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体を入れ替えられて聖女では無くなったけど何も問題ありません  作者: アイ氏
2章シオン聖国の異端審問官

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暗殺計画と実行

私の名前は、イザベル。


あれから私は執事に少しの間、気分転換に旅行に出ると言って家を出た。


私の、その言葉に執事は困った顔をしたけど、私が強く命令すれば、渋々と旅費やホテルの手配をした。


そして侍女(メイド)のアシュリーには、お金を渡して、私のアリバイ工作を頼んだ。


アシュリーとアシュリーの妹が私になりすまして、王都、近くの港町のホテルに滞在する。


そして2人と分かれた私は王都から少し離れた郊外の古民家の一室にプロディと居た。


古民家の一室には、プロディと仲間だと言う男と、額から血を流し見知らぬ女が気を失い体をロープで縛られ倒れている事に、私は少し怖くなった…。



私は、プロディに教えられた通りにアリバイ工作をして、ここまで来たけど、この後、具体的にどうすればいいのか分からない。



「それで私はどうすればいいの?」


「はい。イザベルお嬢様。お嬢様にお渡しした魔道具の腕輪を嵌めてみて下さい」


そう言われて、私はバンクルの形をした腕輪を嵌めると力が抜けていく感じがしたが、特に私自身は特別な魔力の変化は感じ無かった。


でもプロディが差し出した手鏡を見て私は驚いた。


その手鏡から自分の容姿をみれば床に倒れている女の姿になっていた。


「姿が変わったわ!プロディ。これはどう言うこと!?」


「落ち着いて下さい。イザベルお嬢様。いいですか?あなたは今から、フレイヤ公爵令嬢、マリア·フレイヤ公女付きのメイド|《侍女》カロリーナです」


「カロリーナ?この女はフレイヤ公爵家のメイドだったの?」


「はい。お嬢様は、カロリーナとして、ロザリアお嬢様に近づきます。そして、この茶葉でロザリアお嬢様にお茶を入れるのです。

この茶葉には遅性の毒が仕込んであり飲んでから死ぬまでに一日は掛かります。

突如ロザリアお嬢様の具合が悪くなれば、公爵家の使用人達は混乱するでしょう。

イザベルお嬢様は、その間にフレイヤ公爵邸を脱出して、ここにお戻り下さい。

そうすれば私達が貴女の姿を元に戻して本物のカロリーナを解放します。

当然、フレイヤ公女に毒を持った犯人は解放された本物のカロリーナだと皆が思います。だからイザベルお嬢様が捕まる事はありません」


「成程ね。全ては、このメイドの罪になるという事ね。いい計画だわ」

 

「それから、今のロザリアお嬢様の名前はマリア様です。その事を忘れないで下さい」


「そうね。まっ、いくら名前を変えて別人になったつもりでも、しょせんは勉強しか取りえの無い根暗女。何も変わりはしないのに」


そうして私はプロディが手配した辻馬車に乗り公爵邸の使用人の出入り口である裏門から公爵邸に入った。



◇◇◇


ーフレイヤ公爵邸の廊下ー


フレイヤ公爵邸に無事に潜入する事が出来た。


フレイヤ公爵邸に入ると廊下で侍女らしき女が、私に話し掛けて来た。


「カロリーナ。おかえりなさい。今、マリア様にお客様が入らしているの。帰って直で悪いけど、急いでお茶の準備をしてくれる?」


潜入して早々にロザリアに毒を入れるチャンスが巡って来た。


だけどロザリアの客がセインフォード殿下だったら困る。

なにせ私の未来の旦那様だもの。


だから私は確かめた。


「ええ。それで、お客様はセインフォード殿下かしら?」


「いいえ。シオン聖国からの女性のお客様よ」


それを聞いて私は安心した。


ロザリアの客は巻き添えになって気の毒だけど、ロザリアなんかと仲良くしている人間なんて一緒に毒を飲んで死んでも別に構わない。


ロザリアに毒入りのお茶を入れる為に、キッチンに行こうしたけどキッチンの場所が分からない。


でも貴族の屋敷なんて、どこも似た造りだから、私は、多分キッチンが有ると思う方へと歩き出した。


だけど先程の侍女が不思議そうに話し掛けて来る。


「カロリーナ、どこに行くの?キッチンはこっちよ」


そう言われて私は咄嗟に誤魔化した。


「そ、そうだったわね。どうも買い物に行って疲れているみたい。お茶出しを変わって貰えないかしら?」


「いいわ。そう言う事なら私がお茶を出すわ。ゆっくり休んでね」


「ありがとう。そらから、これはマリア様が、お好きな紅茶なの。だからこれを使って、お茶を入れて差し上げて」


そう言って毒入りの茶葉の入った紅茶缶を渡す。


「分かったわ」と言って侍女は、紅茶缶を受け取りキッチンの方に歩いていった。


『休んでね』と言われたけど、私は使用人の部屋の場所なんて分からないし、この私が使用人の部屋なんかで休める筈も無い。


それに私はロザリア亡き後、セインフォード殿下から求婚され、そしてフレイヤ公爵夫妻から、ロザリアの変わりに養女に望まれると思う。

そうしたら、ここは私の屋敷になる。


そう思い、今の内にフレイヤ公爵邸を見て回る事にした。


フレイヤ公爵邸は想像以上に豪華な造りだった。


高価なアンティクーの家具が配置され著名な画家が書いた絵が、あちらこちらに飾られている。


それに、どの部屋も廊下にも豪華なシャンデリアが煌めく。


外に出れば美しく整えるられ、珍しい花が咲き乱れる広い庭園。


これら全てが私の物になるのだと思うと今から心が踊る。


そして少ししてから突然、公爵邸の使用人達が騒ぎ出した。


その慌てた様子を見て私は思った。


(きっとロザリアが毒を飲んで苦しんでいるんだわ。その姿を直接見る事が出来なかったのは残念ね。ロザリア、貴女の分まで、いいえ。今の貴女以上に私は幸せになるわ)


それから私は、この混乱に乗じてフレイヤ公爵邸を脱出すべく入って来た使用人専用の出入口から裏門へと急いだ。


だけど裏門から外に出る前に門の前に立っていた白い軍服を着た騎士達に阻まれ私は公爵邸を出る事が出来なかった。



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