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絵のない字本

ブタのおじさんがさかなをたべるわけがない。

作者: 添牙いろは

あるはれたひるさがり

ブタのおじさんは、みずうみのほとりにやってきました。

あたまにひざしよけのぼうしをかぶり

てにはくさであんだかごをさげています。

そして、たけでつくったつりざおを

かたにかついでいるのでした。


おじさんはみずべのこかげのなかに

てごろでおおきないしをみつけると

それにこしをかけ、つりいとをみずのなかにたらしました。


そこに、リスのおとこのこがやってきました。

おとこのこは、くさのかげからおじさんのすがたをみつけて

とてもびっくりしてしまいました。

リスのおとこのこは、

せんじつブタのおじさんの

きのみパーティーにおよばれしたばかりだったのです!

ですが、おじさんのようすはまるで

さかなつりをしているようにみえました。

リスのおとこのこは、

ブタのおじさんがさかなをたべるわけがない、

とおもいました。


しばらくみていると、おじさんのつりざおが

なにかをひいています。

なにがつれるのかみていると、

なんと、さかながつれたのでした。

ブタのおじさんは、さかなつりをしていたのです!

リスのおとこのこには、とてもしんじられませんでした。


つったさかなをかごにいれ、

ふたたびえさをつけてつりいとをたらしていると

ブタのおじさんのところに

カワセミさんがとんできました。

「おじさん、おじさん、つれますか?」

カワセミさんがたずねると、

「ぼちぼちだよ」

おじさんは、ゆったりとこたえました。

カワセミさんが、かごのふちからなかをのぞきこむと

さきほどつったさかながピチピチしていました。

さかながだいすきなカワセミさんには

それがとてもおいしそうにみえました。

カワセミさんは、パッととびたつと

せのたかいきのてっぺんになっていたきのみを

パクッともぎとって、

おじさんのところにもどってきました。

「おじさん、おじさん、このきのみとおさかな

こうかんしませんか?」

それは、とてもめずらしく、おいしそうなきのみでした。

はねでもはえていないと、とることもできません。

「ありがとう。あとでいただくことにするよ。

さかなはもっていくといい」

カワセミさんは、かごのなかにきのみをいれると

かわりにつられたばかりのさかなをくわえて

どこかへとんでいきました。


おじさんとカワセミさんのやりとりをみていた

リスのおとこのこはほっとしました。

おじさんは、きのみとこうかんするために

さかなをつっていたようです!

やっぱりブタのおじさんがさかなをたべるわけがなかった!

と、たいへんなっとくして、

じぶんのいえへとかえっていきました。


そのあともブタのおじさんは

さかなつりをつづけていました。

いっぴき、にひき、とつりあげ、

さんびきめをつりあげたところで、こしをあげました。

おじさんはかわいたきのえだをあつめると

それにひをつけました。

そして、つったさかなにきのえだをとおして

それをやきはじめたのです。

しばらくして、こんがりとしてきたところで、

ブタのおじさんは、やいたさかなをおいしそうにたべはじめました!

「くさやきのみもおいしいけれど、

たまにたべるさかなもいいものだな」


こうして、ひがくれるまでブタのおじさんは

ひとりでさかなつりをたのしんだのでした!

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