古代の血、魔王の栖
ダンジョンマスター。
友人が好きな小説に出てきた単語を思い出す。確か、ドラ○エに出て来るようなダンジョンのボスのことをそう呼んだはず。
つまりマトは、ゲームで言うところの、ステージボスと言う事か。
いや、違う。
俺の想像するような、道中で超えるための壁である中ボスとは、まったく雰囲気が違う。
クロウやシーシャドウと同じくらいかと思っていたが、彼女たち以上の力を持っていると感じた今は、魔王と呼んだ方がいい気がしている。
『ダンジョンマスターって……魔王じゃないのか?』
思わずそう言うと、突然マトが大笑いし始めた。
『はははっ!! カイト君、君も魔王だなんてよく知っているね! そう! 私は魔王、の候補なんだよ』
『口じゃなくて足と魔力を動かしなさい!』
リチュアが一喝しながら電撃を放った。
先ほどから連続で受けているはずのマトは、体を氷が覆っていく中でも笑い続けている。これでも、まだ余裕なのかと、背筋が冷えた。
『マト、アンタの目的が何かはどーだっていい。けれども、アンタが私たちに危害を加えるなら、全力で抗わせてもらうわ!』
リチュアが銛から手を離し、クロスボウを取り出し、
『魔法弾!』
魔法名を呼称しながら発射。
近距離で受けたマトは、これまでで一番痛みを感じさせる呻き声を漏らした。
『魔法弾……ッ?! そこまで使えるのかい?!』
『もう一丁! 魔法弾!』
引き金を引くと、すぐにリチュアは新しいポーションを口に含んだ。
『カイト、マトから離れなさい!』
『わかった!』
何をするつもりなのかはわからないが、リチュアの事だ。何か大きな技を使うに違いない。
マトもその巨体のほとんどを氷に覆われ、残るは顔だけとなった中で、俺たちを見て、不敵に笑っていた。
『こ、こまでとは……ふふっ……』
『ちょっと寝ておきなさい!』
俺が全力でマトから離れる中、リチュアが手に取ったのは、タクティカル・ボアの骨を削って作った刀だ。それを、弓を引くように構える。
『魔法剣ァァッ!!』
勢いよく突き出された切っ先から、輝く光が飛び出し、距離を取ったマトの巨体へ向かってまっすぐ伸びて、なんと貫いた!
マトが悲鳴を上げることはなかった。
光が消えると、ついにマトは顔までも氷に覆われ、淡く光る海底に落ちた。
巨大な氷像となった彼女は、もう動くことはなかった。
『まだっ!』
リチュアはポーションを取り出して口に含んでいた。その顔には焦りがあった。
確かに、まだ終わったという感じがしない、と言うか、野生の勘が油断をするなと警鐘を鳴らしている。
『魔法剣ッ!』
リチュアが大きく上に掲げた骨刀が、眩く輝き出す。それは切っ先から伸びて、巨大な刀身となった。長さは、余裕でマトを両断できるくらいになっている。
『チェストォォォォッ!!!』
気迫と共に振り降ろされた光の剣が、氷漬けになったマトを飲み込んだ。
眩さに目がくらみ、思わず逸らしそうになったが、頭の中に鳴り響いた警鐘に従って大きくその場を飛び退いた。
『何してんの?!』
『正解だよカイト君』
リチュアが一喝、すぐに光の向こうから聞こえてきたのは、楽しげなマトの声。
『グランド・ウォーター』
直後、視界が大きく揺らされたかと思った時には、右側面が壁に叩きつけられていた。
『がぁっ?!!』
『ぐっ!』
リチュアの呻き声に慌てたが、
『だ、いじょうぶ……ちょっとぐらついただけ』
そう言って俺の視界に全身を見せてくれた。違う、ずれ落ちただけのようだ。どうやら、魔法の鎖は、今さっきの衝撃で消えてしまったらしい。
俺たちのすぐ目の前で、薄い光の壁が砕け散って消える光景も見えた。どうやら、リチュアが咄嗟にシールドを張ってくれていたらしい。
『咄嗟にシールドを複数枚用意できるなんて、流石はドライアドと言うべきかな? それも、かなり強固だったようだね』
声の主へ目を向ける。
マトだ。
覆われていた氷が消え、自由を取り戻した偉容が、俺たちを見下ろして笑っている。
最後のリチュアの一撃は、凄まじい力を感じさせられた。
もしかしたら、転生して目にしてきた、どの攻撃よりも凄まじかったかもしれない。
しかしマトは、ぴんぴんとした様子で俺たちの前に再び姿を荒らした。
『魔法剣……この大陸の人間たちでは研究段階の代物だ。今の君の力をもしも見たら、びっくりして魔王認定されてしまうかもしれないね。あっちの大陸やヤマトの方だと、割とポピュラーな魔法技術だけれども、やはり威力も鍛え方も全然違う。君は凄い根、リチュア君』
『お褒めに預かり光栄だわ』
皮肉を口にし、リチュアは何本目かのポーションを口に含んだ。
マトは攻撃せず、それを見逃してくれている。
だが、いつ攻撃が来てもおかしくないと思い、俺はすぐにでも動けるように常に気を張っている。
『ポーションを何本もらってきたか知らないけれど、あんまり飲み過ぎても体に負担がかかっていることに変わりはない。いくら妖精でも、限度があるよ?』
『ご心配どうもありがとう。でもお生憎様。人魚製のポーションは地上で流通しているポーションとは比べ物にならないくらい毒性は低いの。後、三十本くらい飲んだところで中毒症状すら起きないわね』
『くくっ、これは参った。その知識も持っているとは……もしや、魔界出身かい?』
『は?』
思わず声が漏れてしまったが、二人が反応することなく会話は続いた。
『教えてあげる義理はないけど、魔界じゃないわね』
『なるほど、ますます、君がわからなくなってきたね』
『そう言うアンタは魔界出身でしょ?』
マトが目を見開き、口を半開きにして笑い出した。
『恐ろしい子だよ君は……魔界出身でもないのに、ダンジョンマスターやポーションの事を知っているし、非常に多くの知識を持っているし、ドライアドなのに遠出をしているし……全く……君は本当に最高のお客様だよ』
『お褒めに預かり恐悦至極。でも私たちは、さっさとここを抜け出したいから、さっさと倒されてくれないかしら?』
『それはできない相談だ。ここを脱出されたら、いつどこで君たちが私の存在を言いふらすかわかったものじゃないからね』
『何とでも言いなさい』
『ふふふ、釣れないねぇ。だが、これで二人とも体力は回復したかな? 私は見ての通りさ』
傷口が塞がり、声にも大分元気が戻ったマトが首を揺らした。
わかっていたが、回復されると鬱陶しいな。こっちは傷はなくても、体力はまだ回復しきれていない。
『うーん、でも、まだ毒が残っているね……何の毒を使ったんだい?』
『企業秘密だって言ってるでしょ?』
『君が作りだした毒かい? それとも……あぁ、そうか、そう言う事か。オルカディアの妹分だね』
こいつ、ついに毒の正体にたどり着きやがった。
だが、リチュアが動揺することはない。
曰く、バレたところで、マトがどうすることもできない、らしい。
『なるほど、なるほど……クラーケンの毒とは恐れ入った……いや、それを知っているとは……理解して使ってくるとは、やはり君はただのドライアドではない……魔王だ、魔王にふさわしい力を有している!』
マトの殺気が膨れ上がり、奴の口端が鋭く、恐ろしく吊り上っていく。
どうやら、第二ラウンドの開始らしい。
『魔王候補のダンジョンに、魔王が現れる!
何て、何て面白いんだ!
是非、冒険者を呼んでこの光景を見せたいものだ!!』
マトは海の中であれば、同時代のダンジョンマスターではトップクラスの実力者です。
この時代の人間で相手にできるのはキール、キールの生まれ故郷の大陸にいるとある国の開祖である女王様。五分以上の確率で勝てるのは影の国の女王、とある島の指導者にして魔法使いくらいです。
他だと、一部の魔族や、キールが昔、一時期活動を共にしていた集団のリーダーである有角の青年(*魔法が使えない)、サエなら問題なく勝てます。(ここまで、全員地上を主な活動とする者)
リチュアも、本来の力を取り戻せば余裕のよっちゃんで勝てます。万が一にも敗北なし。ついでに、この物語というか、この時代前後の諸問題をあらかた解決できます。有角の青年や女王様のパーティーに入っていたら、八百年と待たずに邪神関連の問題が多少解決しちゃうという……。
クッタクァ「問題が多少解決するだけでさぁ、根本は解決できてないのよねぇ?」ヽ( ´ー)ノ フッ
サエ「時に正論は人を苛立たせるって知ってるか……?」(^ω^#)<ビキビキ
*以下は特撮感想です。書いておいてアレですが、非常にアレです(汗
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ウルトラマントリガーの第二話までの感想を一言で述べるなら、デモンベインだこれぇッ?!!
・財団創設者から力を託される→地下へ落ちる→巨人を見つける→一体化して地上へ出る
・光る剣を手にした巨人=旧神
・財団が迫りくる脅威に対抗するために、古代文明の神器を模倣して作り出したデバイスや、戦うための設備諸々。
・財団トップがこの世界や時代の人ではない。
・ケンゴに最初からスパークレンスを渡す予定だった。(または候補の一人)
・圧倒的な格上相手に全力で戦ったのに文句言われる→何だかんだ認めて力を貸してくれる
・余裕ある時は舐めてくるが機嫌悪くなると狂暴になる敵にヒロインさらわれてたり、そいつと戦ってギリギリの勝負してたらそいつの上司?が止めに来るところ
・財団の創設者と娘に秘密が……
・財団創設者に拾われた少年
・ユザレがケンゴに光であれという所が図書館の(ネタバレ)っぽかったり
とかいろいろデモンベインじゃんこれという超絶な暴論。ごめんなさいm(_ _;)m
後は上坂さんボイスがどこかナイアさんっぽかったりするところがもう……(まだ言うか
・ミツクニさんが途中退場しそうな雰囲気があって怖いです。思い過ごしだとは思いますが……(汗
・ユザレが鎧武の始まりの女ぽいセリフ言った時はどうなることかと……。
・アキト君がフォーゼの賢吾っぽいなぁって。特に第一話の変身アイテム手で弄んでるところとか、変身システムを使えなくて主人公に辛く当たってしまったりするところとか、主人公に助言したりハイパーキー渡すところとか。(あれ、健吾でケンゴ……いや、何でもないです)
・ルルイエで植物って、なんかどこかのトラウマ回になると思わせて、「3」ってあるからティガ関連の何が起きて鬱フラグクラッシャーなってくれないかなぁと考えたりなかったり。
楽しみ過ぎてココロがぴょいぴょいしますんっ!(テンション真夜中




