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紫陽花という名の雨欺

ちょっとだけ長め。

「カナちゃんはどんな会話にもついてこれたからねぇ。」

「カナちゃん?」

男だよね?

「ああ、カナメっていう名前だったんだよ。奏でるに芽吹くの芽で奏芽。だからカナちゃん。」

嫌がらせ以外の何でもないですね。

「ちなみに本人の許可は取っておりません。」

やっぱり。

「仄亞ちゃんは仲良くしといたほうがいいかもね。あいつも桜門六花の人間だから。」

「そうなんですか?」

「うん。紫陽花。紫陽花奏芽。漢字見たら本当に女みたいだよね。」

いや、白雪さんが言うのもどうかと思うんですがね。

「しかもシヨウカカナメってちょっと言いづらいよね。」

まあ何回か言ってたらわけ分からなくなりそうな名前ではあるけど。

「でもその人男なんでしょ?あんまり家の中で偉い人じゃなさそうだね。」

「ああそうだね。一応本家の人間ではあるらしいんだけど、男だからって海外留学もできたみたい。僕と一緒に戻ってきたから今は日本にいるけど。」

桜門六花は一部を除き女が上位だからね。

「っていうかあいつは色々特殊なんだよね。嫌だけど学園長に要報告。っていうかなんであいつ死なないの?いつ死ぬの?」

「お前くらいだよ。わしにそんなこと言えるのは。」

「あ、おじい様。ご無沙汰してます。」

「仄亞ちゃんはこんなに礼儀正しいのにの。」

「黙れクソ爺。ちょっと一回死んでこい。」

この人は雨欺山吹さん。うちの学園長にして、雨欺の前当主。かなりの権力を握った人物なんだけど……。

「で、何を要報告なんじゃ?」

「やっぱり言いたくねー。」

「白雪。」

「でもまあ言わないとまずいから言うと、奏芽は雨欺と紫陽花の混血。」

え?ちょっと待ってよ。桜門六花と雨欺って基本的に仲が悪いんじゃないの?

「んな馬鹿げた話聞いたことないぞ!」

「いや、でもそうだし。色は紫だったかな?原色ではないにしろかなりの力があるよね。」

「ちょっと待ってください。そんな話聞いたことありませんよ?」

「なんかね、結婚する前に子どもができて、男のほうはその後事故で死亡。女のほうは正式な片翼にはなってなかったから死んでない。本当は駆け落ちするつもりだったらしいよ。」

そんな話があるんだね。

「で、女のほうはまだ結婚せずだって。紫陽花だからなせることだよね。」

紫陽花は結構規則とかがなくて緩い家らしいからね。恋人の氏素性さえぼかせばあとはどうにでもなったんだろう。


お気に入り登録ありがとうございます!ついに二桁です!幸せすぎて周りがお花畑に見えます。本当は灼熱のコンクリートジャングルですが。

さて、山吹さんですが、色は山吹色。雨欺の表の前当主。白雪さん曰く頭の固いジジイどもの傀儡。ちなみに暁留がおじい様と呼ばないのは彼も山吹さんが嫌いだから。白雪さんの影響。それなのに彼の一番の被害者たる雪白はおじい様と呼んでいるのはきっと性格が出ているに違いない。仄亞は彼に好かれていたら利があるからおじい様。腹黒いなぁ本当。


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