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ホシゾラニ タクシタ オモイ(楼々×柳耀)

『今大切な人がいなくなっていたとして。



夜空に散りばめられた星々に



何を願いますか?』



      




「……っ」


部屋の中で有る物語を読んでいた楼々。

俺も一緒に本を読んでいたのだけれど、後ろで泣くような声が聞こえ吃驚する。


「楼々!?」

「え?あ、大丈夫だよ。目にごみが入ったんだ」

「…嘘付け」

「そ、そんな事無いよ」


俺は気になって楼々が読んでいた本を取り、見る。

楼々の止める声が聞こえたがそんなの聞かなかった。


『今大切な人がいなくなっていたとして。



 夜空に散りばめられた星々に



 何を願いますか?』


まさか。

これで誰かと重ねて読んでいた…?


「楼々」

「な、何?」

「楼々、これ大切だと思う人と重ねたでしょ」

「え!?ちょ、何で分かったの!?」

「…楼々だから分かった」

「ばーか」

「誰?」

「へっ!?」

「とぼけないで。大切な人って誰なんだ」

「教えられないっ!!!」



其れが俺であること願ってしまった俺は馬鹿だったのだろうか。



「……やっぱり言う」

「え?良いの?言いたくないって言ったのに」

「良いの。……それは…目の前にいる男の子」

「俺って言えばいいのに」

「素直に言えるかばーか!」

「今日馬鹿って言ったの二回目だろ」

「良いじゃない!」


でも、やっぱり嬉しかった。



消えて欲しくなかった。



「もう、柳耀がこの世から消えたら…私、どうしたらっ…」


あーもーまた泣いちゃったよ。

俺どうすればいいか分かんないよ。

泣き顔なんかに凄く弱いんだけど、俺。


あー本当にどうすれば良いんだよ俺。


「柳耀が死んだら…私だって死に行く」

「馬鹿言うな!!」


思わず怒鳴ってしまう。

楼々の肩が震えているのが分かった。


少し口調を抑えてまた口を開く。


「俺だって辛いよ…。楼々が、この世から消えたら。耐えられなくなるよ。泣いて、泣きまくって。死にたいぐらいだよ。…だけど、だけど」


『その分、幸せに生きて欲しいんだ』


「りゅう…よう…」

「どちらかが死んでも、その分頑張って生きていかないと駄目だろ。…俺だって、楼々がいなくなった世界なんて考えられないよ。けど、今を生きていくのが俺達なんだ」

「そうだよね……柳耀は良いよ。そんな事を言える勇気があって。私は…助言すら出来ない。何の助けにもならない」

「そんな事無い。楼々は、俺の人生を変えてくれたんだよ?」

「え…?」

「父上と母上を処刑されて俺は一人になった。何気なく楼々の家に来たら楼々が凄く心配してくれたのを覚えてるよ。…其れで、俺の人生が変わったんだ」

「どんな風にか言える?」

「『闇から光へ放たれた』……って感じ?それに俺は同時に一つの使命が出来た」


『楼々をこの手で守るという使命』



楼々は顔を真っ赤にして視線を逸らす。

背後から楼々の体に腕を回し引き寄せる。


「ばっ馬鹿ッ!何私を抱きしめてんのよ!」

「俺、楼々がいないと落ち着けないよ?」

「………へっ!!!!?」

「…居なくなった時を想像して何度も辛くなった。そして何度も確かめた。…楼々は生きてるよね、って」

「確かめなくても私は此処にいる。…何時だっているから」

「居ることを確かめて何時も安心する俺がいたよ。…星空に託すとしたら『どうかこのまま楼々を消さないで』って託すかな」


消えないで

きえないで

キエナイデ


その言葉が頭を過ぎる(よぎる)。


「ねぇ…柳耀」

「ん?何?」

「…このまま、ずっと傍にいてくれる?」

「……いるよ。夢の中でも何処までも、ずっと…」

「信じて良い?」

「勿論」


そう言って抱きしめる力を強くする。


今 この腕を離してしまったら

今 想いを閉ざしてしまったら


楼々が消えてしまう気がした。


俺の傍から

この世から

皆の視界から

言葉の中から


どんなことからも楼々が消えてしまう。


そんな気がしてならなかった。


信じたくないよ。

嘘話でも楼々が消えた、なんて事。

実話でも――。



星空に託す想い


唯一つ









楼々を 



俺の傍から 



この世から



消さないで



この想いを 


星空が 聞いているか何て知らない。


だけど 俺の思いが沢山詰め込んでいる状態で



ホシゾラ ニ タクシマシタ


あとがき


マジ楼々と柳耀ばっかりで御免なさい><

この二人書きやすいんだもん!

他の2ペア(草魏×不知火&水伊×要)より断然簡単だもんっ!


しかも甘い系ばっかりで御免なさいっ、はぅ〜〜〜(何

封弥さんは甘い系が大得意なのでこうなっちゃうんですよ!!マジで許して下さ…イタタタッ!(←


ではでは〜><(つーか次も楼々と柳耀じゃん(ぁ

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