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メイヤー領へ(2)


空は青く、大地はみずみずしい野菜やら立派に育った果樹やらで見渡す限りに緑が広がっている。


メイヤー領は土地柄農家が多く、それ故に都会的な所はないが比較的裕福な人が多いそうだ。

そんな地域の領主が転生者(?)なのかはわからないが少なくとも関わりがあるらしい。

麦わら帽子に手拭いをしてイキイキと収穫作業をしていたおじさんに領主が住んでいる家を教えてもらい俺達はその家の門を叩いた。


こじんまりとしてはいるが立派な屋敷の中からメイドが現れ、門越しで俺に話しかけてくるが……どうやら凄く警戒しているようだ。



「……本日はどのようなご用件でしょうか?」



「ギルドの掲示板を見て来たのですが」



その言葉を聞いてメイドはハッとした表情をしたがまだ視線を外したままで俺に問いかけた。


「大変失礼ではございますが確認させていただきます、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」



その言葉にピンときた俺は伝わるように詳しく事情を話した。


「掲示板の張り紙に信頼できる方に依頼したいと書かれていたのでこちらに伺いました」



その言葉を聞いたメイドはホッと胸を撫で下ろし、警戒を解いき深々とお辞儀をする。



「先ほどは不躾な態度をとってしまい申し訳ないございませんでした。……何分今からお話する依頼の件でピリピリしている状態でして……貴方はニホン語とやらがわかるのですね、大変お待ちしておりました。どうぞ中へ」



そう言って門を開け俺達は屋敷の中へ入った。案内され部屋の奥の客室へ誘われる。すぐに領主が来るそうなので客室で待っているとーーー



「待たせたな!」



開かれた客室の扉に目をやる…と思っていた目線の先にはメイド以外の顔は無く、視線を下にやると明らかに10代になったばかりであろう幼子が仁王立ちして堂々としていた。

クルクル縦ロールの金髪幼女は無い胸を張ってエヘンッとしている。ザ・貴族のお嬢ちゃんのようなフリルのスカートの衣装と幼子とは思えぬキリッとした大人びた瞳の彼女はこの領主様らしい。



「わざわざ来ていただいて嬉しく思うぞ!私の名はミラ=メイヤー!!この領地を納めている」



と言いながら握手を求めてくる、俺達は伸ばされた手に聞き手を差し出すと小さな手ながら力強く握手された。



「早速だが依頼の内容を話したいのだが、まず名前を伺ってもいいか?」



ミラは見た目はお嬢様だが、発する声はハキハキとしていてまるで子供にはみえない対応で、それでいて友好的な笑みでこちらに話し掛けてくるその姿はやはり完全に可愛らしい子供で守りたくなるような何とも言えない気持ちになる。



()()です。よろしくお願いいたします、それから隣にいるのはリアです」



俺は名前を告げると急にクククッ…とミラが笑い出した。何に笑っているのか分からずただ呆けていると……



「そうか、()()か、その名は偽りだろう。君の本当の名前は()()()なんじゃないか?」



ズバリそうだろうと言われ、俺は警戒し、リアは俺の後ろに隠れるように身を引いた。ミラはそんな姿に少し笑いつつ俺達を落ち着かせる様に手で待てと合図を送った。



「そんな警戒せんでいい、私は寧ろお主達の味方だ。や、正確にはこれから協力関係になるつもりでいる。まずはレージ、お主に会わせたい人がいる」



そう言ってミラはメイドに目線を送る。メイドはうやうやしく礼をして部屋を出ていった。すると少しして扉が開かれ……




「お呼びでしょうか?お嬢様」



一人の老執事が現れた。

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