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レベルカンストの彼女とレベル1の僕  作者: 巫 夏希
第三章 その『黒』の神は怒り狂う
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 アビスクエストからログアウトして、私は直ぐに情報収集に当たった。

 何についてか? 答えは単純明快、『白き女王』が殺したと言った人間についてだ。

 もしそのような事故が起きているならば、各社が報じているはずだ。『オンラインMMORPGにおいて殺人事件が発生した』と。いや、そもそも殺人事件を起こしたのは会社のプログラムな訳で、もし逮捕するとするならば、会社のプログラマーやプロデューサーになるのだろうけど。

 しかし、そんな情報は全く出てこなかった。

 まるで情報統制でもしてるのではないか、と思ってしまうぐらいに。

 次に調べたのは、同じく話題になっているであろう、二十人もの人間が行方不明になっている事件だ。これは流石に見つかるだろうと踏んでいたのだが……見つからなかった。


「……どういうことだ? やはり、テクノポップ社が隠しているのか。となれば、テクノポップ社がそれを隠蔽出来る程の力を持っていて、尚且つ、【アビスロード】の行動は、テクノポップ社にとって容認出来ることだということ……」


 恐ろしくなってきた。

 恐怖心が浮かんできた。

 自らが遊んでたゲームは、最早ゲームでも何でもないのだ、と。

 犯罪者が犯罪をしても許される無法地帯ではないか、と。

 私は考える。きっとこの事件は警察に通報しても無駄だ。

 テクノポップ社が警察を利用してまで隠蔽している事実。それを警察に突き出したところで、『裏』の力によって揉み消されるのが常だろう。

 ならば、どうすれば良いか?

 アリス、考えてる場合か?

 アリス、願ってる場合か?

 答えは、直ぐ目の前にあるじゃないか。

 私と『白き女王』が唯一立ち向かうことの出来るフィールド。

 私がその事件に唯一立ち向かうことが出来る世界。


「やっぱり、『あのゲーム』でどうにかするしかない、か」


 私は決心する。

 今度こそ、白き女王を討伐する、と。

 白き女王を討伐して、少年を解放するのだ。

 そうしなければ、いいや、それ以外に道はない。


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