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あなたは、だあれ?  作者: ぬまちゃん
はじまり
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俺の兄貴

 

 俺には、6つ違いの兄貴がいる。


 俺と違って小さい頃から頭の回転が速くて『一を聞いて十を知る』って奴は本当にいるんだなぁと思った。


 小さい頃から比較されて、「お前の兄ちゃんはすごいなー」と周りの人からいつも聞かされて、スゲーコンプレックスになってる。


 だけど弟の俺にはいつもすごーく優しくしてくれて、わかんない事はなんでも教えてくれたし、俺が困っている時には何があってもやってきて助けてくれた。


 学校でいじめにあった時は、いきなり乗り込んで来てその論理的な口調で、回りの先生たちに一切の言い訳をさせずにいじめ問題をクリアしたんだ。あの時ほど、俺の兄貴が兄貴でいてくれて良かったなーと心から思った。


 兄貴の凄いところは、相手を叩きのめすのではなくて相手の思うことを巧みに引き出して妥協点を見つけてしまう処だ。ビジネス用語のWin Winの関係にしてしまうんだ。だから、相手からしたら自分の思う通りに事が進んだようにしか思えないんだ。


 結局、兄貴と喧嘩したとは思えないうちに、全ての問題が解決されてしまう。


 大学なんかに残らないで、起業すれば今頃はIT長者になれたのになあ、とひそかに俺はおもっている。ほんと。


 普通頭のいい奴は、その事を鼻にかけて上から目線で何でも言いたがるんだけど、兄貴にはそんな部分は一切ない。本当に近所のあんちゃんみたいな感じで話しかけて来るんだよ。相手が一言話しかけただけで、相手の気持ちを推し量りストレスの無い方向に会話を持っていく。


 それこそ、大学入試並みの難しい会話から、怪しい下品な会話まで全ての話に通じているんだ。兄貴は本当にいつ寝ているんだろうと思うぐらいの情報を持っている。それこそ、何でも知っているお兄ちゃんだ。


 でも、本人曰く、「何でもは知らないよ、知ってる事だけだよ」とうそぶいているんだよな……


 本来なら主席で卒業出来るのに、何でもたまたま別の用件(本人の弁によると人助けだって……)で授業を受けられなかったため、特Āの評価がもらえなかった科目があって、次席だったんだそうだ。


 まあ、そんなこんなで、今は東京の某国立大学の研究室で脳科学に関する何かわからない研究をしている。


 そんな理由から、今度の週末に兄貴の研究室に行って、今朝の出来事を聞いてみようと思った。


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