ってやれ。回復術と似た感覚で人間は癒せると聴く」
「はい」
「あと、お前一人だが、諦めて同行するなら、伝で拷問を皮を剥ぐ位で済ませてやるぞ?」
「ほざけ!」
振るわれる拳を躱して頤に強烈な一撃を入れ、間髪入れずに強力な殴打の連打を叩き込み、トドメに顔面を鷲掴み、コンクリートの地面に叩きつける。
ピクピクと痙攣している男をガムテープで口を塞ぎ、両脚と腕を縛り付ける。
「エクちゃん回復術上手だね。衛生兵に欲しい位だよ」
「ありがとうございます」
「此奴の回復はオマケだ。レートはS.C9、能力が此奴の矛だ」
「高いね」
「あの悪魔はS.B7くらいだと、俺は睨んでいる」
一分も掛けずに商店街前にいる構成員を捕まえ、トラックに詰め混む。
死体も同じ荷台に詰め込み、少し早い昼食を取る事になる。
「はい、二人とも」
「わ〜い!弁当だ!」
『やっぱりまだ子供だな』
「エクレシアがコレを作ったの?上手だね」
「はい。夜はシェフが来てくれますから、朝ぐらいは」
「俺は料理出来ないし」
「俺は買い出し担当、圷堵は味見担当だ」
三年生達を斬り、此方に向かう青い髪を靡かせた女性。
血に塗られた刀を振るい、血を欤艴に向かい落とす。
血は欤艴にかかる事はなく、風に寄って弾かれ、欤艴が着けている白い手袋に魔法陣が浮かび上がる。
女性が刀を振るうと欤艴は手の甲で弾くと、火花が散る。
「凄まじい強化術じゃなあ!」
「予想寄りも若いなぁ?!二十歳かと思ったぜ」
「そうかのぉ?幽鬼族は見た目に反して爺婆よ!」
「それを言うなら俺も年老いた爺だからよぉ、腰が痛くてな」
「お?まだ十代にしか見えんが、能力に関係しておるのか?」
「まぁ?俺を殺せば分かるんじゃないか?」
「なら、彼奴じゃないが、首を狩るかの」
欤艴の15mに青い円を描き結界が展開、すると直に消える。先程説明した感知結界と名を仮定して説明しよう。
範囲内のモノの動き、音、匂い、質感などの情報を全て脳内に送り続ける。
極めれば筋肉の動きや血の巡り、心拍数など細かいモノまで把握できる様にはなるが、長時間使用し続ければ鼻血や身体に異常をきたす。
二人の打ち合いは二分続き、最初に動いたのは欤艴の方だった。
赤色と緑色の魔法陣が指輪から展開、熱風が渦巻きを巻いて地面を抉って進み、ヒーローハードへと襲い掛かる。
「ちと、此奴には能力を使わなければならない」
「あいよ〜。ほらほら、みんな私に付いて来て」
「良いじゃん!見せろよ!」
「......お前には、見せたくない。ぶっねぇ、、、」
「喋り過ぎじゃ!!」
「ハイハイ。ちっとまってな。クソっ......外した」
「死ぬ死ぬぞ!今の殴打!お前、さては...は本気でやっとらんな!!」
「圷堵は口が堅くないからな。喋り過ぎては、困る......からな」
「じゃあ私に任せてくれるね?!返事ないからそう言うことだね!」
「ちっ......まて!くそっ」
能力を二つ持つモノは磨器伌、コノット・クドロールの二人の様に、世にも珍しい男女に分かれた双子かつ一卵性双生児でなければならない。
それは二つに分かれる際、本来なら消滅する片方の固有魔術基盤、異能基盤が繋がりが深い肉体に移る。
欤艴の様に三つ持っている者は数少なく、十二個保有する圷堵は別格であり、十二人の教官達が圷堵を求めていたのも納得できる。
彼ら以外にも圷堵を求める声はあった。
が、彼ら十二人がヒートアップしたので冷静になった。
欤艴が突然目にも留まらぬ速さで移動し、空間を掴んでグルグルと回してヒーローハードを拘束する。
宙にヒーローハードは浮遊し、空間が歪んでいる。
「なっ!?何じゃ!何じゃ!!コレ!??」
「任務終了だ」
「お前、複数能力保持者か!?」
「今のは一つの能力の解釈を広げた、言っちまえば応用技だな。加速はその一端の能力」
「ここまでの空間能力、凄いが、お前は儂に触れられんのじゃないか?」
「驚いたよ。本気で思っているなら、幹部失格だ。俺だけは、操った空間の移動を可能にする」
「まっまさか!?いや!そんな卑怯な事はせんよな!??流石に!!」
「俺は天使だからな、する」
「悪魔じゃ!此奴、悪魔じゃあ!」
「お前をボコしてからは、シニカル=チルチルエルジェを殺す」
商店街を駆け、三人が玄鼠残列を追う形になり、通りすがりにいる構成員を戦闘不能にして、三年生の死体を回収する。
頭が付いた部位を抱え、袋に詰めて行く。
──この量なら、詰め込むトラックの一つが三年生で埋まっちゃうね。
五百人余りの三年生がこの戦いに参戦している。その四割以上を回収するのを見るに、ヒーローハードは三年生達の班を狩りながらトラックがある南方にあるトラックを置いてある方に向かって来た事が分かる。
辺りが先程まで人であった者の肉塊が転がり、討伐任務が行われているマンションが轟音を立て、一部が吹き飛び、スーツ姿の構成員達や住人達が40階から雨の様に降り注ぐ。
落ちる構成員も住人達も首を撥ねられ、長い鎖が生きた蛇の様にウネウネと動くき、黒いオーラを纏い、何時しかそのオーラはバチバチと稲妻を発生させ、黒炎へと昇華する。
「一般人も殺すとは、徹底してるね」
「何か、嫌な感じしないか!?」
「圷堵君、どうしたの?」
「どうしました?嫌な予感と言うより、欤艴先生の様に何処か懐かしい」
「エクレシアちゃんが、そう感じると言う事は......」
「天使!」
「天使だよね。いや、と言うよりは経験になるね。圷堵君は《《絶対》》に近ずいちゃだめだよ」
「何でだよ!」
「君に近れちゃ、この街の被害は拡大する。君が見せた炎の一撃、アレを今度こそ手加減を少しでもミスってしまえば、建物事消滅する」
「学園の人達かい?コレはどお言う状況なのか」
「テロリストが現れ、近くで訓練を受けて三年生が向かいましたが、この通り、壊滅的状態です。銀髪の少年が避難誘導してくれるので、ほのかの人達も」
「え!俺は彼奴らを助けに行きたいのに...」
「ほらほら、文句言わない」
圷堵は不満そうな顔をしながら老婆を背負い、子猫が入っているキャリーを持ち、避難場所へと向かう。
この商店街は通常の約四倍の大きさを誇り、学園御用達の商店街である。
──きっと、鎌に能力を付与させて戦っているのは、商店街にいる仲間やあの悪魔族と桃髪ちゃんがいるから。案外、優しいじゃん。もっと凶悪な人格だと思ってた。
十字架を模した結晶を指に挟み、宙に投げると輝きを放ち、ゴーレムへと姿を変える。
「良し、今日から君はパッチ君だ。パッチ君は防壁よろしく☆」
「何をするんですか?」
「今コッチに走って来てる欤艴がビルの屋上に飛べるよう、道を作る」
「跳ぶ?」
「羽を生やして飛ぶの」
頭に浮かんだ台詞.(ポエム的な奴)
何故、寝ながら夢を見る?私は目を閉じず、現実を眺めながら夢を見て見せよう。大きな夢を