映画部結成
35話
募集のポスターで、なんとか5人。コレでわが校にも映画部を。
「宝田明です。中学の時に映画部で部長してました。で、みんな同学年なので、とりあえずわたしが部長をやらせてもらいますけど、わたしが部長やりたいという人いますか?」
誰もいないみたい。まあ5人だし。
「部長さんは、どんな映画が好きなんです?」
あ、募集で入った子ね。
「まあおもしろいと言われれば、なんでも観ますけど、最近はアクション映画が多いかな。ちなみに好きな俳優はジェイソン・ステイサム。それていい? えーと」
「普通科の佐藤です。佐藤日音歌といいます皆さんよろしく。わたしはトム・クルーズのファンです。きっと皆さんほど映画観てないので、イロイロ教えて下さい」
ほおトム・クルーズのファンが。
「銀間久光です。私は、どちらかと言うと邦画好きです。映画は、みんなが観るメジャーなのよりマイナーな映画が好きかな、最近少なくなってきたミニシアターで観るのが好き」
「東陽子です。私も普通科。でもB組だから佐藤さんのクラスの隣です。私は昭和の特撮映画が好きで、最近の映画はよくわかりません。ちなみに『ゴジラ対ヘドラ』が大好きです。知ってますかぁゴジラが飛ぶんですよぉ」
「実相寺緑です。あたしも、昭和の特撮映画が好きです。『海底軍艦』と岸田森の『血を吸う』シリーズが好き。テレビで、最近の話題作とかも観るけど劇場へはあまり行かないかな」
え、ナニこの部活。
映画好き集まれのポスター見て入部したけど、なんだか、みんなの言ってることがわからない。
きしだしんって誰?
「佐藤さん、わたしもトムの『トップガン』とか『ミッションインポッシブル』シリーズ好きだよ
全作は観てないけど」
「そうなんですね部長さん!」
☆ ☆
映画部部室は、実はまだない。
視聴覚室が仮の部室として使う事になった。
ただの教室だけど、スクリーンとビデオ、テレビが有るからありがたい。中学の時みたいに部室が欲しいところだけと新クラブなんで贅沢は言えない。
で、わたしの担任の先生に頼んでおいた、顧問の先生が来てくれた。
「みんな、はじめましてかな。映画部の顧問になった佐村羅美よ、よろしくね。私も映画ファンでね、実はこういう部活をしたかったんだ」
「先生。先生は、どんな映画が好きですか?」
女の先生だから、トムの映画とかプラピの映画観る人かも。
「私はホラー映画とか、ゾンビ映画が好きなのよね。ジョージ・ロメロとか、ダリオ・アルジェントなんか、ああホラーだけじゃないが、ジョン・カーペンターなんかも好きだな。邦画のホラーはイマイチ私には合わない」
うわぁ~まったくわからないわぁ。カーペンターって誰? 歌手? 先生もマイナー好き。
この部、やめようかなぁ。わたし。
☆ ☆
ひと月、映画部に居るけど、みんなの好みと合わない、わたし。
話を聞いててもちんぷんかんぷん。
同じ映画ファンでもジャンルが違うからダメね、わたし退部しよう。
と、部室へ。
「佐藤さんのオススメでさ、『ゴースト・プロトコル』観たんだ。シリーズは嫌いじゃないから『4』までは観てたのね。やはり『ミッションインポッシブル』シリーズはおもしろいわ」
「そうなんだ。アキなら好きそうだもんね。私、監督が好きよ。アニメみたいでおもしろかったわ」
「ヒカルも観たんだ」
「あたしもあのシリーズ好きよ、あの変装マスクを外すトコはなんか昭和チックよね」
「実相寺さん、知ってた? あの作品は元は昭和のスパイドラマなのよ」
え、トムの映画の話してる。
嬉しい。もう少し、この部にいよう。
「あ、こんにちは佐藤さん?! アレ、なんで泣いてんの」
☆ ☆
少しずつだが、わたしこの部になれてきた。
「あのぉやっぱりゴジラじゃないでしょうか」
「いや、私はバランだと思う」
「銀間久さん、意外なところでヘドラとか」
「ヨーコ、意外ならマンダよ、マンダ!」
「こんにちは、みんなナニ盛り上がっての? ゴジラとか、ヘドラだとか。新怪獣映画の話?」
「違うわよアキ。最初に東京スカイツリーを壊す怪獣の予想よ」
つづく




