第2話 「本の部屋と謎解き」
ソライト
「謎解きか!こーゆーの大好物!…は良いとして最初の本ね、どれどれ…」
ヒントらしき紙の下に置いてある本を手に取る。
するとどこからかクイズ番組でよく聞く「ブー」という音が響いた。
だがソライトは音を気にせずに解読を始めてしまう。
最初に取った本は童話の「みがわり姫」というお話。
複雑な家庭環境を巧みな話術やデマでのし上がる三女の姫が、
次期女王候補の次女を差し置いて自分が女王を目指すお話。
ちなみに長女は辞退している。
物語の途中で大蛇が罠に嵌められた長女を飲み込むシーンが出る。
ショッキングだが女王になった三女に助けられるので後味の悪さというのは無いだろう。
そしてこの本のページは右に開くので解釈するならば
( 右に6つ 大蛇の本を見た後に ◯◯の本)の部分と推測するも
どうしても最後の部分だけわからない。
当てはまりそうな言葉が浮かんでこないのだ。
とりあえずそれっぽい言葉を並べて本棚を探索を再会させた。
ソライト
「右に6つ…あ、あった。大蛇の本だ。」
見つけた本を開く。二冊目に取った本は「エドワード・ワイバの紅蓮の魔術」というお話。
人里を追われて沼地に住む魔法使いエドワードは魔術を極めんと日々奮戦。
魔法の勉強のために、様々な生き物や野草を使った実験を繰り返すのだ。
このタイトルではナーガの外殻を探し求めて焼ける山を登る。
ソライト
「焼ける山…これに関係するワードがあるのかも。」
ソライトはあやふやな状況のまま別の本を探す。
焼ける山から連想するワードで本を探すと「パニック事件簿 火山列車」という本を見つける。
パニック事件簿シリーズという人気小説シリーズの作品。ソライトは学生時代に読んだことがある。
ある区域に鉄道を敷く話だがどうやら火山の近くを通る鉄道だったらしく、
奴隷をこき使い、鉄道は開通したものの数ヶ月後に列車が近くを通った際に
火山は大噴火を起こした。当時列車には世界的な影響を持つ貴族も乗っていたが、
不幸にも乗客は全員火砕流に呑まれてしまったという。
後に被害者の身は見つかったが、想像するだけで見るも無惨な姿だったそうだ。
そしてとにかくそのシーンの挿絵がグロい。
過去の思い出に顔を引きつるソライトだったがここであることに気づく。
そう、ここまでヒント紙が出てきていないのだ。
流石に勘付いて棚という棚から本を取り出すが真剣に探しても見つからない。
(閉じ込められてしまった)という現状が頭をよぎって焦りへと変わっていく。
ソライト
「これも違う…これも…ヒントが無い!」
頼りの紙の存在も忘れて有耶無耶に本を漁ると
3時間も時が経ってしまいソライトはくたびれてしまった。
閲覧いただきありがとうございます♪
レースゲームをする時、私はクラッチを意識してギアを変える時は必ずブレーキを踏みます。
設定集のコーナー
「ソライト」
主人公の本名は「ソライト=ヨゾラザキ」。年齢は16歳の元気いっぱいの少年です。
学歴は中卒に当たりますが、王都の学校を卒業した後はフリーターをしながら
路上ライブで公共ピアノを使って投げ銭で稼いでます。
得意だった教科は訓練(現代でいう体育)で苦手だったのは国語だそうです。
ちなみに剣も槍もそっけなくこなすので教員からは将来有望と思われていたそうですが
結局遊び人になっちゃいましたね(笑)
そんなソライトの趣味は演奏と昼寝!
前文からしてグータラするのが好きな少年となっています。
これからよろしくね!