カクレガ
そして目的地の 喫茶店 ‘隠れ処’ に到着した
「実はここ 俺の友達の店なんだよ」
「へ〜そうなんですか!」「凄いですね〜」
「 自分の店を持つのが 夢だって 頑張ってた
からな」「さぁ 入ろうか」
「は はい」
扉を開けるとカランコロンと音が響き 厨房
でフライパンを振りながら 俺達をチラッと
見ると 左手を軽く上げながら言った
「おぅいらっしゃい カウンターでいいか?」
「勿論さ 二人だし それにしても この時間は
特に凄いな テーブル席 殆ど埋まってるし」
「二人? ほぅほぅ 成る程ねぇ〜」
俺達をジロジロ見て 意味あり気に 言った
「な 何だよ その目は!」
「別に意味は無いよ 今は忙しいから 話は後
ほど聞くからな!!」
そう言い残し 料理を運びに行った
「全く困った奴だなゴメンよ」 そう言って
座ろうとした時 阿部さんと目が合った
すると顔を真っ赤にして 俯きながら言った
「いえ 私は 大丈夫ですよ」
「え?何が大丈夫?」思わず声になっていた
「あ いえ あの それは 私はか・・の・じょっ
て 思われても 平気って言うか 何と言うか」
ボソボソと呟く様な声の為 聞こえなかった
「え⁉ ちょっと 聞こえなかったんだけど」
すると 両手をブンブン振りながら赤い顔で
言った
「あ いえ何でもないです」「何でも・・・」
「あのイチャつくのはいいけど 注文は?」
「イ イチャついてね〜よ!」「な なぁ」
「は はい」「ないですよ〜」
「はいはい 私が悪うございました」「で何に
するんだ?」「御・注・文・は・?」
「あ 俺 ランチでいいや 阿部さんは?」
「わ 私も 同じのでお願いします」
「承りました」「オロソで御座いますね」
「いちいちいちいち!いいから早く作れ!」
「お〜コワッ」
そう言って肩を竦めながら 料理を作り始めた
そして阿部さんを見ると 口を押さえながら
笑っていた
「おかしな奴だろ?」
「ふふふ とっても 仲がいいんですね」
「高校からだけど ウマが合うって やつ?」
「だけど社会人になって 仕事始めてからは
会う機会が かなり減ったけどね」
「仕事あると そうなりますよね」
「だから会社で 嫌な事があったりしたら
ここに来るんだよ」
「最高の “ 隠れ処” にね」




