第3話 勇者、DT喪失の危機
定期船はエルドニア国のシルヴァ港に着いた。
結構シルヴァは大きな港町だな。
トポロジアよりもデカイんじゃね?
さて、俺たちは、このまま大地神ガイアーラの神殿を目指すわけだが、すんなりと行けるのであろうか?
船の時みたいに追手が差し向けられるのであろうか?
「まあともかく、まずは航海の疲れを癒すために旨いものでも食いにいきますか!」
「あいよ!飛び切りにおいしいものを食べたいわね」
「え、あ、はい!エルドニアは畜産に力を入れています!だから肉料理がおいしいと思うのです!」
「うむ。肉料理も悪くないぞ」
「じゃあ、どこか適当な店を探さないとね」
店はすぐに見つかった。
なんというか、うまい店を探すコツってあるよね。
現実世界だとさ、やっぱ行列のできる店なんかが旨いわけだよね。
だからなるべく混んでる店をチョイスして入ることにした。
そしてそれは正解だった。
俺たちはたらふく食べてたくさん飲んで大いに騒ぎ明かした。
そして夜は更けていった。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
あれ?ルチアさんたちは?
見渡してもみんないない。
どうやらはぐれてしまったようだ。
しっかし、相当俺酔っぱらってるな。
足元ふらふらだし。
もう一軒ハシゴするって言って店から出て、俺一人でふらふらと町をさまよってた感じかね。
それにしてもちょっと怪しい通りだな。
綺麗なお姉さんたちがいっぱいいるよ。
んでもってその綺麗なお姉さんたちを物色してる男たちがいるな。
うん、ここは花街のようだ。
「お兄さん、寄っていかない?」
うわ。めっちゃ可愛いお姉さんに声かけられたし!
ど、ど、ど、どうしようかな。
なんか理性が働かないよ。
そりゃあんだけ呑んでるからな!
まさに俺、泥酔状態。
うっしゃああああ!
お姉さんについていくことにする!
もうどうなってもいいよ!
んでお姉さんに案内された一室で、俺はベッドに座って心臓の鼓動を感じながらソワソワしてる感じ。
「うふ。お待たせ」
わーい、お姉さんが入ってきたよ!
これから何が始まるのかな。
オラ、ワクワクしてきたぞ!
「あら。私好みのオ・ト・コ」
お姉さんが顔を近づけてきた。
うわ、めっさ近くで見るとなお可愛いじゃん!
ツヤツヤしてるよ!
「私の目をよく見て」
うんうん、見る見る!
ん?
ってあれ?
身体の自由が利かなくなってるぞ。
頭の中もトローンと朦朧としてきた。
ただでさえ酔っぱらってるのに。
なんかがヤバイぞ、マジでヤバイ!
でももう俺の自由意思は完全になくなってるようだ。
これは確実に催眠だ。
お姉さんはそこで何かを詠唱した。
魔法陣がお姉さんを包み込む。
するとお姉さんは小悪魔な感じに変身した。
サキュバスだな、こりゃ。
「じゃあ、坊やの精気を吸わせてもらうわね・・・」
お姉さん、もといサキュバスは俺の顔を手で押さえ、俺の唇をペロって舐めてきた。
「アッーーーーーー・・・」
体中にジンジンと痺れが襲い掛かってきた。
すごく気持ちいいぞ・・・!
このままベロチューしちゃうのかな?
俺まだ童貞だし、キスすらしたことないのに。
せめて初体験くらい素人、いや、もとい、人間としたいんだけどな。
せめてキスくらいは好きな人としたかったよ・・・
ってあれ?このサキュバスさん、苦しんでるぞ?
てか、俺の体にかけられてた催眠も解けてるし。
「お姉さん、大丈夫?」
「き、貴様。何か神聖な力に守られているな・・・!」
「あー。たぶん俺勇者みたいだからそれでかな」
「舌が焼けるように痛い・・・!これでは私の体が持たない・・・もういいわ。どこにでも好きなところへゆきなさい・・・!」
ってなわけで、お姉さんを残して娼館をあとにした。
あれ?俺もしかして絶対絶命のピンチだったんじゃね?
でもよかった。
まあこの世界で童貞すてるなら、ルチアさんのようなお姉さんにリードされたいしね。
案外メルちゃんなんかも懇切丁寧に手ほどきしてくれるかもな。
合法ロリだし大丈夫。
イレールも捨てがたいが、貞操堅そうだしな。
リーナ姫は・・・
国賊になりかねないか。
あれ?ルチアさんたちが向こうにいるぞ。
手を振ってるな。
俺はルチアさんたちのいるほうへ駆け足で向かった。
「おーい。俺はぐれちゃってたよ」
「本当、あんたバカね。この辺は人間に化けたサキュバスが活動してるっていうじゃない?まったくこれだから助平は」
そのまさかサキュバスに襲われていたことなどいえるわけもないわけでして。
とりあえず、俺の酔いも程よく冷めたし、俺たちは宿屋へ向かうことにした。
しっかし、本当このハーレムパーティで、まったく誰ともフラグが立たないっていうのは辛いよな。




