同居という名の結婚一歩手前
前回と同じくらいの長さ。
「ん?許さないよ?永遠に許さない。僕は君をずぅっと思っていたのにその君は僕のことを忘れてたなんて許せるわけないでしょ?」
「それじゃ……それじゃ私はどうしたらいいんですか……?」
「そりゃあ僕に一生を捧げるくらいのことはしてもらわないと。」
「捧げます。」
さらっとすげぇこと言ったぞこの子。
「じゃ、籍入れよっか。」
「はい、入れま……はい?」
「雪白の誕生日、もう終わったでしょう?君は十六、僕は二十四。法律上何の問題もない。年の差はまああるけどそんなのどうってことないよね。だって雪白は僕に一生を捧げるんだもんね。」
確かに問題はない、問題はないけどさ……
「で、でも、心の準備が、あ、う。」
「それもそうだね。じゃ、とりあえず一緒に住もっか。」
「え。でも、私本家に今住んでるんですよ?」
「あ、暁留の家の隣の土地買い占めたから問題ないよ。二人で住んでも有り余る広さだし?」
ってことはなに、私の隣の隣の家ですか。マジですか。雪白が近くにいるのは嬉しいけどさ……
「家なんてそんなすぐに建つものじゃ……」
「僕を誰だと思ってるのかな君は。物質を変化させることについては雨欺一と謳われてるんだよ?家を建てるくらい簡単だよ。一時間もいらないね。」
それはすごいな。暁留でも家を建てるのには一週間かかったし。
「僕のモノになってくれるよね?」
雨欺の微笑みをたたえてる白雪さん、綺麗だけど怖いです。モノってあなた雪白をどうするおつもりですか。
「え、う、あ。」
「ねえ雪白、君はこの僕を……この雨欺白雪を溺れさせておいて一人平然と陸にいたんだよ。僕は君がいないことで余計に深く深く溺れていったのにね。それでようやく少し海に来たのにまた出ていくつもり?そんなの許さない。おいで、雪白。来たら深く溺れさせてあげるよ?昔よりも深く。」
いや、あんた何様だよ。
「分かりました。でも一人はやです。溺れるなら二人で……」
「もちろん。」
あーあ、堕ちちゃった。白雪さんの圧勝ですね。
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ああ、また書くことがない。あ、そうそう。仄亞の家の左隣に暁留の家、その隣に白雪さんの家(予定)となっています。仄亞の部屋から暁留の部屋は見えるしその逆ももちろん可。窓からの行き来も可能となっております。お、書くことあったわ。