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私の名前は泉 続花 

私の本当の名は泉続花。

みな私を古宮遠歌と呼ぶけど。

この名前は気に入ってない。

物語につけられた名だからだ。

もうすぐ友達がくる。

私は荷造りを始めた。

私は今日友達と学校をさぼって旅に出るのだ。

行き先は決まっていない自由な旅に。

この日の為にがんばってバイトでお金を貯めた。

私は偉いのだ。

えっへん。

やべ、もうすぐ友達がくる。

急がねば。

私は遅刻をするのだ。

今日だけは遅刻をしてはいけない。

急げ急げ。

もう遅いかもしれない。

かまうもんか。

急げ。

「ピンポーン」

遅かった。

て何で声で言うんだよ。

私は返信のボタンを押した。

「はーい」

「・・・・・」

「まだできていません。」

「やっぱりな。そんなことだろうと思ったよ」

「10分まってください。」

「5分でしたくしな」

ひぃ〜〜〜〜〜〜〜

終わらない終わらない。

10分でしたくするって言って15分で仕度するつもりだったのに。

ひぇ〜〜〜〜

もう諦めていいかな。

私は友達を部屋に呼んだ。

「なんだこの惨状は」

「はひ」

「全然全く終わってないじゃないか」

「ごめんなさ〜い。」

「ごめんですんだら警察いらねぇんだよぉ!」

私は頭を引っ叩かれた。

「ごめんって言っているのに」

「ああん?」

「ビクッ」

「ビクッて声で言うな」

「いいからやりましょう」

「お前がな」

私達は荷造りをした。

パンツはその子が選んでくれた。

なんだかんだ手伝ってくれた。

「いこう!」

「お前が遅れてたんだぞ!」

「ご、ごめ」

「そんな怯えるな、ちょっと傷つく。」

「じゃあ、行こう!」

「もっと申し訳無さそうにしろ」

「・・・」

「・・・」

私は荷物を背負った。

「じゃあいくぞ」

「うん。」

私達は出発した。



「ねえ、まずどこへいく?」

「そうだな」

友達は地図を開いた。

私は後から続く。

「ねえ、龍ガ浜いこうよ。あそこらへんの海キレイだよ。」

「あそこはよく小さい時行ってたからな。他の所に行かね?」

「どこ?」

「ゲーセン」

「夢がない。」

「夢なんてなくていいだろ。明日があればな。」

「何詩人みたいなこと言ってるの?」

「うるせぇ。悪いか?」

「悪くない。」

私も詩人みたいな事を言うのだ。

「なあ。」

「ん?」

「なんで旅についてきてくれたんだ?こんな行き先も何もない旅に。」

「だって面白そうじゃん。二人で行くのって。一人で行くのはつまらないかもしれないけど。二人で行ったら絶対楽しいよ。」

「能天気なやつだな。」

あなただからと言うのは伏せといた。

「なあ、龍河洞いかね?」

「うん。いいよ。でもなんで龍河洞?」

「いや・・・なんとなく。」

「いいよ。」

私達は龍河洞を目指した。

道中私は音楽を聞きながら龍河洞を目指した。

龍河洞についた。


「ついたね。」

「うん。」

「暇だったよ〜」

「うるせぇ。お前は寝てただけだろ。」

「違いますぅ、音楽をきいてたんですぅ。」

バコッと頭を叩かれた。

「人の頭を簡単に叩いちゃいけません。」

「お前のはいいんだ。」

私達は洞穴に入った。

「さむっ」

「中は寒いね。」

「そうだな。」

「みて。あれ鍾乳洞。」

「つららみたいだな」

「ええ!?そうかな牙みたいだけどな。」

「うるせぇつららだ。」

「牙だよ」

「つららだ。」

バコッと殴られた。

私はよくこいつになぐられる。

どうしてなんだろう。

どうしてなんだろう。

「なぁ、あれ見ろよ」

「うん」

そこには星の光が無数にまるでプラネタリウムのように輝いていた。

「きれいだね。」

「うん。」

「ねえ。」

「なに?」

「私達って友達だよね?」

「うん?」

「ううん。気になっただけ。」

そうこの子はたった一人の友達。



「面白かった〜。」

「やっぱりただの洞窟だったな。」

「じゃあなんで行こうって言いだしたんだよ。」

「なんとなく。」

「くぅ〜。」

私達はまた車を走らせた。

「なあ、今度は何処へ行く?」

「今度はねぇ」

そこに友達はいなかった。

私は一人車を走らせた。


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