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2自称ヒロインのなかの私―前編

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 彼女の中の私の人生は壮絶だった。

 

 私がサルビア公爵家に生まれた数日後、母で、公爵夫人のキキョウ・サルビアは持っていた持病が急激に悪化し、亡くなってしてしまう。

 母を溺愛していた父のジュリアン・サルビア公爵はそれを私が生まれてきたからだとし、私を強く恨んだ。

 

 私が5歳になったとき、父が再婚し、継母と義姉を連れてきた。そこから、継母と義姉に躾という名の虐待をされた。

 ご飯は1日、パン1つに冷め切っているスープ。扱いは使用人以下。使用人にも雑用を押し付けられ、どんな些細なことでも、完璧にこなしていなかったら、文句を付けられ、たまにパーティーに連れて行かれるので、服で隠れて見えないところを鞭で打たれた。父はこのことを黙認していたらしい。

 しかし、そんな地獄のような日々でも、時間を見つけては、勉学に励んでいた。

 

 そんな日々が一変したのは8歳になった時だった。

――――この世界には魔法が存在し8歳、12歳、16歳、18歳に聖堂で属性調査が行われる。何度も属性調査を受けるのは、ごく稀に成長途中で属性が変化することがあるからだ。

 火、水、花、土、空、闇、光のどれか一属性を持って生まれてくる。その中でも、闇と光はとても希少で、大体百年おきに1人、闇と光属性を持って誕生する。


 そのため、前の闇と光属性の持ち主が生まれてから百年前後は特に厳しく属性調査が行われる。


 闇属性を持って生まれたものは、隠密行動に長けているため、見つかると暗殺技術などを叩きこまれ、一生帝国の影として生きることになる。

 光属性を持って生まれたものは、体の欠陥部分や病を聖力という女神パナケイアに日々祈りを捧げていると借りることができる聖なる力―通称:女神の奇跡:によって欠陥部分を補修することができる(光属性のものにしか出来ない)。そんな聖力を借りれ、:女神の奇跡:を使いこなせるものを人々は聖女といい、崇めた。また、聖女も一生国のために力を使い続けることとなる。――――


 8歳になり、属性調査をうけると、光属性だということが判明する。すると、身分もつり合うということで、皇太子であり、1歳上のスイレン様の婚約者に選ばれた。そのため、2日に一回は城に行き、聖力を使いこなすために、たくさん学んだ。国内情勢や国外との貿易などについては、一人で学んでいたことが役に立ち、新たに学ぶことは、国の極秘秘密以外なかった。

 義母たちの躾という名の虐待も皇太子の婚約者になったため、さすがに大人しくなり、暴言のみになった。

 また、スイレン様は、私にとても優しく接してくれた。初めて、人に優しくされた私はスイレン様にどんどん依存していき、スイレン様に色目を使う人にはやめていただくように言った(圧をかけた)。

 


 その後の属性調査ももちろん光属性で、16歳に学園に入学するとともに、聖女としての活動も開始し、この後、順調に進んでいくと思っていた。


 しかし、その1年後、大番狂わせことヒロインが登場する。




 

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