前の学校の話という名の嫉妬心を煽る話
短めです……すみません……
「あー……前の学校の話だよね?」
「それ以外にあるならそっちも教えてくれる?」
「いえ、ないです……で、前の学校の話、しなきゃだめ?」
できればしたくないんだけど。
「思い出したくないようなこと、されたんだ?」
「いや、そういうわけじゃないんだけどさ……」
「じゃあ人前で話せないようなことをされたの?」
「そういうわけでもないかな……」
もうスイッチ入ったの見られてるし。あれ以上恥ずかしいこととかないし。
「じゃあ、相手のこと庇ってる?」
あ、若干気温下がった気がする。おかしいな、風邪でもひいたかな。
「……仄亞?」
「うーんっとですね……その、なんといいますか。」
確かに庇ってる。多分スイッチを入れてしまえばすぐに相手の名前としたことを言うのだろう。けれど今の私はスイッチが入っていない。だから言えない。
「……言わないのならスイッチ入れていい?」
「それはいや!」
「じゃあ言って。」
「それもいや……」
「あれもいやこれもいや……いつからそんなに我儘な子に育ったのかな。」
「だって……」
だって誰か言ったらその人を暁留は壊してしまう。それは避けたい。
「もういいよ。」
「え?」
「そんなに言いたくないなら仄亞についてた護衛に聞けばいいだけの話だし。」
「それは……」
「僕、機嫌悪いから拷問しちゃうかもなー。で、うっかり間違えて殺しちゃったりなんかして……それはないとしてもうっかり間違えて壊しちゃうかも。」
試すような瞳……ごめん。友人。
「言うからそれはやめて?」
「仄亞が賢くて助かるよ。」
さてここで問題です。なぜ私は言うことにしたでしょうか。
答え。私以外を暁留が傷つけるのがいやだったから。ついでに試すような暁留がすごくかっこよかったから。別に賢かったからではない。
本当になんでこんなに病んでるんでしょうね。最初の予定では仄亞はまともだったのに……