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第七十七話 リリア・ナイトシェード 「離宮の襲撃」

リリアの記憶の始まりは、港町の孤児院「海鳥の家」。孤独の中で、時折訪れる「査察官」に見定められるような視線を感じていた。水への特別な親和性を見出された日、「君の力は、いつか誰かの役に立つ」という言葉と共に、彼女の運命は静かに動き出す。


基礎的な魔法制御を教え込まれ、他の子供たちから隔絶された日々。感情を共有する相手はなく、ただ黙々と力を磨くことだけが彼女の世界だった。「役に立つ」ことの意味も知らされぬまま、リリアは十代前半で海鳥の家を離れ、王都郊外の秘密施設――王宮特別技能育成所へと送られた。


そこは、表の騎士学校とは全く異なる場所だった。王家に仕える影の守り手、あるいは刃となる者たちを育成するための施設。外部との接触は断たれ、課せられるのは過酷な訓練のみ。流波術フルクスンダと呼ばれることになる水魔法は水流・気流の制御、振動と共鳴、音波の操作など、ここで攻撃、防御、撹乱、潜入のための体系的な戦闘技術として叩き込まれた。近接戦闘、護衛術、そして何より、感情を殺し、ただ効率的に任務を遂行するための精神鍛錬。訓練生同士の熾烈な競争の中で、リリアは他者を寄せ付けぬ冷静さと卓越した能力で頭角を現したが、その心は一層固く閉ざされていった。「有用であること」、それだけが自身の存在価値を示す唯一の指標だった。


数年の歳月が流れ、最終評価で最高の結果を出したリリアは、自身の意思とは関係なく、王宮特別護衛隊の選抜試験へと「送り込まれた」。育成所での日々の全てが、この試験を突破し、王宮という次の「任務地」へ進むための準備に過ぎなかったのだ。


---


そして今、王宮の練兵場に、張り詰めた空気が満ちていた。王宮特別護衛隊の選抜試験、その最終段階である模擬戦闘。リリア・ナイトシェードは、複数の熟練騎士と魔道士を同時に相手取っていた。彼女の淀みない動きと冷徹な瞳の奥には、これまで歩んできた孤独で過酷な日々の影が深く刻まれている。感情を殺し、ただ「有用な道具」として己を磨き上げてきた少女が、その能力を示す時が来た。


「そこっ!」


騎士の一人が鋭い突きを繰り出す。リリアは最小限の動きでそれをかわし、同時に足元から湧き上がらせた水流で別の騎士の体勢を崩す。魔道士が放った火球は、リリアが瞬時に展開した水の障壁に阻まれ、蒸気を上げて霧散した。


リリアの戦い方は、防御と攻撃が一体となっていた。流波術フルクスンダ――水を自在に操るその魔法は、彼女の手にかかると変幻自在の武器となり、盾となる。水の流れは予測不能な軌道を描き、相手の意表を突く。時には激流となって敵を打ち据え、時には霧となって視界を奪う。魔法攻撃に対しては、水流でそのエネルギーを受け流し、無力化する。淀みない動きと冷静な状況判断。試験官を務める騎士団長や護衛隊長たちは、感嘆の息を漏らしていた。


結果は明白だった。リリアは圧倒的な実力差を見せつけ、相手全員を行動不能に陥れた。


「見事だ、ナイトシェード。君の特別護衛隊入りを正式に認める」


さらに――オリビア・シルヴァーブルーム第一王女からの強い希望もあり、リリアは王女付きの個人警護という重責を担うことになった。施設の教官たちが聞けば、「最高の成果」と評するだろう。だが、リリアの心には、任務達成への意欲とは異なる、微かな戸惑いが生まれていた。人を「守るべき対象」としてではなく、個人として接すること。それは、彼女がこれまで経験したことのない領域だった。


公務を通じて、リリアとオリビアは多くの時間を共にするようになった。リリアは、教え込まれた通り、常に厳格な護衛としての立場を崩さず、感情を押し殺して接した。壁のように無表情な護衛。それが、彼女が唯一知る「正しい姿」だったからだ。


しかし、オリビアは違った。リリアの(まと)う硬い鎧を意に介さず、気さくに話しかけ、公務の合間には少女らしい無邪気な笑顔を見せた。時に熱心に政策について語り、時に民の暮らしを憂い、そして時には、ただ空の色や花の美しさについて語りかける。その言葉や表情の一つ一つが、リリアの心を静かに、しかし確実に揺さぶり始めた。


---


ある日の午後、執務室での書類仕事が一段落した時のことだった。窓の外には、手入れされた庭園が広がっている。


オリビアがふぅ、と息をついてペンを置いた。 「少し休憩しましょうか。目が疲れてしまったわ」 そう言って立ち上がり、窓辺に歩み寄る。リリアは常に数歩後ろに控え、周囲への警戒を怠らない。


オリビアは窓の外を眺めながら、独り言のように呟いた。 「今日の空は、本当に綺麗な青ね……。あの雲、何に見えるかしら、リリア?」


リリアは一瞬、窓の外に視線を走らせたが、すぐに周囲の警戒に戻る。


「王女殿下、周囲に異常はありません。警戒を継続します」


抑揚のない、教え込まれた通りの応答。しかし、その一瞬の間に、リリアの瞳は青い空に浮かぶ雲の形を捉えていた。それは...まるで小さな鳥のような形をしていた。なぜそんなことを思ったのか、リリア自身にもわからない。そのような「無駄な」観察は、任務に集中すべき護衛にとって不要なはずなのに。


オリビアは小さく微笑んで振り返った。


「ありがとう、リリア。あなたは本当に頼りになるわ。でも、今は敵襲の心配はなさそうよ? 少しだけ、空の話をしても罰は当たらないと思うのだけれど」


悪戯(いたずら)っぽく片目をつむる。


リリアは僅かに眉を寄せた。戸惑いと、任務遂行の思考が交錯する。


_(空の話...? なぜ王女様は、そのようなことを...)_


育成所では、雑談や無意味な会話は時間の浪費であり、任務への集中力を削ぐものとして厳しく禁じられていた。しかし、オリビアの表情には、単なる気まぐれではない、何か別の意図があるように見える。まるで、リリア自身に本当に関心を持っているかのような...そんな錯覚を覚える。


「……職務中は、常に万全を期すべきかと存じます」


安全な応答。教官に教えられた通りの、完璧な護衛としての答え。だが、その言葉を口にしながら、リリアの胸の奥に小さな疑問が芽生えていた。_(なぜ私は、今、わずかに...躊躇したのだろう?)_


「もちろん、あなたの言う通りよ。でもね」


オリビアはリリアの隣まで戻り、真っ直ぐに彼女の瞳を見つめた。その瞳には、王女としての威厳ではなく、一人の少女としての穏やかな光が宿っている。


「あなたは私の盾であり剣。それは疑いようもないわ。でも、それだけじゃない。私は、あなたという人間にも興味があるの。あなたが何を見て、何を感じるのか……少しずつでいいから、教えてくれたら嬉しいわ」


リリアは息を呑んだ。


_(人間...として? 私を?)_


心臓の鼓動が、わずかに速くなる。施設の教官は言った。「感情は弱さだ」と。他者に内面を見せることは、隙を作ることだと教えられた。しかし、目の前のオリビアの言葉には、利用しようとか、評価しようとか、そういう打算的な響きが全く感じられない。ただ純粋な、温かい響きだけがあった。


_(なぜ? なぜ王女様は、道具である私の内面など...)_


混乱が、リリアの思考を覆う。これまでの人生で、誰も彼女に「何を感じるか」など尋ねたことはなかった。必要とされたのは「どれほど有用か」「どれほど効率的に任務を遂行できるか」、それだけだった。感情は...個人的な思いは、すべて不要なものとして切り捨てるよう訓練されてきた。


だが、オリビアの声には、そんな彼女を否定するような、暖かな響きがある。まるで、リリアの中に眠る何かを見つけようとしているかのような...


_(私には、守るべき王女様の前で語るべき「感情」など...)_


そう思おうとして、リリアは立ち止まった。先ほど、一瞬だけ見上げた空。あの雲を「鳥のよう」だと思った自分。それは...感情ではないにしても、確かに彼女自身の「何か」だった。


「……私、は……」


何かを言いかけて、リリアは口を噤んだ。なんと答えるべきか分からない。今まで知らなかった問いかけだった。


_(私は、何を答えればいいのだろう? 王女様が求めているものは何なのだろう?)_


胸の奥で、小さな戸惑いがざわめいている。それは恐怖とも違う、困惑とも違う、名前のつけられない感情だった。オリビアの瞳が、まっすぐに自分を見つめている。そこには批判も期待も見えない。ただ...待っている。リリア自身の言葉を。


オリビアは、リリアの返事を無理強いすることはなかった。ただ、優しく微笑む。


「無理にとは言わないわ。……さ、もう少しだけ書類を片付けましょうか。終わったら、厨房に新しい焼き菓子が届いているか見に行ってみない?」


_(...優しい)_


その思いが、リリアの心を不意にかすめた。オリビアは答えを強要しない。ただ、扉を開けて、待っていてくれる。それは、リリアがこれまで経験したことのない種類の...配慮だった。


_(なぜ、私の胸は...こんなに...)_


暖かい。それが、リリアが感じた最初の感情だった。任務への集中でも、効率性への満足でもない。ただ純粋に...暖かい。


リリアは、こくりと小さく頷いた。胸の中に、戸惑いと共に、これまで感じたことのない小さな温もりが灯るのを感じながら。


_(これが...「人として見られる」ということなのだろうか?)_


それは、オリビアという「光」に触れたことで生まれた、リリア自身の変化の兆しだった。まだ名前のつけられない、しかし確かに存在する、新しい感情の芽生え。


_(私は...もう少し、王女様の傍にいたい)_


その思いが、任務遂行への意識と静かに共鳴し始めていることに、リリアはまだ気づいていなかった。


最初は戸惑いと警戒心しかなかった。感情は弱さであり、任務の妨げになる。そう教え込まれてきた。だが、オリビアの曇りのない瞳、他者を思いやる純粋な優しさ、そして困難な状況でも決して諦めない芯の強さに触れるうち、リリアの中に、これまで知らなかった温かい感情が芽生え始めていることに気づかざるを得なかった。


それは、単なる主君への敬意ではない。効率や合理性だけでは測れない、人間としての繋がり。孤独な世界で生きてきたリリアにとって、オリビアは初めて見出した「光」であり、初めて「守りたい」と心から願った存在だった。守るべき対象への忠誠心は、いつしか、かけがえのない繋がりを守りたいという、切実な個人的な願いへと変わり始めていた。それはリリアにとって、未知なる感情であり、自身の存在意義を揺るがすほどの大きな変化だった。


---


数ヶ月後、オリビア王女は公務のため、王都から少し離れた場所にある離宮に数日間滞在することになった。新緑が目に眩しい、穏やかな季節だった。リリアも当然、護衛として同行していた。


滞在二日目の午後。執務を終えたオリビアが、気分転換に庭園の散策をしたいと言い出した。手入れの行き届いた庭園は、色とりどりの花が咲き誇り、心地よい風が吹き抜けていた。


「リリアも一緒にどう? 少し休憩しましょう」

オリビアが微笑みかける。リリアは頷き、警護の配置を確認しようとした、その時だった。


バタバタと慌ただしい足音が近づき、伝令の兵士が息を切らして駆け込んできた。

「緊急報告! 厨房区画より火災発生! 初期消火は行われていますが、延焼の危険あり! ナイトシェード隊員、現場の指揮をお願いします!」


厨房区画。王女のいる居住区からは少し離れているが、無視できる距離ではない。意図的な放火の可能性も捨てきれない。護衛隊の現場責任者として、リリアに対応が求められるのは当然だった。


「……承知しました。すぐに向かいます」

リリアは即座に判断を下した。

「オリビア様、申し訳ありませんが、私は現場を確認してまいります。他の者たちに警護は任せますので、どうかご安心ください」

信頼できる部下数名にオリビアの護衛を厳命し、リリアは足早にその場を離れた。


「気をつけて、リリア」

オリビアの声が背中に届く。その声には、微かな不安が滲んでいた。リリアは胸の奥に小さな(とげ)が刺さったような感覚を覚えつつも、職務を優先し、厨房区画へと急いだ。


---


火災現場に到着したリリアは、すぐに状況を把握した。火は既に鎮火しており、被害も最小限に留まっていた。原因は調理中の不注意による失火と報告されたが、リリアにはそれが妙に手際が良すぎるように感じられた。まるで、誰かが意図的に騒ぎを起こし、護衛の注意を逸らすために仕組んだかのように。


陽動――その言葉が脳裏をよぎった瞬間、リリアの思考は凍りついた。あの火事は、事故などではない。計算され尽くした罠だ。あまりにも稚拙な、しかし効果的な。護衛の注意を引きつけ、最も守るべき対象から引き離すための。


(なぜ、気づかなかった……!)


自らの油断に、胃が焼け付くような感覚が襲う。育成所で叩き込まれたはずの警戒心はどこへ行った? オリビア様の、あの不安げな声。それが、危険を知らせる信号だったというのに。私は、それを聞き逃した。任務遂行の基本すら、守れなかった。


庭園の方角から聞こえた微かな物音と怒声が、現実の脅威として鼓膜に突き刺さる。


(オリビア様が……!)


その名を心で叫んだ瞬間、単なる任務失敗への焦りとは異なる、もっと個人的で、鋭い恐怖がリリアの全身を貫いた。初めて見出した光。守りたいと心から願った存在。その人が今、危険に晒されている。自分の、この一瞬の判断ミスのせいで。


「しまった……!」


声にならない叫びと共に、リリアは(きびす)を返し、床を蹴った。考えるよりも先に、体は動いていた。全身の血が沸騰し、足先の感覚が遠のくような錯覚。間に合え。間に合わなければ。ただその一心で、全力で庭園へと駆け出した。胸騒ぎが現実のものとなり、最悪の事態がすぐそこまで迫っていることを、全身の細胞が告げていた。


庭園では、オリビアが数名の襲撃者に囲まれていた。護衛の騎士たちは応戦しているものの、敵の連携は巧みで、徐々にオリビアから引き剥がされつつあった。オリビア自身も、訓練された防御魔法を展開しようとしていたが、その動きは明らかに鈍く、顔色も悪い。


「オリビア様!」


リリアの声に、オリビアがはっと顔を上げる。その瞬間、襲撃者のリーダー格と思しき男が、懐から取り出した小さな噴霧器をオリビアに向けた。目に見えない何かが、オリビアの周囲に拡散する。オリビアは苦しげに息を呑み、魔法の輝きが一層弱々しくなった。


「(マナ阻害薬……!)」


リリアは即座に状況を理解した。敵は王女の魔法能力を封じるために、特殊な薬品を使用したのだ。


次の瞬間、リリアは水の奔流となって襲撃者たちに襲いかかった。流波術が炸裂する。水流は(むち)のようにしなり、襲撃者たちの連携を寸断し、体勢を崩す。リリアはオリビアの前に立ちはだかり、防御障壁を展開しながら、的確な攻撃で次々と敵を無力化していく。薬品の影響を考慮し、制御した水流で周囲の空気を浄化することも忘れない。


リリアの動きは、模擬戦とは比較にならないほど鋭く、苛烈だった。王女を傷つけようとした者への怒りが、彼女の魔法をさらに研ぎ澄ませていた。


襲撃者たちは、リリアの圧倒的な実力の前に為す術もなく制圧された。リーダー格の男は捕縛される寸前、隠し持っていた毒で自ら命を絶った。その顔には、狂信的な光が宿っていた。


静寂が戻った庭園で、リリアはオリビアに向き直った。オリビアは薬品の影響でふらつきながらも、気丈に立っていた。その瞳には、恐怖の残滓と、リリアへの絶対的な信頼が浮かんでいた。


リリアは深く頭を下げた。膝がわずかに震え、地面に落ちた視界が滲む。 「私の、判断ミスです。王女殿下を…危険な目に遭わせてしまい、誠に…申し訳、ありませんでした」 声が震えていた。それは恐怖だけではない。安堵でもない。育成所で徹底的に叩き込まれた「任務の完璧な遂行」という絶対的な価値観からの逸脱。一瞬の隙、陽動への対応の遅れ。それがどれほど致命的か、嫌というほど理解していた。合理性と効率性だけを叩き込まれたはずの自分が、ほんのわずかな油断で、守るべき対象――オリビアを、死の淵に追いやりかけた。


(護衛失格だ……いや、それ以前に、私は……)


心臓が氷のように冷えていく感覚。有用であること、それだけが存在価値だと信じてきた。その価値すら、自分は満たせないのか。オリビアの気さくな笑顔、真っ直ぐな瞳、時折見せる弱さ。それらに触れるたびに、胸の奥で静かに育っていた温かい感情。それを「守りたい」と願った、ただそれだけだったのに。その個人的な願いすら、自分の未熟さゆえに踏みにじるところだった。自責の念が、鋭い刃となってリリアの心を抉る。


その時、震える手がリリアの腕にそっと触れた。オリビアの手だった。 「いいえ、リリア……」 オリビアの声も、まだ恐怖に震えている。 「あなたが、間に合ってくれなければ……私は……。本当に、ありがとう、リリア」


その言葉と、伝わる温もりが、凍てついていたリリアの心に小さな亀裂を入れた。じわりと、熱いものが込み上げてくる。感謝されることへの戸惑い。安堵よりも先に立つ、守りきれなかったかもしれないという恐怖の残滓。そして、オリビアの無事を目の当たりにしたことによる、計り知れないほどの…安堵。様々な感情が綯い交ぜになり、リリアは唇を噛みしめた。


(違う。感傷に浸っている場合ではない)


この経験は、決して忘れてはならない。オリビアを守るということは、単なる任務ではない。この温もりを、この存在を、二度と危険に晒してはならない。それは、もはや教え込まれた義務感だけではなかった。リリア自身の、魂からの渇望に近い誓いだった。


「二度と、このようなことがないように」 リリアは顔を上げ、オリビアの瞳を真っ直ぐに見据えた。その声には、もう震えはなかった。静かだが、鋼のような硬い意志が込められていた。 「どんな状況下でも、オリビア様の傍を離れません。必ず、お守りいたします。この命に代えても」


それは、かつての「有用な道具」としての誓いとは明らかに異なっていた。一人の人間が、かけがえのない存在を守ると決意した、重く、そして確かな響きを持っていた。


その誓いは、風に乗って新緑の葉を揺らし、離宮の空に静かに響き渡った。この事件を経て、リリアとオリビアの間に結ばれた絆は、より強く、より深く、そして少しだけ切ない色合いを帯びて、確かなものとなったのだった。

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