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その○○、シリーズ

そのテンプレ、貴族社会では通用しません

作者: 月森香苗
掲載日:2026/08/18

よくあるテンプレ系がベース。①~⑦まである。

――――――――――――

①スペアがいるかいないかの違い

――――――――――――


「真実の愛に出会ったんだ……すまないが、婚約を解消して欲しい」


 突然何言い出すんだ、この馬鹿は。

 私は常識を捨て去った婚約者を前に、これからのことを考えていた。



 ファウベル侯爵家の長女として生まれた私マリアンナは、生まれたその時から目の前の王子カルロスの婚約者と定められた。これは揺るぎない政略結婚である。

 王家とファウベル侯爵家の間に結ばれるものであり、そこに個人の感情が入り込む余地は無かった。

 諸々のスケジュールが組み立てられ、三歳から八歳までは侯爵家で基礎的な勉強や礼儀作法を学び、八歳からは王子妃教育、王太子妃教育と段階を踏むことになった。

 ファウベル侯爵家に女児は私しか生まれなかったのでスペアを作ることも出来ず、それはもう後がないと言わんばかりにありとあらゆる教育を詰め込まれた。

 その一方で王子は第一王子と第二王子の両方に帝王教育が施された。片方が駄目ならもう片方がどうにか出来るようにだ。

 そのため、カルロスの一つ年下のライオスは婚約者がいなかった。万が一の為に、カルロスと私が結婚して子供を産むまでは独身のままでいなければならなかったのだ。

 つまり、王子の替えはあっても私の替えはいないのだ。


「真実の愛はどなたですの?」

「カプリ男爵家のマリン嬢だ」


 頬を染めて大切な宝物を寿ぐように告げられた名前を聞いた瞬間、私の脳内でこれから先の方針は決まった。


「分かりました。お父様にはわたくしからお話しましょう。その後、国王陛下とお父様の話し合いで解消出来るように致します」

「本当か! ありがとう!」

「それでは失礼致します」


 わざわざ人払いをして話をしてきたカルロスは、『真実の愛』との未来を夢見て幸せいっぱいだろうけれど、何も分かっていない。


 王家とファウベル侯爵家の婚姻は決定であり、王子の替えはあっても私の替えはいない。

 分かっていたら絶対に馬鹿なことを言い出すはずがないのだ。



「お父様。カルロス様は王にはなりたくないようなので、ライオス殿下を婚約者に変えてくださいませ」

「まずは説明しなさい」


 帰宅して早々、結論から言ったら詳細問われたので、頭が湧いたとしか思えない発言を余すことなく伝えた。


「ふむ。確かにその発言だと王にはなりたくないようだな。王家と我が家の婚姻は絶対だ。変えることは出来ない。良いだろう。ライオス殿下に変更してもらうようにしよう」

「ありがとうございます」


 これで今夜はすっきりと眠れる。

 なーにが『真実の愛』よ。不貞してるだけじゃない。そもそも男爵家の娘に王妃など無理よ。暗殺されるだけだと分からないのかしら。

 誰が好き好んで最下位爵位の娘に頭下げたいと思うのよ。

 私だから野心のある家でも頭を下げることを妥協しているのよ。金と権力と何よりも国家運営に必要だから。

 何の役にも立たない男爵家の娘と『真実の愛』だから結婚します。国王と王妃になります。なーんて出来るわけないでしょ。


 父はあの後すぐに連絡をしていたらしく、本日登城して話し合い、カルロスからライオスに婚約者が変更となった。

 十年かけて教育してきた私を切り捨てる王家じゃなくて良かった。


 因みに、カルロスは呆然としていたらしい。『真実の愛』である令嬢とは恋人になっていたことは調査したので遠慮なく慰謝料請求した結果、王家と侯爵家の婚約への横槍額はとてつもないことになった。

 カルロスを男爵家に婿入りさせることで減額となったけど、男爵家の正統な後継者はさぞ恨んでいることだろう。

 でもね、悪いのはカルロスと娘どちらもだし、止めなかった家族も悪いのよ。責任は取りなさいな。



――――――――――――

②女だけが被害者になるわけではない

――――――――――――


 公爵家の嫡男として生まれ育った俺は、十五歳の時に婚約者が出来たが、翌年には解消した。

 と言うのも、婚約者が横暴になった上、不貞までやらかしたからだ。

 公爵家に嫁ぐということは華やかなだけではない。王家を支えるために立ち居振る舞いは当然最上級でなければならないし、他国の貴賓との折衝は元より、王家の代わりに貴族の立場で責任を負わなければならない時もある。

 飾り立てるのは侮られないためであり、私欲のためではない。

 金銭を溢れんばかりに使うのは経済を回すためで、どこにどれだけ使うかも精査される。

 だからこそ婚約者にも同等の覚悟を持ってもらうのだが、その婚約者は「未来の公爵夫人」として傲慢になり周りの令嬢――それも生家よりも遥かに身分が上の方に無礼を働いた。

 それだけでなく、すり寄る令息をいなさなければならないのに甘言に乗った結果、純潔を失った。

 婚約した時から相手には監視をつけている。どんな振る舞いをするのかを確認するためで、傲慢さは矯正出来るが純潔を失うのは決して許されることではなかった。


 積み重ねた報告書を前に、婚約者の父親は青ざめ震え、そしてテーブルに何度も額を打ち付けた。

 しかし解消に変更はない。

 誰かわからぬ子を孕んでいる可能性のある女を家に入れるわけにはいかないのだ。


「何故ですの!? 私のことを愛してくれてたのではないのですか!」

「政略結婚だから尊重していたし、これから愛そうと思っていたけれど、その前に裏切ったのは君だろう? だから愛していないよ」


 学園で縋りつかれたので真実を語れば言葉を無くしていた。

 愛は育んでいくもので最初からあるわけないのに。何を言っているのやら。


 結局彼女は退学をした。その後のことは知らない。

 そして彼女を惑わし体の関係に持ち込んだ令息達の家にも制裁を施した。

 誰の婚約者かを知っていたのに遊び半分で手を出した、その代償は払うべきだ。



「貴方は傲慢にならずに弁えてくれると信じているよ」


 全てを失いたくないなら、貴族として正しく振舞ってくれるはずだよね。



――――――――――――

③婚約者と幼馴染み、どちらが大切?

――――――――――――


 私の婚約解消の話?

 面白くもなんともないわよ。いいの?


 元婚約者と婚約してから一年間、二人きりで会った回数はゼロなの。

 侍女や侍従がいるのは当たり前だからいれてないわよ。

 そうじゃなくて、彼、出かける時も幼馴染みを連れて来ていたのよ。意味分からないでしょう?

 しかもエスコートをするのは幼馴染みの方で私は一人よ。

 更にね、約束の日取りを決めたはずなのに、当日になってキャンセルしたかと思えば幼馴染みと観劇に行ったり乗馬しに行ったりよ。

 馬鹿にしていると思わない?

 で、とどめは王家主催の王宮舞踏会で私のエスコートを断って幼馴染みをエスコートしたのよね。

 でも彼、分かってなかったのよ。

 私のお母様が王太子殿下の従兄妹だって。ええそうよ。知らなかったのよ。驚きじゃない?

 親族だからと挨拶に来てくれて、私もご挨拶するじゃない?

 ほら、王子殿下は私たちと同じ年だし、又従兄妹だし、何だかんだ会う機会もあったからね。

 で、彼が幼馴染みと来てからが大変よね。

 王太子殿下も王子殿下も、私のことを親戚として可愛がってくれているから、嫌味炸裂よ。

 聞いていないって彼は叫ぶし、幼馴染みの方は殿下に目を付けたけど。


「他人の婚約者を平然と奪い取る下品な女は嫌いなんだ。あと、君可愛くないし。上目遣いは不細工だし、無い胸を寄せて谷間作ろうとして失敗してるのみっともないから止めた方がいいよ? やはり知性が無いとここまで下品になるんだね」


 って……言ったのよね。

 凄いでしょ?

 でも、ほら、王子殿下だし。


 そこに国王陛下も来たわけ。お母様は可愛い姪だから。

 で、私の隣にいなくても幼馴染みをエスコートしている姿がある訳じゃない?

 その場で解消よ。契約を蔑ろにする者は要らないって。

 で、その後王子殿下と婚約したわけ。まあ、第三王子だしね。臣籍降下するからいいかなって。


 幼馴染みなんて所詮は他人よ。婚約者と比べるものでもないのよね。

 優先順位を間違えた上、情報収集出来ない男なんて貴族的にも要らないでしょう?



――――――――――――

④男友達は男同士だから成り立つ

――――――――――――


 貴族学園の騎士科は九割が男で一割が女だ。

 だから、当然女は女で固まるし、男は家の爵位とか性格の相性とかでつるむ面子が変わる。

 男女に別れるのは役割が違うからだ。

 護衛の場合、女性王族や高位の女性貴族には女性騎士でなければならない。そうなると話す内容が変わるし、そもそも男女で話せることも変わる。

 性的な部分の話など女には聞かせられない。


 だと言うのに、最近俺たちのグループに割り込む奴がいる。

 カリンは男爵家の娘で「サバサバしてるからか、女に嫌われるんだよねぇ」と言ってくるのだけど。

 まあ、性格が悪いだけだろう。

 そもそも自分で「サバサバしてる」って言う奴は実際はネチネチしてんだよな。あと、無神経。

 相手にしたくなくて無視してるのに突っかかってくるのがうざったい。

 そもそも、婚約者がいるから引っ付いてこないで欲しい。


「男だと思ってさぁ」


 とか言う割に男みたいな格好はしないだろ。体のライン強調して女アピールしてんじゃん。

 男友達は男同士だから成り立つんだよ。女は要らないんだよ。

 でもしつこいから、いつもの面子である話題を出した。


 数年前、騎士団で女性騎士が何人もの男に媚び売って除隊された話。

 女に嫌われてる女は女性王族の護衛出来ないよなぁって話。

 それぞれの婚約者の惚気話。


 やっぱ、騎士目指してる身として、妻が守る対象ってのは堪んねぇよなぁ。とかそんな話してたら怒り狂ってたけど、男同士の会話なんてこんなもんだろ。

 これで怒るならお前はやっぱ男じゃなくて女だよ。

 ま、他のグループにも周知したから男漁りしても無駄だけどな。



――――――――――――

⑤婚約の契約は当主がするものである

――――――――――――


 婚約者がな、いきなり大勢の前で「貴方と婚約を破棄するわ!わたくし、真実の愛に出会ったのよ」と言い出したんだよな。

 みんなポカーンだし、俺もポカーンだよ。

 いや、まあ、その後すぐに「あ、こいつダメだわ」ってなったから良いんだけどさ。

 順番間違えてるし、そもそも婚約の継続か終了は当主が決めるわけで、俺らにその権利ないの分かってないのは流石に不味いだろ。

 その真実の愛(笑)も自信満々で婚約者と腕組んで、どれだけ二人の愛が尊いものかを語ったんだわ。

 証人ざっくざくよ。

 お前も風邪さえ引いてなきゃ見れたのにさ。


 だから言ってやったよ。


「不貞の自白ありがとう。婚約の破棄は有責側からは言えないけどな。まあ、決めるのは当主だから話しておくさ」


 で、帰宅して即報告。

 父上は目を輝かせて慰謝料請求の書類作成して二家に送ってたよ。

 因みに、その場にいた公爵令嬢や侯爵令息が手紙を送ってくれたみたいでな。

 そうそう。

 だからどっちも退学させられたんだよ。その後?さぁ、しらね。

 真実の愛なんて馬鹿だろ。政略なんだからさ、結婚して子供産んだ後に愛人作れば良かったのに、婚前に浮気するやつなんてろくでもないし。


 当主通り越して自分で判断した時点で終わりだよな。


 よりにもよって王子に婚約破棄って馬鹿だと思わねぇ?

 そりゃあ末の第四王子なんて臣籍降下するだけだから将来的に旨味ないかもって思ったんだろうけど、これでも兄上達に可愛がられてんだわ。

 俺が死ぬまで王族と縁は切れないわけだし。

 つぅか、国王と当主の決定に異を唱えた時点で終わりだよな。


 口が悪いって?

 そりゃ仕方ねぇよ。子供の頃は平民多い第三騎士団に放り込まれて毎日過ごしてたんだぜ?

 はは。親しみやすいって?ありがとな。

 一応王子モード出来るけどめんどうだからやらねぇよ。


 ま、婚約を解消したいならまずは当主に言えよなって話だよ。



――――――――――――

⑥四つのアウト

――――――――――――


「シャルロット・バーベル!貴様のような悪辣な女は次期国王の私の隣に立つ次期王妃として相応しくない!今ここで貴様との婚約を破棄し、マリア・ロッソとの新たな婚約を宣言する!また、貴様は廃籍とし平民となり国外追放を命じる!これは王命だ!」


 と言うろくでもない声が聞こえ、わたくしはそちらへと視線を向けた。

 そこにいたのは第一王子サリヴァンで、その腕の中にはピンクの髪の毛の女。向かいには黒髪の女が立っている。

 正直なところ面倒で仕方がないけれど、流石に見逃せないので口を出すことにした。


「お待ちなさい」

「誰だ! っ、ロクサーヌ皇女ではないか」

「お前に名を呼ぶことは許しておらぬ。常識も知らぬのか」


 わたくしの隣には婚約者が、背後には同行者が控えている。

 わざわざ属国にまで足を運んだのは父である皇帝陛下の命であり、見定めよと言われたからだ。

 公にはされていないが、既に次期皇帝としてわたくしが内定している。実力社会の帝国で多くの利益をもたらし、その中でも帝国の悲願であったある河の治水に一部成功したことが決め手となった。

 まだまだこれからではあるが、それでも邪魔な貴族を排除してきたお陰でやっと手を付けられたことに皇帝はお喜びになった。その貴族の家が破滅するようにずっと地道に処理してきた部分も評価された。

 そして今回のこの属国巡りはわたくしが帝国を引き継ぐ上で、国として維持すべきか吸収するかを判断するためのものだった。

 公になる前のただの皇女身分だからこそ自由がある。

 いくつかの国は既に訪問を終え、継続の判断を下したが、この国は要らないのではないかと思ってしまう。


「お前は四つの過ちを犯した。一つ目。そなたは立太子もしておらぬ。何が次期国王だ。帝国の属国は宗主国たる我が帝国が皇帝の許しを得て立太子並びに玉座を引き継ぐ。帝国はそなたを認めてはおらぬ」

「なっ」

「二つ目。貴族の除籍、廃籍は貴族家当主が行うこと。そなたに権限は無い。三つ目。仮に罪人だとして、何故その罪人を他国に追いやる。開戦宣言か? 国外追放とは受け入れ先の国と協議し、引き受ける為の条件の擦り合わせを行うのであり、一方的な追放はよその国へ犯罪者を流入させその国で犯罪を犯すことを許すということだ。それもわからぬ愚鈍か」

「なんだとっ」

「四つ目。これが一番許されぬ罪よ。王命とは国王のみが発することを許される権利よ!また、その命令は撤回を許されぬ厳格なるものであり、故に王命による損害が発生すれば国王とて処分されるだけの力を持つ!それを!貴様は無断で資格もないのに軽率に口にしたな!」


 王命は私欲によるものであってはならない。国の、民の為に、せざるを得ないから発するものであり、強い強制力を持つ。

 帝国では属国の王が「王命」を発した場合は必ず報告をさせている。その王命が国を、民を脅かすものである場合は宗主国として処分するためだ。


「帝国の皇女としてわたくしはそなたを次期王とは認めぬ」


 わたくしのそばにいる者はわたくしが女帝になることを知っている。まずは皇太女になるのだが。

 故に、書記官は記録をしている。


「聞きましたね、国王。わたくしは皇帝陛下に報告をします。それでもなおこの男を王にするのであれば、その前に国そのものが無くなると思いなさい」

「はっ。畏まりました」

「父上!」


 公の場で国王陛下ではなく父と呼んだ時点で素質の無さがわかるというものだ。

 まあ、国王も愚かにも己を次期国王と発した時点で止めなかったのはどうかと思うけれど。やはりこの国はいらないな。吸収し地方領地にした方が良さそうだ。

 シャルロットとかいう令嬢も、このようなことになる前に処理出来なかった時点で才能不足だ。才媛と聞いていたが期待外れだった。

 帝国でこんなお粗末な出来事は下位貴族でしか起きない。当然だ。その前に処理をするからだ。出来ないのは実力不足に他ならない。

 仮に廃嫡させる為にしても、他国の人間がいる場ですることではない。無能を見せつけることになるからだ。やるならば自国内で終わらせるべきだった。


 この国に使えそうな人材はいない。

 わたくしは婚約者のエスコートを受けながらホールを出ていく。もうこの国に用はない。



――――――――――――

⑦ピンク髪の男爵家の庶子が全て悪とは限らない

――――――――――――


 お母さんから受け継いだピンクゴールドの髪の毛に若葉のような緑色の目はお気に入りだった。まるで春の花のようね、と笑ったお母さんはもう居ない。

 その代わりに私は実父の家に引き取られた。

 ずっと平民だと思っていたのに、なんと父親は貴族だった。それだけで衝撃だったのに、その父には奥さんがいた。

 は?

 で、無理やり連れて行かれた男爵家で奥さんは私を睨んでいた。


「初めまして。あの、私は使用人ということでよろしいでしょうか?」


 父はどうでもいい。私が生き残るためにはこの奥さんに媚びへつらうしかないと本能が訴えている。

 奥さんは扇子で口元を隠し私をじっと見ていたけど、ふっと力を抜いた後に目を細めた。


「良いでしょう。貴方はよく分かっているみたいだわ。わたくしの娘として遇します。一年で礼儀作法を身につけなさい。また、家庭教師を呼ぶので基礎学習を修めなさい。貴方に求めるのは我が家の利益となること。よろしいわね?」

「はい、奥様」

「お母様と呼びなさい。日々の積み重ねが外で出るのですから」

「わかりました、お母様」


 実母はお母さんで継母はお母様なので割り切れそうだ。

 実父?何か色々言っていたけどうるさいから無視をしていた。わたしもお母様も。

 因みに二人の間には息子がいて、貴族学園に通っていて屋敷にはいない。なので、私はその日からお母様に徹底的に扱かれた。

 平民だったのでドレスとか初めて着たけれど窮屈すぎた。十三歳だとくるぶしまで隠さないといけないとか嘘でしょ、と思ったけど嘘ではなかった。

 朝起きてから寝るまで、勉強の時間以外はお母様の傍で礼儀作法を叩き込み、半年もすればそれなりに見れるようになってきた。

 下半身がだらしない父親は愛人がまたいるらしい。お母さん、貴方は愛人だったの?定期的に来てたもんね、家に。何か、お母さんは好きだけど見る目変わったよ。もういないけど。


 で、何とか最低限の知識を身につけて貴族学園に入学したら、よく分からないけれど高位貴族の令息に目をつけられて付き纏われるようになった。

 気持ち悪っ!

 男爵家の娘、それも庶子なんて明らかに愛人以下の遊び相手でしょ。こっちはお母様の為にも家の利益になる結婚か就職がしたいのだから邪魔しないでよ!

 クラスの子には遠巻きにされ、男子には付き纏われ、逆らうのが怖くてどうしたら良いのか分からなかった頃。

 彼らの婚約者に呼び出されて注意された。

 女神か!今だ!今しかない!


「助けてくださいっ!私、本当に勉強しなきゃいけないのに邪魔されて困るんです!」

「まあ。貴方が付きまとってるのではなくて?」

「違いますっ!私はお母様の為にも堅実に家の為になる結婚をするか就職しなければならないのにっ!」

「では、貴方は今の状況に納得していないのね?」

「はいっ!私の理想としては子爵家の方で領地が近い人とまずはお友達から始めたいです!」

「ふふ。皆様、よろしいわね?」

「ええ。よく分かりましたわ」

「これは、あいつらが悪いな」

「え、えっと」

「貴方はただ懸命にお家のことを考えているだけ。そうね?」

「はい」

「では、わたくし達の庇護下に入りなさい。そうすれば守りましょう」


 こうして私は恐れ多くも高位貴族の皆様の庇護下に入れていただいた上、希望ばっちりの男の人を紹介して貰えた。お母様もこれには満足して貰えたようで一安心。


 男爵家の庶子が遊びにぴったりだからって、皆がそうだと思うなよー!

長いの書くの嫌だったし、言いたいとこだけまとめた掌編。

大抵の場合この位の長さで突っ込み終わらないです?

この形式楽だし楽しい。

いやさ、真面目に書こうと思ったんですよ。でも疲れちゃった。

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― 新着の感想 ―
スパッとしズバッとして最高でした!笑 たくさんあるから読み応えありでした!ありがとうございます\(^o^)/ 普通の平民として育ったら、ちゃんとするよね!家族に逆らったら処分されるという考えだもんな…
これは、どうせならそれぞれを1話ごとに区切ってショート集として連載形式にして、今後も思いついたら追加するというカタチにしてもらったほうが嬉しかったかな? まぁ、この7つで定番は書ききってる感もあるから…
読み応えのある大長編も良いけど軽く読むならショートショート集みたいな短編て好きだわ。 元々ツッコミどころ満載なテンプレ作品だと脳内ツッコミのせいで読んでいても疲れるのでアンチテーゼ物はありがたかった…
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