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生還


 目を開けると俺の目の前にはモーリーがいた、間一髪モーリーの結界で助かったのだ。



 「じいちゃっ!助かったあぁ〜!!………ってなんでここに?ってかどうやって!!?」



 「愛しい愛しいぃ孫のピンチに駆けつける事など容易い事じゃ!!………とまぁ冗談はさておき先ずはこの状況をどうにかしましょう、魔力は残ってますか?」



 「あぁ、時間止める魔法以外なら大体使えるとは思う」



 「では、『ブレイク』の魔法をありったけの魔力を使い全力でこの天井の土に放ちましょう」



 「『ブレイク』って耕す魔法じゃないか?」


 「ええそうです。………ですが全ての魔法は魔力に寄ってパワーが変わります、本来ブレイクは耕すということは…土を()()()()()()魔法なのです。計り知れない魔力を持つレージならばこの程度の洞窟の土をも掘り返し破壊する事も可能かと。まぁこれは農家の方々の威力の違いからの憶測でしかないですが………ね」



 「一か八かってやつか………どのみち埋まってお陀仏か…いや?じいちゃんの結界があれば無事なんだろうけども…まぁ埋まったままじゃ気が気じゃないし全力でいくぜ!『ブレイク!!!』」



 ドゴーーーーン!!!!



 激しい騒音と共に天から光が漏れ、急な眩しさに目を閉じた。

硬かった洞窟の壁は耕され柔らかいふわふわした腐葉土と化し、モーリーが作り出した結界の湾曲した壁から流れるようにサラサラと崩れ落ちる。


安全を確認し安堵したモーリーが結界を解除する。結界の上に乗っていた少量の土が身体に付くのを払いのけながらモーリーに疑問を問いかけた。



「………なんとかなったか………はぁ、良かった………。てかじいちゃん、どうやってここに来たんだ?」



「わしの()()()()()ですよ。『守る対象にした者の側で強靭な盾となり、あらゆる攻撃も通さない結界生み出す』能力です」



「それでどうやってここまで………」



「守る者の側で盾となる能力なので守る者を心の中でなんとなくイメージして決めるとその者の側に瞬時に移動できるのですよ」



「…………は?」



「ひとまずレージが無事だと言うことをお嬢様方にお伝えしておきますね、すぐ戻ります」


そう言って瞬きの間に消えるモーリー。俺ですらできない能力、まさしく『瞬間移動』だった。


呆気に取られている間の数分も立たぬうちに目の前に現れ、警備兵がこちらに来る手続きもサラッと終わらせているモーリー………じいちゃんもじいちゃんで女神からチートスキルを手にしていたようだ。



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