第3話 「謎を解きなおす」
ソライト
「…あれから3時間、探しても探しても見つかんない!
まさか…何か勘違いしていたんじゃ…」
ここにきて冷や汗をかくソライト。
そして何よりこの部屋から出るための手段と思われるスイッチフックが見つからない。
閉じ込められた…静かな部屋に自分一人。
3時間も集中すれば普通腹の虫が鳴るが、
空腹感すらこの不安な状況が消し去っていく。
だが、ようやく部屋に入って謎解きを始めた時のことを思い出した。
ソライト
「…!そうだ、ヒントの紙を確認しよう。
…(下)?妙な表現だな。まるで何かを隠すような…
待てよ、隠す…?そうか!(隠されている)んだ!」
もう一度最初のヒントが置いてあった机に戻る。
この下にある本、机ごと押し退けて絨毯を捲るとそこには隠し扉があった。
ソライト
「やっぱり!下へ通じる階段がある!」
降りていくとそこにはまた別の問題がある。
今度姿を現したのはなんと雑誌のコーナーだ。
「月刊レオネス・ガイ」の創刊号から暫くまでの号が置いてある。
ソライト
「こんな物まで置いてあるなんて…
変な図書館だけど、なんか知らないこと知れるからいいな。」
ちなみにレオネス・ガイは創刊号が今から200年前。
歴史のある雑誌だ。というか昔は今と名前が少し違う。
手に取った一冊には栞が挟まっていた。
( 34ページの読み方
47ページの付録
98ページの上から3番目の広告)
早速ページを開く。まずは34ページだが、
このページにはブリタニア初代第三位名誉騎士長エルギスへのインタビュー記事が載っている。
そのインタビュー内容は(縦読み)だ。
次に47ページ。ここには付録にページ数が割り振られている。
内容はゴシップ関係で(恋愛)を取り扱ったくだらないものばかり
しかも見出しも極まって「ブリタニアの王、夜の性治に!?」とお下劣だ。
ちなみに女性と当時の王の2ショットを捉えたと思われる写真も、
内容が全然わからないくらいにピンボケしている。
くだらない話題を閉じて98ページへ。
鎧のブランドメーカーの広告が載っているページだ。
デザインこそ古いが魅せ方が上手い。上から3番目の広告はtiara ant社の広告だ。
今でも信頼できる武装工房で、(王冠)を被った蟻のデザインが目印。
暗号文とヒントを解釈すると
「縦に6つ 恋愛の本を見た後 王冠の模様 」
言葉通りに探すと栞が刺された本が出てくる。
「泡沫恋物語」という本だ。
6人の女の子がとある王室の男達と結婚するまでのお話。
それぞれ好みもどころか付き合う人もバラバラで、全員相思相愛なのに
誰一人と被らずに青春生活がスタートするストーリーだ。
ラストは結婚式だが、ここでタイトルの泡沫の理由が明かされる…
ソライト
「読んだことないからなあ、恋愛小説。」
一言呟いて栞を見る。
(羊の刻 3時の方向に 扉の鍵)
羊や刻が出るお話はなんか聞いたことがある…と思いつつも
学生時代に読んだ「十二神獣伝説」を思い出した。
東洋の伝記に載っていた干支の順番を決める物語だ。
ソライト
「確かネズミから始まって…イノシシで終わるやつだろ?
子、丑、寅、卯、辰、巳、午。で、羊か。」
周囲の本棚を見回すと、本棚そのものに動物が描かれている。
さっきの十二支とルーツは同じだ。
ソライト
「そして3時の方角に…あ、あった。」
本を出すと「カチッ」と音がした。
すると棚の本棚から一冊の本が落ちてきた。
如何にもそれらしい雰囲気と異様なオーラ。
ページサイズはおよそA4用紙1枚分のごく普通な感じだが
丁寧に描かれた模様やレリーフの箇所が独特のデザインで描かれている。
閲覧いただきありがとうございます♪
シリアルを牛乳に漬けずにむしゃむしゃ…
設定集のコーナー
「ブリタニア王国騎士団」
さて、以前のお話では騎士団が帰ってきた…なんて言っていますが、
騎士団は主にどんなことをしているのか。
結論を言いますと現代の警察や自衛隊となんら変化はありません。
なので1日の流れとしては午前が訓練で午後は役所仕事。
これが一週間で逆になったりします。華やかなイメージはありますが
花が咲くのは戦争が起こった時なんでしょうね。
そして戦いで名を挙げることができれば昇級です。
ちなみに最高位は物語でも今後メインキャラとして出てくる
(騎士団長)になります。
ちなみに完全週休2日制ですが事件や戦いが起こった時は
これに限らないみたいです。今も昔もトラブル対処は終わらない…!