プロローグ 死んだ少年は女神様の気まぐれで転生する
皆さんはじめまして。
初めて異世界転生モノを書くので見苦しかったり、展開が早いかもしれません。
それでもいい方は見ていって下さい。
では本編どうぞ
一人の少年が目を覚ます。
彼の名は北條時雨。高校二年の17歳だ。
顔は平凡、頭脳も平凡、運動神経も平凡、平凡が大好きな彼は平凡な生活をおくっていた。
この日まで....。
いつも通りに通学する時雨。
横断歩道を渡ろうとしたその時、一台のトラックが突っ込んできた。
恐怖のあまり目を閉じてしまう。
.....衝撃を感じない。
時雨は恐る恐る目をあけた。
すると、そこは真っ白な空間だった。
何もない、ただ白いだけの空間。
時雨は思った
(ここは天国だろうか...)
と。
「いいえ、ここは天国ではありません」
時雨の頭の中にそんな声が響く。
ふと、上を見ると女神様としか言い様のない女の人が降りてきた。
「はじめまして、私は転生の女神。
先ず、あなたに伝えなければならないことがあります」
自ら女神と名乗った彼女はそう言うと
「あなたは死にました」
と短く時雨につげた。
「やっぱり死んじゃいましたか~....」
まるで予想してたかのように時雨は呑気に答えた。
「...あら?あまり驚かないのですね」
「まあ、トラックに轢かれましたからね」
「そんなあなたに新たな人生のチャンスを与えます」
「どうして自分なんかが....?」
「女神は気まぐれなのですよ」
「は~?」
「そんなことより、あなたはもとの世界に帰るわけではありません。
あなたには異世界に転生してもらいます」
「異世界....ですか?」
「はい、ですが特別にあなたにはその姿のまま転生してもらいます。
おまけであとひとつ特別な力を与えます」
「いえ、正直転生するつもりはないです」
「それは聞き入れられません。何故なら既に転生し始めてるのですから」
そう言われ慌てて体を見ると、徐々に消えかけていた。
「特別な力、何がいいですか?」
再び、そう聞かれた。
「...いりません。特別な力に頼らず、自分の力だけで生きたいです」
時雨が答える。
「そうですか....。分かりました。.....では、行ってらっしゃい」
女神がそう言うと、時雨は目を閉じた。
「ふふっ、予想以上に面白い子ね」
こうして北條時雨は異世界に旅立った。