トラブルメーカーという名の唯一叱れる存在
なんとか更新できました……。遅れてすみません。
「何、あっちのほうが好みなわけ?」
「うーん……こっちのほうがやっぱりいいかな?」
猫かぶった暁留は今じゃ変な感じするもん。
「それはよかった。」
「昔の私のほうが良かった?」
「まさか。今のほうがいいに決まってるでしょ。」
「ありがとう。」
「……はぁ。」
何だろう、ちょっとバカップルてめえら場所考えろよな目線が増えた。
「で、不純異性交遊はしてないだろうな。」
「……ごめんなさい。」
先生、どこからが不純かどうかは知りませんが少なくとも純粋ではないです。
「愛はあるからいいんじゃない?何かあったら責任は取るよ?」
「……はぁ。」
え、先生まで溜息ですか。
「責任とかの問題もあるけど、それ以上に傷つくのは仄亞ちゃんだから。そこらへんをよく考えなさい。傷は残るんだから。お前が一番知っているだろう?」
あ、そこは結構ちゃんとしてるんだね。白雪さんも。
「大丈夫ですよ。もう何があっても傷つかない気がしますから。」
「そう言っても泣くのは仄亞ちゃんなんだから。自分の体は大事にしなさい。暁留になんか遠慮しなくてもいいんだからね。」
「じゃあ雪兄は我慢できるわけ?」
「そりゃあね。暁留と同じ状況なら我慢したよ。両方学生なんだから。最悪の事態は招かないように。」
そうですよね。ってあれ?
「今の状況だったら我慢しないってことですか。」
「僕もう成人してるし、収入も安定してるもん。」
「……それ、ずるくない?」
「まあそれでも最悪の事態は招かないようにちゃんとするけどね。」
まあ雪白がまだ十六だもんね。
「それが暁留にはできないだろうから言ってるの。」
「そんなことないよ。」
「何年見てきたと思ってるの。暁留の性格ぐらい分かってるよ。お前一回何か始めたらそれに集中して他全部忘れるだろ。」
ああ、よく分かります。この人仕事に集中し始めたらご飯も食べないんです。
「……そんなこと、あるけど。」
「だから危ないの。まあ集中できることはいいことだけどね。」
「本当に白雪が帰ってきてよかった……。」
「おじい様?」
心底安堵した様子のおじい様。どう見ても白雪さんは確実にトラブルメーカーですよ?
「暁留を叱れるのはあいつだけじゃから。」
「ああ、それはよく分かります。」
誰かの言うことをちゃんと聞いてる暁留なんて初めて見た。
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白雪は結構しっかりしてます。昔色々あったから。後、余談ですが雨欺は基本的に中絶することは認めていません。能力が高いものが生まれる可能性がありますからね。