前髪の話 リメイク
リメイク版として載せます!
前回のものはいちおう残しておきます!
いつも通りの朝の教室、ガヤガヤとそこかしこで話し声が聞こえる。
ガラガラ___
教室の扉が開いた、また誰かが登校してきたようだ。
どうやら、登校してきたのはゆきのようだ。
「あ、おはよー!ゆき!」
おれはゆきに声をかける。
「おはよ...」
と答えたゆきは少し機嫌が良くないようだ。
「どしたのー?なんか機嫌悪そうだね、」
と尋ねてみると。
「いや...ちょっと昨日さ、」
ゆきは事情を話し始めた
「うん?」
と聞く姿勢をとる
「えーっと、髪の毛切り行ったんだけどさ、いつも行くとこが休みだったから、別のとこ行こうと思ってね。」
ゆきは続けた
「うんうん」
さらに聞く姿勢をとる
「で、なんか考えるの面倒だし、近所の安い所にしたの。」
「それで?」
少し聞き返してみる
「そしたらさ、俺の髪やってくれた人が結構気さくな人で、切ってる最中話しかけてくれたの。」
ゆきは少し困った様子で続ける
どうして困った顔をするのか、気になったから
「よかったじゃん?」
と聞いてみた
「まぁ、話しかけてくれたのは嬉しいんだけど、その人話に夢中になって、俺の前髪、ハサミでざくっと切ってさ、パッツンなったんだよね...」
とゆきは恥ずかしそうに話してくれた。
ここで初めて、ゆきの前髪に気づいた。
「あぁ~、だからその前髪なんだね、オシャレかと思ってた(笑)」
と笑ってみると、ゆきは少し怒った顔をして
「ちげぇよ!俺、デコ広いからパッツンやなんだよねぇ...ちょっとの間このままだし、これ以上切るとデコ出すぎるから、どうしようかと思ってて...」とすぐに悲しそうな顔になる。
おれは
「どうしようもなくない?諦めた方がいいって(笑)」と言ってみた。
「真面目に聞けよな、結構真剣に悩んでるのに...」
と答えるゆきは、本当に悩んでいるようだ、
「前髪ぐらいで悩みすぎだわ(笑)」
少し茶化してみる
「うっせ、でもマジでどうしよー!このままだと恥ずかしーし!」
ゆきは少し笑いながら、返してくれた
「ドンマイドンマーイ!」
とりあえず声をかけておく、
キーンコーンカーンコーン...
チャイムが鳴った。
「あ、チャイムだ。そろそろせんせー来るぞー」
「うーん...」
(結構可愛いし、似合ってると思うんだけどなぁ...)
そんなことを思いながら席につく
_授業中や休み時間、ゆきはみんなに前髪の事でいじられているようだった_
~ 放 課 後 ~
「たかー、帰ろー」
ゆきが俺の席に来た
「おー、ちょっと待ってー」
まだ用意ができてなかったおれは、急いで支度をする
「はやくー」
と急かしてくる
「はいはーい、よっし!お待たせー」
支度ができたおれは、ゆきに声をかける
ゆきは
「おう、帰るぞ」
と返事をして、教室を出ていく
「うん!」
おれは後を追う
学校を出て、人通りが少ない道で、
「で、それ今日いじられた?(笑)」
と聞いてみた
「ん?前髪のこと?」
ゆきが聞き返してきたので、
「そうそう、みんなになんか言われなかった?」
と答える。
するとゆきは
「言われたー、どうしたのー?とか、ダッサーとか、めっちゃ笑われたし...」
と笑った。
ゆきの笑顔にドキッとしながらも、
「だろうねー、今見ても面白いもん(笑)」
とごまかす。
ゆきはおれの表情に気がついていないようで
「ウザー、お前もなってみろよ、かなり恥ずかしいぞ?」
と言ってきた。
「えー、やだー(笑)」
少し考えたが、うんとは言わず少し拒否してみた
ゆきはそれ以上言ってこないで
「はぁ...学校行きたくねぇー、この前髪やだわー」
と言った
「はいはい」
おれは、ゆきが明日もいじられないように、床屋に行くことにした
「あ!俺、今日寄るとこあったわ!先いくね!」
ゆきには隠しておこう。
ゆきは特に気にもせず
「おう、また明日なー」
と答えた
「バイバーイ!」
ゆきと別れ、そのまま床屋に行った。
~ 次 の 日 ~
今日も教室は、ガヤガヤと話し声がする
ガラガラ___
教室の扉を開けると、おれより先にゆきが教室にいた。
「あ、たか、おはよ...って、どうしたのそれ...?」
ゆきが不思議そうにおれの顔を見る
「んー?おそろいー(笑)」
と答えると
ゆきは呆れたように、
「はぁ?お前馬鹿だろ...」
と言った
「そう?意外と似合ってない?」
笑ってみせる
「似合ってねぇーよ、このパッツン、」
ゆきは呆れ顔のままだった
「ハハ、ゆきもでしょ(笑)」
と言ってみると、
ゆきは少しうつむきながら、
「そうだけど...お前までしてくることないだろ、」
と言った
おれは
「だって、ゆきが嫌だーって言ってたから、俺と一緒なら少しは楽かなーとおもって?」
と答え、ゆきの顔を覗く
「なんだよそれ、」
ゆきは少し照れているようだった
「俺とおそろいとか、いやだった?」
ときいてみると、ゆきは
「別に...ありがと//」
と照れながら言った
可愛いなぁと思いつつ
「フフッ、どういたしまして~」
と返事をした
パッツンのゆきも、おれのせいで照れてるゆきも、凄く可愛かった
~ 完 ~
お読みいただきありがとうございます!
文章で、気持ちや背景を表現するのは難しいですね!^^;
(どうしたら読みやすくなるのでしょうか...)
次回はゆき目線でも書いてみたいと思います!
では、次回もゆる〜くだらだらと行きます!
ありがとうございました!!