プロローグ 3
「あら。そんな時のために私がいるのよ。サルスター!もっかい行きなさい!」
「わかった。頼むぞクソ女!」
サルスターは魔王に突進してナウルは
「あいつまじでこの戦い終わったらしばこうかな?毎度毎度呼ぶときだけ口悪いの勘弁してほしいわ」
ナウルは詠唱を始め、サルスターは魔王の近距離まで近づくとまた高速で斬撃を与え続ける。
「斬撃など無駄だとなぜわからん。ましてやそんな軽い斬りかたで」
「魔王さん。私達人間を舐めすぎよ。確かにサルスターは素早いだけのやつよ。硬い敵とかには弱いわ。撹乱しかできなくなるからね。しかし私の魔法で強化してあげれば」
ナウルはサルスターに向けて魔法をうち、サルスターの体が光り出す。
「ふっ。流石の手腕だな。これでサルスターはこの魔王を素早く斬殺できる」
サルスターはナウルの強化魔法によって攻撃力が上がり、素早い剣撃の威力が上がり、魔王の表情が変わっていく。
「小癪な人間め。であれば貴様から葬るまで」
魔王はサルスターの攻撃を受けながらも魔法を詠唱し、ナウルに向けて魔法を放つ。
「燃え尽きてしまえ。炎・火球!」
「私を舐めないでほしいわ!防壁・ウォール!」
魔王の魔法が当たる前にナウルの防壁が間に合い魔王の攻撃は防がれる。
「な、んじゃと」
「諦めて相手が悪かったと思って諦めるんだな。俺達はおそらく人間で最強の冒険者パーティーだからな」
俺は最後にとどめを刺すために魔王に近づき、腰にかけていた魔王に剣を突き刺す。
「ぐっふぉ。こ、この魔王がこんないとも簡単に」
「本当だよ。そこには俺も幻滅さ。まぁ楽して勝てたからいいけどな」
俺が言うと魔王は笑いながら
「く、くっくっくっ。あっはっは!はーっはっは!」
「な、なんだ。死ぬからとうとう行かれたのかこの魔王」
モーリスが言うと魔王は
「いやはや。我がこんな簡単に死ぬわけがないだろ。何、魔王にも世代というものがある。我の時代は終わり、次は我が孫の時代よ。しかしただ引退するのではつまらんからな。こうして貴様らのような我を倒せるレベルの冒険者を待っていたのよ」
「ふ。苦し紛れの言い訳に決まっている。ならなぜこのサルスター達を殺さない?そんなことが言えるはずならサルスター達を簡単にやれたろ?」
「それではつまらんだろ。どうせなら絶望を与えてやろうとおもってな。この我がわざと貴様らにやられて真実を話し、そして貴様らの王国を我が孫が襲っていることを!」
「な、何!皆早く戻るぞ!今王国を狙われたらヤバい!」
俺は王国が襲われていると聞かされ慌てる。そりゃ誰だって慌てるだろ。でも俺は普通の慌てではなく本当にヤバい方の考えが浮かんでしまい慌て度が半端なかった。
「おいおい。我の最期くらい付き合えよ。大丈夫だ。我の孫が優しくお前達を迎えてくれるはずさ。く、あっはっは!はーっはっは!」
魔王は笑いながらも俺たちに急に攻勢的になり俺たちは魔王の攻撃を避けたりして無傷で帰れるように避け続けた。そして魔王に致命傷を与えられるなら与え続け、魔王が息絶えたのは5日後で俺たちパーティーはなんとか生きていたが流石に体はボロボロで魔力もからっからだった。