火属性管轄魔法庁
翌日、再び魔法省の扉を開く。
「いらっしゃいませ、レージ様。お待ちしておりました」
そういってカウンターの女性がお辞儀をする。
「此方が魔法使いの身分証です」
カウンターの手元の方に名前も何も記してない白いカードが置かれた。
「レージ様、此方を手に取って魔力を流して下さい」
俺は言われたままに手に取り、カードに魔力を流す。すると、カードは段々とターコイズの色の様な青い色に染まっていく。そして白い文字で『セルディア王国 No.5076 レージ』と表記された。
「流石、レージ様。ラド様がお話していた通りのお方。その身分証には魔力に反応して色が付く性質のある石を使って出来ています。ですので魔力が多ければ濃く深く色が付きます。最初から白文字で表記されるのは珍しいですね、戦闘力が充分にある証拠です」
カウンターの女性は機械的な表情で淡々とカードの説明をする。
「定期的に魔力を流してみて下さい、魔力の量を測ることが出来ますよ。また、魔力を測ることでカードの色で己の強さを証明することが出来ます」
カウンターの女性はじーっと威圧感のある眼差しで此方を見てくる。
「これで登録は終わりですか?」
女性のことを気にしてないようなフリをするため片手でカードを持ちながらカードをまじまじと見た。
「はい、これで完了です。あとは魔法庁での手続きがあります。ラド様から魔法庁には連絡をいれてあるから今日中に行くようにとのことです」
「分かりました、直ぐに伺いますね」
「そうしていただけると助かります。魔法庁は噴水を越えた所にあります、大通りからいえば噴水の右側の建物ですね。」
ではとカードをポケットにしまいながら早々に立ち去った。
魔法庁はすぐ近くだ、早々にバッジを作らなければ魔法が使えない。2週間暇な可能性があるのだ、火のバッジは早く手に入れて魔法の練習をしたいところだ。
そう思いつつ魔法庁に着いた。魔法庁の入り口は扉は無く、塀のような建物で中はよく見えない。建物の丁度真ん中にあるアーチがかった入り口から中庭の様な芝生が見えた。入り口に入ると囲いと思われたところは部屋になっているようで扉が見えたが、それよりも中庭の方から人の声がするのでそちらに向かう。
すると…
「「「ふぁいやーあろー!!!」」」
と一斉に的に向けて火を放つ魔法師達。ドカンッと激しい音がする。教官らしき人が撃てー!狙えー!撃ちまくれー!と発破をかける。
フンスフンスと言いながらかなり大きなダンベルを持ち上げるごりマッチョ。
剣を振りながら456…457と数えてる人。
ナイフに炎を纏わせて次々に的あてをしている人。
火を両手に纏いながら躍り狂う女性。火を!もっと火を!!!と叫んでいる。………何とも奇妙だ。
ぽかんとしたまま立ち尽くす俺。その光景は何というか、軍の訓練の様な、大道芸人の様な物が混ざったような。…そしてなによりも、暑苦しさがそこら中に漂っている。
そんな俺に赤い髪まで汗で濡れて全身汗でテカテカしたダンベルごりマッチョが汗をタオルで拭きながら話掛けてきた。
「ん?君、ラドさんから連絡きてた子かい?」
そういって左手で大きなダンベルを担ぎ右手を出して握手を求める。
「俺はアーヴィン=ヘニング。この魔法庁を治める者だ。」
どうやら、このごりマッチョはここの偉い人らしい。
短いと思いましたので、次は書けたら早々に投稿するつもりです。