第1話 リスナーサービスも忘れずに
俺は今、ルチアと同じ宿屋で生活をしている。
コンビなのだからそのほうが都合がよいだろうというルチアからの提案でね。
んで今日もルチアとともに『洞窟に潜むサラマンダー討伐』というクエストをこなし、報酬をもらって、飯と酒をいただいて、宿屋で眠りについていたわけだ。
むろん、俺はわけあってルチアが寝静まるのを待って、起きていた。
「ルーチーアーさーん・・・こんばんわー・・・」
そーーーーっとルチア嬢の寝てる部屋に忍び込む。
「ルチアさん、こっちに気づいていませんよ」
*盗撮ktkr
*ぐっすり
*ぱん2映せ
*通報した
「それでは寝顔を拝見いたしましょうか・・・」
ルチアさんの顔をドアップしてみた。
*なんたる美形
*ここは鼻フックだろうJK
*ぱん2映せっていってるだろks
パンツ、パンツうるせーな。
「仕方ないですね・・・ ではルチアさんのパンツを拝見しましょう・・・」
シーツをそっと剥いで、パンツを確認する。
「予想はしてましたが・・・映したらBANになるのでやめときます・・・」
*ぱん2履いてないのか?
*俺にも見せろ
*見せろ見せろ見せろ見せろ!
*いいから早く見せろ!
*大丈夫、1週間BANで済む
一応この世界でもズロースっぽいパンツはあるんだけど、ルチアさんは履いてないんだよね。
そりゃあんだけ丈の短いスカートを履いていれば、この世界のパンツはおさまりが効かないだろうなあ。
しかし、リスナーたちのパンツコールすさまじいな。
ここでなにもしなければ、リスナーに愛想つかされそうだな。
「では、これからルチアさんの長い耳を噛みます・・・」
*そう来るか!
*エルフたんを起こすなよ
*むしろ眼球なめろ
*オパイをもみほぐせ
俺はそっとルチアの耳元に口を近づける。
童貞の俺の心臓はもうバクバク。
というかいっそのこと筆おろししたいわ!
刹那、ルチアさんがガバって起き上がった。
やっべえ・・・
「あたしはね、安眠妨害されるのが一番大嫌いなのよ・・・むにゃむにゃ」
あれ、ルチアさんなんか魔法を詠唱してないか?
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
気づいたら朝になっていた。
どうやら睡眠系の魔法をかけられたようだ。
相当強い魔法みたいで起きた今でも頭がグラグラだわ。
エルフの魔法、身をもって体験すると恐るべし!
ルチアはもうベッドにはいないな。
窓の外を見てみると、ルチアさんが宿屋の前で立っていた。
「ほら、アキナリ!起きたならそろそろ朝ごはんいくわよ!」
「お、おう。待ってくれー」
さて、今日もクエスト消化してきますかね。