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噂の実行
そんなある日、ルナは実行してみることにした。
噂が嘘だった場合には大変なことになるのは承知の上で、それはそれで仕方がないと考えていた。もしも噂が本当で異世界へと行けたのならば、その世界では楽しく暮らしたいと願いながらその坂道を目指した。
自転車にのってれいの坂道を目指し、頂上についたころには五分前。
その五分の間にルナは、息を整えるとともに覚悟を決めた。
そして五分後。ちょうど四時半になったとたんにルナは坂道を猛スピードで下り始めた。もう少しで下りきるというところまで行ったところで、ルナは恐怖から目を瞑った。