第11話 「衝撃的な強さで」
洞窟に眠る残りの秘宝が2つという真実に
衝撃が隠せないソライト達。
ソライト レオファング
「はあ…!?」 「へえ……。」
グランプレス
「そしてこの洞窟はある場所に通じているが…
まあ、それは我を倒してから
確認して見せろ。無理な話ではあろうがな。」
グランプレスが力を込めると雄叫びを上げる。
よろりと立ち上がると気合を込めて問いを掛けてきた。
グランプレス
「最終確認だ、進むか、引き返すか!!!」
ソライト
「進むに………決まってらあ!!!」
ならば来い!と言わんばかりに
挨拶がわりの火球を飛ばしてきた。
勢いよくジャンプして回避。
2人は武器を構えて一気に飛びかかる。
巨体に乗り移っては関節や柔らかそうな部分に
斬撃や衝撃波を放つ。
大きく振り回される腕に脚。
滑空をしては急降下を繰り返して両者を引き離す。
追い討ちをかける炎を放っていくも、
レオファングは反射魔法で打ち返す。
だがここで2人は薄々気付いてきた。
いくら攻撃してもどこにも決定打を与えられる部位
らしき場所が無い。決定打が与えられないのだ。
そうこうしているうちに体力が切れかけていた。
グランプレス
「純潔の炎!!!」
ゆらめく炎の息が吐き出されるとやがて
そこいら中で火の手が上がる。
「言っておくが俺の汗や血はお前たちが
普段使う油よりよく燃えるぞ。」
上がった火の手が壁や柵に見えてくるぐらいに
広がっている。グランプレスは激しく動き回ってい
て汗や血を壁に付け回していた。
ソライト
「強い…全然歯が立たない!
しかも環境ばかり劣悪になっていく!」
レオファング
「僕もそろそろ限界…どうにかしなくちゃ…!」
ソライトは図鑑を開く。
何か、何かこの状況を打破できるものはないのかと。
ページを捲っていくとドラゴンを退治している描写が
写っている記事を見つけた。
グランプレス
「ヌハハハハハ!!!!!
よもや是迄!つまらん、実につまらんぞ!」
レオファング
「よりによって相手は余裕すらあるのか…!」
ソライト
「"インウフ・リヨニチタ・ノミウラア・チロオノタマヤ"」
禍々しいオーラを放つ(天叢雲剣)が出てきた
ソライト
「うっ…グッ………
ぅおおおおおおおおオオ"オ"オ"オ"!!!!!」
叢雲を手にしたソライトを赤黒い力の衝動が包む。
やがて髪や片眼の色が変わり、
まるでどこかの国の神様みたいな風貌になった。
レオファング グランプレス
「その姿…纏えるなんて…!」 「ほおう…」
数秒の刹那、ソライトは咆哮を上げると共に
狂ったような笑みを浮かべるや否や突然暴れ出した。
黒い衝動で空間を切ると5つに分担し
ズガアアア……!!!と音を立てて
部屋ごとグランプレスを襲った。
まともにダメージを受けたのかうめき声を上げる。
グランプレス
「………この力…やりおるな。だが当の本人は…」
レオファング
「うわわっ……危なかった…
やっぱりアレは人間には使えないんだ…!」
グランプレス
「良かろう…本来なら守護龍として、
侵入者は倒さなくてはならんが…
特例、というヤツか。見逃してやろう!」
ソライト
「ア“ア”!?見逃ス?誰ヲ?何ヲダア!??」
レオファング
「何か打つ気だ」
瞬時にレオファングはソライトを抑えて光壁魔法を使う。
グランプレス
「出直して来い!!!その力を制御してなあ!!!」
崩玉炎を放つ。
2人は吹き飛ばされて
10階層のどこかへ飛ばされてしまった。
グランプレス
「……ヤツら。あの武器を使うとはな。」
??????
「驚きだったワ〜!!!
アレ使ったら狂気で死んでもおかしくないのネ〜!!!」
グランプレス
「騒々しいわ。用事がないなら帰れ。」
??????
「ウフフ…つれないわね。
ワタクシ達が顔を合わせられる事ができるのは
今ぐらいと言っても過言じゃないのにネ…。」
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三色団子をくっちゃくちゃ…
設定集のコーナー
「ソライトのダガー」
そうそう、これは言っておかなければというものが
あります。それはソライトが図鑑から武器を出して
いない時に何を使って戦っているかです。
今回の話でも使ったものは「サバイブナイフ」という
汎用性の高いサバイバルナイフの刃渡りを少し長くした
ダガーを使っています。特徴としては刃渡りを簡単に
伸ばしたり縮めたりすることができます。