平凡な?午後!
結局あいつらのせいで昼休みは十分に寝れなかった。
午後の退屈な授業に果たして俺の脳細胞は耐えられるのか? 時々、不意に襲ってくる『睡魔』という悪魔に打ち勝てるのか? 頑張れ、俺!
そうか、考えてみたら今回起きた現象と睡眠て、似たようなもんだよな。体が寝てるからあんまり考えた事無いけど、常識過ぎてあんまり考えて事無いけど。
体が疲れているのに、逆に目は冴えている時ってあるじゃん。意識はしっかりしているのに、体が全然動かなくなっちゃうとき。人によっては、『金縛り』って呼んでる人もいるけど。そういう時って、神経だけが高ぶっているので普段聞こえない音が聞こえたり普段感じない感覚を感じたりするんだよな。
あれって、布団の中で横になっていたり、ソファーに倒れこんでいるから、金縛りって言ってるけど、俺がこの間体験した事って、たまたま立ったまま体が言う事を聞かなくなっただけで、考えてみたら同じ事なんじゃあないかな?
今は、その逆で体はピンピンしてるけど、脳細胞なのか心なのかは分からない部分は疲労がたまっていて眠くて仕方ないんだ。だから、眠い時に無理に起きてると、今度は眠くない時に突然体が睡眠状態になって体が動かなくなる?って事か?
だったら、無理に起きてることはないな。眠くなったら寝るに限る。体と心の調和は大事だよ。
――― うとうとうと。zzzz。すーぴ、すーぴ。―――
「おい、誰だ寝てる奴は! 寝息が聞こえてきたぞ?」
(小声で)ケンジ君起きて!
(小声で)ケンジ君!
ぐいっぐい、ぐいっぐい。隣の席のユカが、こっそりケンジを起こそうと無駄な努力をしてくれていた。
うーん、むにゃむにゃ。もうお腹一杯だよ。体は元気だけど、心は眠いんだよ。むにゃむにゃ。
「くおっらー、ケンジ!!! 俺の大切な授業時間中に寝てるのは、お前か? 罰として、放課後生物準備室に来い! 生物教室の掃除をやってもらうからな!」
ガタン!
うわっ、一体何が起きたんだ?ヤバイ、うとうとしながら結局寝ちまったのか。しまった、今日は部活動もサボって早く帰って寝たいのに、なんだい生物のキヨシ先生につかまっちまったか~。
キヨシ先生は、理科の先生で主に化学を教えている。本当は生物が専攻なんだけど、今の受験体制では、物理と化学が受験の主要科目になっているから、生物と地学は高校生からは一段下に見られてる。それもあって、うちの高校では、生物は地学の先生は物理や化学も教える事になってるんだ。ただし、生物や地学も受験科目にはあるから、一部の生徒には別枠で教えてるんだ。
生物や地学って、専用の準備室には、怪しい標本がゴロゴロしてて普通の生徒は足を踏み入れないところなんだよな。だから、こうやって何かあると生贄として専門教室の掃除を言いつけられてしまうという訳さ。




