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小話 クリスマスイブという名の日常

クリスマス小話です。そしてPV30000アクセス記念小話です。これも皆様のおかげです。まさかこんなにアクセスが来るとは作者も思いませんでした。これからもよろしくしてやってくださいね。


さて、今回の話は本編より一年ほど前のお話です。暗いです。長いです。暁留が怖いです。それでもよい方はどうぞ。

クリスマス。赤や緑、その他色とりどりの眩い光で彩られている街。そんな街を歩いていても、全く心は晴れない。むしろ幸せそうな人々にいらいらする。僕はちっとも幸せなんかじゃないのに。きゃいきゃい騒ぐ女の子たち。鬱陶しいことこの上ない。彼女も今、こんな風に誰かとはしゃいでいるのだろうか。

「……考えただけで虫唾が走る。」

気持ち悪い。ああ、やっぱり彼女を監禁しておけばよかった。そうすればこんな辛い思いしなくてよかったのに。

「あのぉ、すみませぇん。ひとりですかぁ?」

「死ね。」

「え?」

「邪魔。鬱陶しい。目障り。失せろ。」

彼女じゃないものに用はない。邪魔なだけ。

「何あれ、感じ悪。」

別にどう思われたって一緒だし。むしろこんな馬鹿に好かれたほうが気持ち悪いっての。そうこうしているうちにようやく家についた。

「お、暁留。遅いぞ。」

「桐生?」

なんで桐生が道にいるんだ?こんな寒いのに。

「ったく……夕飯。」

「ああ、いらない。」

どうでもいいし。

「と言われてもな、母さんがゆるさねーよそんなの。」

夕飯を食べるのと、咲良さんに怒られるのを天秤にかけると、天秤はあっさりと傾いた。

「じゃあおじゃまします。」

「お帰りなさい。今日はチキンよチキン。豪華でしょ?」

「うん。すっごく豪華だね。」

適当にあしらう。

「もう。少しはちゃんと反応しなさいよ……そういや暁留君、なんか小包届いてたわよ?」

「どーでもいいです。」

「仄亞からだけど。」

仄亞から?

「……どーでもよくありません。」

「でしょ?」

全くどうでもよくない。

「手洗いうがいしてからね。」

急いでそれでいて丁寧に手を洗い、うがいをする。

「はい。」

恐る恐る段ボールを開ける。中には封筒とブランケット?

「なんでブランケット?」

いや、趣味はいいんだけど。

「あら、いいじゃない。暁留君によく似合うわよ。」

「そうですね。」

確かに似合うとは思うけど。

「俺にはプレゼントなんて贈らないくせに……まあいいか。封筒開けろよ。」

「うん。」

封筒も恐る恐るあける。中には便箋。何が書かれてあるんだろう。


「なんて?」

「簡単に言うと、身体を気をつけてねってことかな。」

「……そうか。」

「ちなみに桐生に関することは何一つ書かれていない。」

「…………そうか…………」

あ、桐生泣きそうだ。シスコンめ。でも事実桐生に関しては何一つ書かれてないんだよな。


向こうでご飯をご馳走になり、家へ帰る。お風呂に入って、もう一度手紙を見る。


『安心してね。クリスマスもお正月も叔父さんたちとしか出かけないから。後何でもかんでもどうでもいいで済まさないようにね。身体壊しちゃうよ?』


「見通されてるし。」

本当に、なんでこんなに愛おしいんだろうか。


クリスマスには奇跡が起こると言う。別に枕元にプレゼントなんて欲しくない。そのかわり、夢の中だけでもいい。彼女と会わせて下さい。そのあとどれほど辛くなってもいいから…………


生憎、夢は見なかった。いつも通り、血まみれのベッド。首元にはいつも通りかきむしったような跡。いつも通りでないこととして枕元にはプレゼント。そして……

『おっはよ。』

携帯電話が鳴った。

「仄亞……?」

『うん。そうだよ?』

なんで。

『プレゼントありがとう。』

「……こちらこそ。」

『寂しがりな暁留くんのためにモーニングコールですよ。えへへ。』

照れたような声。ああ、もう。

『暁留?』

「仄亞。」

『なに?』

「愛してるよ?」

どうしようもないくらいに。

『私も愛してるよ。』


僕らが二人きりでクリスマスを過ごせるまで後何年かかるだろうか。きっと何年かかっても僕は待てるだろう。誰よりも愛しい彼女のためならば。


さて、このまま終わってしまうとあまりに暁留君が可哀想過ぎるので、できれば明日埋め合わせたいです。安心してくださいね。次は確実にただのバカップルで終わります。(安心できるのかそれ?というツッコミは受け付けませんよ?)







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