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第九話 恋愛童貞

眠れないので書いてみました。

もう一仕事残っているので代わってください。


「粗方終わってなかったか?」


最後に大きな仕事が残っていますね。


「分かった」


〜〜


生徒会室に戻るとまだ書類を読んでいた。

そして、その書類にハンコを押す。


「仕事は終わりましたか?」


「ええ、あそこまでやってもらって悪かったね」


「飲み物買ってきたのですが、コーヒーとお茶ならどっちがいいですか?」


「なら、お茶を貰うよ」


イツキはお茶のペットボトルを渡すと空いてある椅子に座る。


「それで、他の役員はどうしたのですか?」


「やっぱ、そこ気になるよね」


「大方予想はつきます。書類が去年の年末辺りから整理できていない。しかも、その前まで確認のサインが上田うえだ たかしになってます。あなた、生徒会長では無いですね」


「私は副会長だよ。二年の錦織にしきおり こう


「更に他のメンバーも殆どが男性、二年の冬ですがら、時期的にも告白が多かったのでは?」


「そう、だね。…少し昔の話をするね」


イツキの言葉に恋先輩はどこか遠くを見るような目で、去年の出来事を話し始めた。

生徒会は全員で五人いた。

生徒会長、書記、庶務が男、もう一人の庶務が女の子だった。

新しいメンバーでの秋の体育祭が終わって新生生徒会が軌道に乗り始めた頃。

庶務の女の子が書記が好きになったと相談を受けるようになった。

だが、相談を重ねるうちに彼の好きなもの、趣味を聞いて欲しいと依頼を受けるようになった。

そうなると依頼を重ねる内に書記の野郎との一緒にいる時間が当然増えていく。

そして、クリスマス前に告白の計画を前日に控えた日に書記の野郎に告白をされたそうだ。

それを知った他の男どもも負けずと告白してきて。

生徒会は崩壊した。


「自覚はなかったのですか?」


「モテる事は自覚してるよ。でも、ここは同じ志を目標を持つ仲間達だと思ってたんだ。仲も全員よかった」


「それはあなたを中心にってことには気づかなかったのですね」


「…愚かだとは気付いているよ」


恋先輩に自然と力が入り手に持っていたペットボトルが潰れる。


「書記以外の二人のどちらかと付き合えばこんな状況にならなかったのに」


イツキの言葉に恋先輩が驚いた表情をするが、すぐに険しい視線を向けてくる。

おい、お前なに言ってる!?

そんなことしたら、俺と付き合えないだろ!


「君は何を言ってるんだい?」


恋先輩の声が氷のように冷える。


「大人のように学生の恋など遊びだとか言うつもりはありません。でも、高校の恋愛が結婚まで行くことなんて殆どありません。なら、予行練習程度にの気持ちで付き合えばよかったのでは無いかと」


「では、生徒会の仕事の為に自分の心と、相手の思いを踏みにじっていいというのか!?」


「それをいうなら、可能性があるように見せかけて、諦めさせる為に僕を生徒会室によんで仕事をさせてるあなたはどうなのですか?」


そ、そうだったのか!?


「それに間違ってますよ。生徒会の仕事はあくまでボランティアでしか無いです。本来は教師がやることです。このことに教師は?」


「自分達で、どうにか、しろと」


生徒会の顧問も残念だったのだろう。

恋先輩はこの状況に責任を感じて続けていたのだ。


「まだ、生徒会メンバーに未練はありますか?」


「無いとは言えないが、もう戻れない事は理解しているよ」


部費利用報告書とラベルの付いたファイルを取り出す。


「今、顧問は誰でしたか?」


「数学の長谷部はせべ先生が」


「なら、教頭先生あたりにこれがなくなったと、報告してください。理由は一人では管理しきれなかったと言えば問題ないでしょう」


イツキは残ったコーヒーを飲み干すと生徒会室を出て行くのだった。


〜〜


僕は疲れたので、ハジメと交代しました。


「それで、恋先輩はどうなるんだ?」


そうですね。

まず、生徒会は一新されると思います。

ボランティアとはいえ、責任を伴う仕事です。

今生徒会に来ていないメンバーは辞めることになるでしょう。

後は、錦織先輩の気持ち次第です。


「続けると思うか?」


そこまでは流石に分かりません。

今日会ったばかりですから。


「そうか。 ……そういえば、恋先輩に言ったあれ、酷過ぎないか!?」


付き合えばって話ですね。

でも、生徒会という居場所を守りたいのならそれもよかったのでは? と、いう話です。

仲も良かったと言っていましたし。


「俺は、嫌だ。ちゃんと好きでないと」


それ、ブーメランですよ。

あなたも錦織先輩に告白したのですから。


「そ、そうだな。ちゃんと考えてから告白するよ」


でも、付き合ってから好きになるのも、間違いではないです。


「恋愛って、難しいな」


恋人がいた人間とは思えない発言ですね。

ハジメはこの一言で黙ってしまう。

まだ、引きずっているのでしょう。


「げ!?」


校門を出たところで新田にったさんが自転車に乗って通り過ぎて行った。

ハジメは走り出してそれに並走します。


「な、なんでついてくるのよ」


「俺も、こっち、だし」


新田さんはスピードを上げるがそれも余裕で並走する。

あんまり、スピード上げ過ぎてバテないでくださいよ。


「……」


はい、ダンマリですね。


数分もすると全力で走っていた新田さんのスピードが落ちていきます。

諦めて新田さんは一緒に帰る事にしたようです。

しばらくすると、信号機が赤で止まります。


「…今日はありがとう」


「?」


「だから、ホームラン、ありがとうって……」


「うん、どういたしまして?」


「なんで、疑問形なのよ」


信号機が青になりハジメ達は走り出す。

その間、沈黙だけが二人を包む。

そして、僕の家に着いた。


「良子ちゃん、それじゃ」


ハジメは別れようとした時でした。

背中に何かが当たったのに気づき振り向きます。

そこには野球ボールが落ちていました。


「えっと?」


「や、野球、やりなさいよ」


「え?」


「だから、野球やりなさい!」


「は、はい!」


有無を言わせない迫力で言いたいことだけ言った新田さんは逃げるように自転車を漕ぎ始めました。

でも、すぐに止まり振り返ります。


「明日、朝練六時からだから!」

「ただいま」


一樹が帰ってきた。

昨日倒れたばかりなのに、朝に家を出て行って夕方に帰ってくるなんて!

もっと、自分を大切にしてほしいです。


「お帰り」


私は心配した分、弟を抱きしめます。


「まったく、甘えん坊だな」


困ったそぶりはするがしょうがないと許してくれる弟が大好きです!


「すう〜 ……?」


「汗かいてるから、匂いは嗅ぐなよ」


おかしい。


「すう〜、クンクン。クンカクンカ。すう〜!!」


「お、おい」


やっぱり。


「雌の匂いがする」


「め、めす?」


「な、なんでもないよー。それより、ジャージ脱いで」


やっぱり、匂いは直の方が香ばしいです。

大丈夫。

だって、こんなに。


あ、い、し、て、る


のだから。

とりあえず、他の雌の匂いが付いたジャージは処分しましょう。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 相変らずの飛ばしぶりな姉。
[一言] 一と樹が会話するとき、もう少し工夫するといいと思います。 おそらく声に出さないで会話してるだろうから、一般の会話とは違うカッコを使ったり等。
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