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クラスメイトとデスゲーム  作者: 奏 秀太
16/21

捕虜の使い方

先日の校内での暴行事件を受け、戦闘部隊とは別に元々存在していた風紀委員を警備隊として校内の警備に当たらせることにした。(名称は風紀委員のまま)

戦闘部隊の呼称も戦闘部隊では無く、戦闘委員にし、他に医療チームの保健委員、雫を中心とするコンピュータ専門の人間達を機器委員とする四委員を形成しこの四委員プラス生徒会で学校の統括をする事に決定した。


生徒会は雫、幹彦、心美、篠宮半蔵、長門哲


戦闘委員委員長 丸山幹彦 2年

副委員長 千葉心美 2年


(戦闘委員と生徒会は兼任)



風紀委員委員長 加賀美英美(かがみえいみ) 3年

副委員長 柴田一樹(しばたかずき) 2年



保健委員委員長 上山明日香(かみやまあすか) 3年

副委員長 巻島徹(まきしまとおる) 2年



機器委員委員長 高村雫 3年

副委員長 五十嵐将樹(いがらしまさき) 3年



五委員会十人(ごいいんかいとおにん)の人間が学校の統括をする、その決定には逆らえない。それがこの学校のルールになった。もちろん、その決定に異議がある場合はその異議を唱えても構わないがその決定が覆されることは少ないだろう。

今現在、五委員会十人(ごいいんかいとおにん)が集まり、会議をしている。それは本校の違反行為が続出している件についてだ。この件は本来、風紀委員と戦闘委員の問題だが、統括を担っている五委員会十人が集まらなければならなくなったのだ。



「最近、強姦未遂や武器の不当所持、同校生徒に対する暴力が横行している。その対策を練らなければならないと私は思う。」


加賀美英美が話し始めた


「それで我々風紀委員会に対する武器の携帯許可をもらいたい」


これは別におかしなことではない。普通に考えて当たり前のことだ、と幹彦はじめ他の人も考えていた。

ここで雫が一言付け加える


「エイミー、それは構わないと私は思うんだけど、ただし、火器と刃物の携帯はダメよ?せめて、警棒と防刃防弾服、催涙弾くらいよ?」


「それだけあれば十分だよ雫、反対意見のある人は?いなければ可決で構わないかな?」



少し偉そうな…3年生が最上級生なのでなので問題はないのだが…加賀美英美が取り仕切る。

反対意見は出ずに英美の意見は通った。雫が仕切り、次の議案にうつる。その議案を唱えたのは幹彦だった。




「では自分の方から一つ、提案させて頂きます。先日の戦闘で捕虜となった山下私立学園の在校生2312人ですが、その後処理をしなければなりません。この世界には捕虜を保護しなければならないとゆう制度はありませんので、奴隷にしても、射撃訓練の的にしても、性の捌け口にしてもよいのですが、自分としては戦闘員に欲しいのですが構いませんでしょうか?」



幹彦の提案に少し引いている一同だが、その沈黙を破って英美が口を開いた。


「全員を戦闘員にするのか?」


「はい、もちろんです」


「そいつらを信用出来るのか?」


「信用なんて必要ありません。捕虜は我々に敵意を見せた時点で首が飛びます。そのために彼らの首に首輪をしたんです」


現在、捕虜の首には首輪がなされている。それは簡単なコンピュータ制御で、捕虜が…いや、奴隷が主に敵意を見せた時点で首輪が爆発し、死するように出来ているのだ。


「なるほど、もう一つ言わせてもらうぞ。君と千葉で戦力的には間に合っているのではないか?強大な力があるのに、さらに、戦力を増強するのか?」


「もちろんです。力はある方がいいですし、もしも、自分や千葉が死んだ場合、今の戦力では不十分ですし間違いなく敵軍かな殲滅されます。今の内に言っておきますが、自分の率いていた部隊にもう一人手練れの高校生(・・・)がいました。」


一同がざわめく。もちろん、雫を除いてだが…


「それは本当か?とこの高校だ?」


「すみません、どこの高校かは記憶にありません。ですが、間違いなく高校生で有ることは間違いありません。そして、自分と同等の力を持っています。」


「そうか…」


英美が残念そうな顔をしている。出来ることなら今のうちに叩いておきたいのだろう。生物としてそれは当然だ。自分の、自分達の脅威となるものは早いうちに駆除せねばならないのだ。


「ですので、自分や千葉以外の戦力が欲しいです。」



「ちょっといいですか?」


割り込んで来たのは保健委員長の上山明日香だ。気弱な所があるが保健委員長をしっかりと勤めている。


「なんですか?」


「捕虜を少し保健委員会にまわして捉えないでしょうか?訓練や事故事件で怪我人が続出していて、今の人数では少し足りないです。」


「自分は構いません。他の方はこの議案に賛成していただけますか?それに加え、保健委員会への捕虜の振り分けに賛成していただけますか?賛成の方は挙手をお願いします」


全員が無言で手を上げた。


「ありがとうございます。では可決の方向で進めさせて頂きます。」




「お疲れ様でした、皆さん。今日の会議はこれで終了です。風紀委員は校内巡回をよろしくお願いします。では解散」




自室に戻った幹彦、心美、雫、の中心に置かれている椅子に腰掛けた。そして雫が話し始める。


「幹日くん。さっきの話だけど、手練れの高校生ってベティのこと?」


「はい、そうです。」


「ベティってだれ?」


同然のことながら心美が問いかけてくる。


「ベティ・カゲムラ・ブラックバーン…特殊作戦立案部隊実行班にいた人よ。能力的に幹彦君と同じくらいよ」


「幹彦君と同じくらいって…すごいですね」


「彼女はなかなかの腕ですが、アクティブスーツを使えばたいしたことありませんよ。」


近いうちに間違いなく戦うことを覚悟した幹彦、その日は早めにベットに潜り、眠りについた。





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