週末は楽しいか?
結局、その週は何もなく一週間が過ぎた。
これが小説なら、もっと色々有るんだろうけど、そんなもんこっちから払い下げだよ。付き合わされる身にもなってくれ。酷い目にあうだけで、何のメリットも無いんだぜ?
まあ、唯一の救いはモモが献身的にフォローしてくれてる事ぐらいかなぁ。
小さい頃は何時も喧嘩ばかりしてたもんなあ。俺の兄貴は年が離れてるから遊び相手にならないし近所の同じくらいの子供ってモモしかいなかったからな。
子供の頃は、女の子の方が成長が早いから俺は何時も泣かされてたんだけどな。中学生ぐらいになってからは俺の身長がグングン伸び出して体力的には彼女を超えたので、まあ喧嘩なんかしなくなったがな。
その頃からモモも何となく女の子って言う感じになっちまって、女友達同士でグループ作って、その中で生活している方が多いよな。
俺は俺で、野郎相手で遊び回ってる事が多いので、お互い様って言えばお互い様だけどな。
この間の俺の不思議な体験の時に、偶々声を掛けてくれたのは本当に偶然だったんだろう。それぐらい、俺はモモと最近会ってなかったもん。
幼馴染なんて空気みたいなもんで、何時も側にいるけどあまり気にしたことがないんだ。でも一番大事な時には必要なんだろうなあ、とかとか考えながら、今は家の風呂に浸かってシミジミと考えてるんだ。
明日は兄貴の大学に行って精密検査を受けなきゃいけないから、ちょっと憂鬱なんだよな。
健康診断では無いので、前日の食事制限は無いみたいだけど色々な機械で体の隅々まで触られるのかなあ?
一応勝負パンツじゃ無いけど、俺のお気に入りのボクサーパンツを履いてバッチリ決めていくか?念入りに体を洗ったら後は歯を磨いて明日のご馳走の事を考えながら愛する布団の中に突入だ……
***
あーあ、良く寝た!
休みの日は本当に嬉しいなあ。でも、これから行くところを考えるとなんかモヤモヤしてしまう。まるで親に病院に連れて行かれる時の感覚だよな。
お医者様の言う事を聞けば、後でオモチャを買って貰えるから『いっときの辛抱だ、頑張れオレ』ってな感じかな。
昼間のご馳走のために、朝飯は軽く済ませて歯を磨いていると「お早う御座います!ケンジ君居ますか〜」って言うモモの明るい声が、玄関の扉を開ける音と同じタイミングで聴こえてきた。
相変わらず早いなあ〜、まだ約束の時間のかなり前じゃん。俺は慌てて口をすすぐと、玄関に突っ立っているであろうモモに「すぐ行くから待っててくれ!」と叫んだ。
大急ぎで服を着てスマホを片手に玄関に行くと、そこにはモモだけでなく、ユカも居た……




