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竜と勇者〜ドラゴンブリーダー始めました〜  作者: 伊馬唐 蛙
プロローグ
3/5

プロローグ3

一区画3000字を目標に執筆しておりますが、これがなかなか難しい。今まで、拝読させて戴いた、小説家様に感謝と尊敬を心から致します。

さて、状況を整理しましょう。


偉そうに私は立ち上がると、腕を組んで話し始める。


『ポイントは3つ。』いかにも昨日覚えたような、ビジネス話術で話を仕切ろうとするが、、、


『3つで収まるかぁ、小娘がぁ』ギャアギャアと締まらないドラゴンが野次を放つ。


ドゴン!!!


『聞いてから判断しろ、堕竜のテュポーンめ、ライブに行けなかった恨み、晴らさでおくべきか』

そう。私は、推しのライブをすっぽかす原因となったこのアホ竜を許すわけにはいかなかった。

乙女の恨みは重いのだ。推し仲間に一歩先を行かれた焦りは当然ながらあるのだから。

鉄山靠(テツザンコウ)で、テュポーンを壁まで飛ばして叩きつけてから、ポーズを決めて私は言う。


テュポーンは、だんだんとペースを握られており、目の前の小娘に何と無く、逆らえないでいた。



まず100歩譲って、ドラゴンの未来を考えたとして、ドラゴンの繁殖を手伝うことになるのだ、

当然ながら、自由も、趣味も、恋愛もない。ないない尽くめだね。



『1つめ、テュポーンがオスで、世界中のドラゴンがメスならば、テュポーンと行動を

共にするのは、どう考えても男性の勇者でしょう。なんで、私なの?』


『2つめ、私の自由と趣味と恋愛の行方、時間は有限よ。乙女の時間は短いの。

アルバイト(勇者の仕事)だって、厳選しないと、BBAにすぐなっちゃうのよ。』


『最後、資金、言っておくけど私、ボンビーよ、押しにグッツに年パスとライブで、

常にお金がピンチなの。とても長距離の移動に耐えられる資金はないわ。』ドヤッ


自信満々に私の話を、正座して聞いていたテュポーンは、挙手をする。

ルールの飲み込みが早いやつである。こいつもなかなかに強かである。



『小娘よ、すべての問題をクリアしてやろうぞ。』


テュポーンは言うなりに恐ろしい殺気を感じた。



『三大奥義・乙女(ガーリッシュ)の業火(インフェルノ)』、、、ザザザザザザ、、、、ガシィ!

正座中のテュポーンにフランケンシュタイナーのごとく頭に乗り上がりそのまま中に放り投げると

瞬く間に波乗りの板(サーフボード)の形の様にテュポーンに乗り、壁に突き刺した。

あのゼブラさんが得意とした奥義を再現してみせた。低レベルの冒険者だが実力はあるのです。


『小娘じゃなくて、セリカよ、何遍も言っているでしょ。』



テュポーンは初耳だが、突っ込むとまた、何かされると思い、黙って壁から頭を抜き、

また正座に戻る。



『セリカ・ロンド。』

私の名前です。特に意味はないけど、何となくの語呂で決まった名前らしい。

勇者だった、お父さんにしては、まあまあの名前だったので文句はない。トンヌラだけは、絶対に嫌だ。



『1つめであるが、適正者がオスである必要はないのじゃ、ワシが全て事を済ますので、

ちょっとだけ体を借りるだけなのじゃ。また、適正者には、能力が要因し、誰でもなれるわけではない。

故に、こむ、セリカ、お主がワシの適正に合ったのじゃ。』


ん、今、間違えかけたな、しかし、困ったな、なんか一人でに話進めているけど、



『2つめであるが、時間の概念は、ワシに当てはまらないので、人生を自由に謳歌して構わない。

時空を超えて、ドラゴンは子を成す。故に、セリカの人生に影響はしないのじゃ。』


なぬ、これは、予想外、ドラゴンの交配どころか、何も影響しないとは、思いもしなかった。

しかし、昨日1日話しした時間はどうなっているのだろうか?

前話で見ておればよいと言ったのは、なぜだろう。あのバカな会話の時間も返して欲しい。

もしかしたら、時間止まっているのかな?ライブ間に合うかも、、、



『最後だが、ドラゴンは、基本的にメスだが、ごく稀にオスが生まれる。

しかし、オスは、メスに比べ、潜性因子を引き継ぐ傾向があり、環境に反するな個体が多い。

ワイバーンなどの劣化亜種は、オスから派生したものの典型例なのじゃ。』


なるほど、テュポーンを見れば、そうだなって思う。最後の答えにもなってないし、、



『待て、セリカよ、お主の顔から考えている事が見えたぞ、ワシは堕竜でもないし、

環境に反しただけのアホ竜でもないぞ、話は終わっておらん、話の続きを聞くのじゃ、

顕性とはいえ、ドラゴンには違いない。ドラゴンライダーなど、王国には、ドラゴンの需要は

多い、子竜から育てれば、お主にも莫大な資産に繋がろうぞ。』


なんて事だ、子竜で儲けるとは、考えもしなかった。ブリーダーになれと言うことか。



『察したようだな、話が早い。ドラゴンの未来の為に、リタを媒介して、卵を得る。

卵から、メスが生まれると、メスドラゴンの群れが引き取り、新たなドラゴンとなる。

ドラゴンは、自分と同じドラゴンを生み落とす為、個体数は維持されるが、たまに弱い個体が、

種族を維持できずに淘汰される。唯一のオスドラゴンであるワシは、ドラゴンの個体数が減ると、

アミュレットの適正者に召喚されて、ドラゴンの種族繁栄を行なうよう、世界にプログラミング

されており、今回、召喚されたのだ、そもそも、勇者とは、ドラゴンを種族的に進化する為に、

弱い個体を淘汰させ、ワレを召喚するための世界が作ったルールの1つじゃよ。』


なんてこった。世界のルールまでひょんな事から知ってしまった。

堕竜のせいで、私まで世界からマークされてしまう。逃げ道はないのだろうか、、、



『でな、卵からオスが生まれたら、どうなるかというと、簡単にいえば、育児放棄じゃな。

その場所に置き去りにされるのじゃ、ドラゴンの幼生は、非常に弱く、経験値も高いから、

勇者に狙われやすく、死にやすい。世のドラゴンスレイヤーの大半は、これらのオスドラゴンの

討伐者じゃよ。長くても、50年以内に討伐されてしまう。

また、弱いメスドラゴンも、このくらいの時期に、独り立ちして勇者に討伐されてしまう。

ワレは、だいたい50年サイクルで、この世と隠り世を行き来しておるのじゃ。

前任勇者は、ドラゴンを狩るハンターとして名を残したが、実際は、幼生を狩るハンターであった。

まあ、弱いと言ってもドラゴンだから、勇者以外には倒せないだろうがな。』


まさか、勇者にそんな秘密があったとは、勇者になりたいわけだ、みんな。

生まれながら勇者って、すごい事だったんだな。

アホな勇者が多すぎてわからなかったし、ドラゴンも滅多にいないから知らなかった。

しかし、生まれた子竜を、太らせて食う(素材の為に狩る)とは、非道な勇者だ。



『ドラゴンは、時を跳躍する。幼きドラゴンと侮ると死ぬぞ、セリカ。

2〜3年立つだけで、通常の勇者では歯が立たない。

生まれてすぐ、時を飛び、3年ほどして自信をつけたドラゴンに勝てなかった勇者は多い。

お主が選ばれた大きな要因は、すべての生き物の上に立つその素養じゃよ。

お主は、生まれながらにして、他の生き物に畏怖を抱かせる覇者の素質がある。

まあ、人間にはわからんが、魔物には、顕著に伝わる。故に、()()()しまうのじゃ』


な、に、ぬ!

まさか、そんな、事、、、あった。

思い当たることばっかり、、、つまり、私は魔物とは戦えないということ。

私のLVと経験値は、おまけビュ○ンさんに委ねられた。むしろ諦めた方がいいだろう。


『じゃが、ドラゴンの幼生は、格差がわかる。セリカ、お主には、逆らわんじゃろう。

前勇者は、格差では、負けておった、故に、ドラゴンは時を渡り、成竜となって襲いかかった。

しかし、所詮は、劣等種のドラゴン、本物の強者を見分けることもできず、葬られたわけじゃ。』


なるほど、私は、ドラゴンブリーダーの素質に特化しているらしい。

じゃあ、いっちょやってみようかな。ドラゴンも育てれば可愛いかもしれないしな。

爬虫類に耐性がある私は、意気込みを見せて、テュポーンに態度で示した。


『ならば、お主の願いを1つ叶え契約を交わそう。潜在的な希望では、老化減少の加護ではあるが、、、』


『高待遇だね。だが、断る。』

私は、太閤様の誘いを断った傾奇者のごとく言い切った。言ってやった。言ってみたかっただけだが、

しかし


『残念だが、セリカ、これは、世界の決定事項なのじゃよ。あとは、契約の履行だけなのじゃ

契約にあたっては、願いと引き換えに行わねばならんのじゃよ。』

生真面目に答えて、引き受けることを強要する。こちらは、受ける気でいるが冗談も通じない堕竜である。

少しは、冗談が通じるように、親父ギャグから叩き込もう。



『なら、神にしてください。』

なんとなく、ムリそうなお願いをして見ることにした。様子見ってやつ。


『それは、ムリな願いだ、、、ワシは世界の存在である神によって生み出された。

したがって神の力を超える願いは叶えられん』

シェンロンかよ。やっぱりムリだったか。


『じゃあ、お父さんを生き返らせてください。』

白白さんに殺された。少年のようにお願いをする。


『それならたやすい願いだ。』

シェンロンかよ。出来るのかよ。


『いや、もったいないから、最初の加護でいいや。不老不死は、絶対に飽きるだろうしね。』

どうせ、他のことは出来ないだろうし、竜の加護は定番だから、非戦闘系ならコレだろう


『お父さんは?』

テュポーンは、気まずそうに聞いてくる。健気でいい竜だ。ウケる。


『大丈夫、生きているから。』

私は、ひらひらと手を振って答える。


『生きているのか、何故、そんな願いをしたのじゃ?』

安心したのかホッとした表情で、困惑しながらもテュポーンは聞く。


『なんとなく。』


こうして、更なる無駄話は続き、そして夜が明けた。

物語が説明的かなって思いますが、自分だけ知っている頭の中は、表現しきれないので、文才のなさを痛感します。

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