戦力の増強
体調崩していて全く書けていませんでした、申し訳ないですm(__)m
心美と幹彦は今現在、正面で向き合っている状態だ。幹彦はいつも通りの冷静な顔をしており、心美は顔が真っ赤だ。
(自分からキスしてとか言っといて恥らうって…)
幹彦はそんな事を思いながら心美の腰に手を回し、逃げられない様にしっかりロックする。心美はもう何かを諦めたようでずっと目をつぶっている。
正直なところ幹彦はこの状況を楽しんでいた。可憐な黒髪少女が目の前で恥じらいながらキスを求めている、これを楽しまない男子はこの世には存在しないだろう。
幹彦は行動を起こした。ゆっくり心美の唇に自分の唇を重ねる。幹彦もいきなり濃厚なキスをしようとは考えてない、それに、いきなりディープは如何なものかと幹彦は考えていた。ちょうどその時だった、部屋の扉が空きポニーテールの生徒会長が幹彦達を見つめている。
「あらま」
雫はそう幹彦達に聞こえるか聞こえないかのボリュームで呟いた。
幹彦は心美の顔を見つめ、こう問いかける。
「どうする?」
「どうするって、言い訳のしても無理っぽいし…」
「だな」
幹彦は心美頭を乱暴に撫で、髪の毛をくしゃくしゃにする。
心美は頭をかばうような体制になる。それを雫がそれを覗いていることは言うまでもない。
現在時刻は午後7時、何時もの配膳の時間になる。
決められた時間になると脚に二足歩行のロボットが台車に乗せて飯を運んでくる。ここの飯は中々のものだ。
食事を取りながら幹彦達はモンスターの事を話し合っていた。
「幹彦君、戦ってみて正直どうだった?」
「どうっていいますと?」
「強さとかね」
「そうですね、蜘蛛なら一人でも相手出来ますが、もっと強大な奴が出てきたらとても厄介です。」
「ココちゃんは?」
「私はいつも通りの狙撃なんでなんとも言えませんけど、狙う分には的が大きい方がいいですね。」
「そう。幹彦君、あなたは戦力、兵の増強はした方がいいと思う?」
少し幹彦は考えた。
「はい、今の状況を考えると戦力の増強は肝心だと思います。俺や心美が死ぬ可能性も零ではない、もしそうなった場合うちの学校は生き残ることは出来ないでしょうね、それに、正直我々に頼りすぎだと思います。」
ここで、心美が割ってはいる。
「でもさ、戦力の増強をしても99%の戦力が私と幹彦君だったらあんまり意味なくない?他を育てても力になってくれるのかな?」
「だが、0じゃないだけマシだ。それに俺や心美は個人用火器の扱には慣れていても特殊な兵器の使用は慣れていない。そこらの軍人と同じレベルだ、例えば、迫撃砲とか心美使えるか?」
「ん〜〜多分無理かな?」
「だろ?だからそこを補って貰うんだよ」
「幹彦君、具体的にはどうするの?」
「はい、俺の考えではやはり中距離戦闘を強化した方がいいと思います。簡単に言えば援護です」
「なるほど。じゃあ弾数が多い武器を使わせたいのね?」
「はい、その通りです。アサルトライフルでもドラムマガジンを使わせたいです」
ドラムマガジンとは円形のマガジンのことである。普通のマガジンに比べて弾数が多く入り、50〜100発の弾が入るマガジンだ。
「なるほどね。戦う意思のある人はそれでいいわね。他の、戦う意思のない人はどうしましょうか…戦う事を強制することはしたくないし…」
「そうですね…でしたら裏方はどうですか?コンピュータ部やコンピュータに強い人にはレーダーの監視を頼むとか。」
「他は?どうするの?」
心美が首を傾げている。
「それは後で考えよう。少しずつ捌いていこう。」
「おっけー」
「雫さんもそれでいいですか?」
「構わないわ、明日は集会がある日だからそこで発表しましょう」
最近決まったことだが月曜日と木曜日には全校生徒を集め集会を行う。たとえ話すことがなくともだ。
ここの生活はまだマシだ。洗濯もできるし、風呂も入れる、飯も食えて、ベットまである。戦争が無ければ完璧だ。だがそろそろ皆の制服も汚れてきている。洗濯できるのはワイシャツやズボンのみ、ブレザーは洗濯できない。しかもウチの制服は白が基調の制服なので汚れが目立つのだ。俺や心美、戦闘訓練参加の生徒には戦闘服が支給されているため汚れることも少ないが他は違う。四六時中きているので汚れるみたいだ。
この状況を少しばかり重くみた雫は買い出しに行くことを許可した。もちろん戦闘員の護衛付きでそこらへんの服屋に服をもらいに行くことにしたのだ。残念ながら全員で行くのは無理なので学年ごとに日を分けて行くことにした。
まず1日目は3年生、2日目2年生、3日目1年生だ。護衛は俺と戦闘員10人。心美はお留守番だ。
心美は不満そうな顔をしたが幹彦が頭を撫であやしたところおとなしくなった。
幹彦はデザートイーグルを二丁、日本刀を2本背中に刺し、コンバットナイフを一本腰に刺し、手榴弾を3つ携帯している。いつ戦闘になってもいいように準備をし、明日の買い物に備えている。一方、一般生徒は服が手に入ると言うことでウキウキして浮かれていることだろう。明日、悲劇が自らに降りかかることも知らずに…