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その後(2)


 翌朝、モーリーが作った朝食を皆で囲む。プリプリ怒ったままのリア、悪ガキに騙されて凹んでる俺、上機嫌なユーリとその状況に困惑しているミラ。



「昨日は付いてきていいって言ったけどやっぱり反対!ユーリは1人で冒険すればいいわ、強いんでしょ?なら大丈夫じゃない!」



「いやぁ〜リアさんまだ昨日の事怒ってるんですか?女のコと勘違いしたのはリアさんじゃないですか、僕は強いですが、一緒にいた方がお得ですよ〜」



「なにがお得よ!昨日は可愛いコだと思ってたけどもう許せん!てかなんで男なのに女の格好してるのよ!」



「え?可愛いでしょ?僕……もう可愛いくないんですか?」



「〜〜〜〜!!!」



リアは声にならない声をあげた後顔真っ赤にしながらも無言で朝食を食べ終える。



「ごちそうさま!とにかくレージ、あたしは反対だから!!」



そう言って何処かへ行ってしまった、シーン静まり返る室内の中黙々と朝食を食べる。俺としては一度は迎え入れた仲間だ、今さらん反故にするのも身が引ける。どうしたものかなぁと思っていると。



「僕がお得って話は本当ですよ、特にレージさんにとっては少なからず得だと思いますよ」



「?」



「僕の魔法、魔王が使う魔法の一種なんです」




「なに!?魔王だと!!」



ミラが驚く。魔王って言ったらヤバいやつなのは100%なんだろうがこの世界にもいるのか……と思っていたらモーリーがその問いを答えてくれる。



「この大陸の半分、魔族領を統める王様ですね。魔族領は瘴気が漂う森、魔の者でなければ生きられない土地とされる為その森を管理するのが魔王となります」



「なるほどな、ありがとうモーリー。魔王もいるんだなこの世界」



「?僕の集落は魔族領の境目にあったんだ、地図で言えば大陸の大体真ん中の位置にあるよ、魔王様に命じられて代々その地を守っていたんだ。だから魔王様直伝の魔法を教えられるよ、レージさん魔法使いでしょ?僕と同じ白魔法の」



「白魔法?なんだそれ?」



即座に質問を投げ返すとミラは理解したらしくユーリの問い掛けに代わりに答える。



「レージはたしか全属性魔法、正確には全ての魔法が使えるんだったな。キュアが白魔法なのではないか?」



その問いにユーリはキョトンとした後思いだしたかのようにあぁそうだったと言って。



「人間の種族じゃ属性に分かれてしか覚えないんだったね。えーと人間の魔法の種別なら聖魔法だね、僕の魔法と一緒なんだ!……といっても僕の魔法は更に特殊なんだけども」



「なるほどな」



「良かったなレージ!私は領主ともいえ子供、魔法の事は書物にて理解したモノしかしらぬ。魔王直伝の魔法ならば魔法の理解もより深まるのでは」




「そうだな。ユーリ、リアには悪いがこれからよろしく頼む」



「ええ、レージさん!こちらこそよろしくお願いします」



白魔法と聖魔法、新しい魔法に胸が高鳴った。


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