プロローグ 2
「それじゃ3人とも。魔王を倒して世界に平和を取り戻そうぜ!」
俺が仕切って言うとモーリスは
「おうよ!ワシ達なら簡単にいけるよのう!なんせ冒険者ギルドの英雄だからな!」
高らかにモーリスは笑いながら言う。
「全く。まだ魔王を倒したわけじゃないよ脳筋。だが脳筋の言うこともわかるぞ。サルスター達ならきっと魔王を倒せる。な!ナウルババア」
サルスターはナウルに言うと、笑顔だけど多分怒ってるナウルは
「そうね。私達ならやれるでしょうね。魔王を倒した後はまずサルスターを始末してやろうかしらね?」
ナウルが言うと3人して高らかに笑う。俺たまにこの光景を見ると組むパーティー間違えたんじゃないかなと思う。よくもこんなに喧嘩も続くよなとも思うし!
「もうこんなところでごねてないで行くわよ!3人とも!」
ナウルがドアをバーンっと開け、俺とモーリス、サルスターは武器を構える。
魔王の間の奥で魔王らしき魔族がふんぞりかえっていた。
「よく来たな。人間どもでこの魔王のもとにまでこれるものはいないと思っていたぞ。貴様らは人間のくせしてよく頑張ったものだ。褒めてやろう」
「魔王なんかに褒められても嬉しくないね!ずおりゃ!」
モーリスは魔王に接近し、武器のオノを振り下ろす。モーリスのオノは魔王に当たる前に見えない壁によって防御される。
「おりょ」
「そう易々と魔王である我に触れられると思うな人間」
魔王が鼻で笑いながら言うとモーリスは
「防御の壁ねぇ。それならもっかい!」
モーリスはまた魔王にオノで斬りかかるがまたも光の壁で防御されてしまう。
「下等種族は学習能力がないのかな?何度やっても無駄ぞ」
「いいか魔王。ワシの筋肉を舐めてるんじゃあない」
「は?」
魔王はモーリスのセリフにこいつ正気かという顔で驚く。
「筋肉だ?そんなものが何につかえる?筋肉があるから我に勝てるわけでもなかろう」
「馬鹿な魔王だな。ワシの筋肉はな、期待を裏切らんのだよ!」
オノを思いっきり振り下ろすモーリス。するとパリーンという音が聞こえ魔王の足に一撃、モーリスの攻撃があたる。
「どうよ。ワシの筋肉。流石だろ?」
「ほう。これは確かに人間にしてはやるな。だが一度我が魔法壁を破壊したところでまたすぐにはってしまえば」
「そんな隙与えるわけないだろ。馬鹿魔王」
サルスターがすかさず魔王の懐に移動し、魔王を斬りつける。
「今度はスピードが早くても剣の威力が弱い剣士か。これは受けつづければ他の魔族であれば辛いだろうが。我にはこの程度全然よ」
魔王はサルスターの斬撃を受けながらも片腕を出し、サルスターを後方に飛ばす。