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第82話〜A・B・C組代表3人組

 




《スイレン視点》




…眠い。


とにかく眠い。


昨日は何時に寝たんだっけ…?


…いや、普通に0:00過ぎてたから今日か……


…どうでもいいや。



今の時間は……あぁ、もう昼休みか。


…うぅ〜ん……


お腹も空いてないしなぁ……



…………。



…もう少し寝るかな?


それじゃあ、放課後までおやすみ〜♪



ぐぅ〜〜………♪







「…起きなさい!」



《ゴンッ!》



「…っ!!?」




いったぁぁぁ!!?


何!?

誰!?




「つ〜〜〜…っ!!もう!誰!?ボクの昼寝の邪魔をするのは!?」


「目が覚めたみたいね?」




…何だ、悠希か。




「全く…昼休みなんだからゆっくり寝させてよ。」


「どうせ一日中寝てたんじゃないの?」


「…うっ!?な、何故その事を…!?」


「いつもの事じゃない。」




…あ、それもそうか。




「ほら、早く起きてよ〜。」


「…あれ?カゲリも来てたの?」


「うん♪」


「カゲリがどうしてもアンタに聞きたい事があるみたいよ?」




へぇ…

カゲリが聞きに来るなんて…



…それって悠希が来る意味無いよね?




…まさか起こし役?


だとしたら人選ミスだよ?


まだ頭が痛いもん…






「…で、聞きたい事って何?ボクとしては、早く済ませてまた寝たいんだけど…」


「…アンタは一体1日に何時間寝たら気が済むの?」


「えっとね…」


「いや、本気で答えられても困るわよ。」




聞いたんだから答えさせてよ!?


せっかくボケようと思ったのに…




「…まぁ、いいや。ほら、早く聞きたい事言わないと寝ちゃうよ?」


「えっとね…その…」









「…キョーヤの好きなタイプを教えてほしいなって思って……」


「「…………。」」




…それ、本人に聞いたら?


何でボクに聞くの?




「…アンタ、そんな事聞くためにここに来たの?」


「い、いいじゃん!ユーキだって気になるでしょ!?」


「いや、まぁ…確かに気になるけど…」




…近くに本人がいたら面白そうなのに…


絶対、『そ、そんなの興味無いわよ!!』とか言うんだろうなぁ…


やっぱり悠希はツンデレだね。




「…変な事考えてたら殴るわよ?」




…バレた!!?




「と、とりあえず!それはその人の心を読まないとわからない事なんだから、ボクにはそれを調べる事はできないよ!」


「そっかぁ…。残念だなぁ…」


「…私も長い間一緒にいるけど、どういう子が好きとかって話は聞いた事が無いわね…」




…っていうか、彼って未だに初恋とかしてないんじゃないの?






「…まぁいいや♪きっと私がキョーヤと一番仲良しだもん♪」


「「………は?」」




いきなり何を…?


しかも、根拠も無いのに…




「何ふざけた事言ってるのよ?アンタ、恭也と違うクラスのくせに。」


「クラスは別でも部活は一緒だもん!」




…ボク、クラスも部活も違う……



…………。






「…でも、ボクが一番恭也と仲良しだと思うんだけど?」


「…アンタが?何でよ?」


「あまり関わってるように見えないけど…」




確かに学校ではあまり関わり無いけど…






「…ボク、3日に一回は彼の家に遊びに行ってるよ?」


「「…!!!?」」




主に夕食を食べにだけど……




「…そ、それがどうしたのよ!?私なんか小さい頃からずっと恭也と一緒なんだから!」


「わ、私なんかキョーヤに抱きしめてもらった事もあるよ!」


「ボクもあったな…」




抱きしめられたっていうより、お姫様だっこだけど…




「わ、私なんか一緒にお風呂入った事もあるわよ!」


「キョーヤと!?…でも、それって小さい頃の話じゃ…?」


「事実は事実よ!」


「一緒に入った事は無いけど、似たような状況ならあるよ?」


「「…!!?」」




怖い映画を見て、一人じゃ怖くてお風呂に入れなかった時、ドアの向こう側にいてくれたなぁ…


あ、でもこれはやっぱり違うよね?



…いや、面白そうだから黙っておこう♪




「わ、私は恭也と一緒の布団で寝た事あるわよ!」


「ユーキ…それも小さい頃の話?」


「…うっ!?」


「それに私も寝た事あるよ?」


「ボクもあるよ。」


「う、うるさいわね!いつの話かは関係ないわよ!」




…もう自慢する話が無いんだろうなぁ…






「わ、私は…!キ、キョーヤに……キ…キキ……キス…したことあるもん!!」


「ウソ!?アンタが!?」


「あるもん!!」


「あぁ、あの時?本当にキスしたんだ?」


「え…?知らなかったの…?」


「予算の都合上、あそこには隠しカメラも盗聴器も設置してなかったからね。」


「アンタ…学校にそんなの設置してたの?」


「まぁね。」




情報屋として、それくらいはやらなくちゃ。


ちなみに、場所や個数はトップシークレット♪




「へぇ…まさか本当にキスするとは思わなかったよ。意外と勇気あるね?」


「…で、でも…恥ずかしかったから、ほっぺに…」


「それはキスにカウントしないわよ!」


「えぇ!?ダメなの!?」


「ダメよ!ちゃんと口にしないと!」


「…じゃあ、間接キスは?」


「それもダメに決まってるじゃない!」


「…だよね。それも含めちゃったら、ボクは恭也と3回もキスした事になるもんね。でも、その内1回はちゃんと……………」






・・・・・・






…しまったぁぁぁ!!!


そんな事言っちゃったら…!!




《ガシッ!》



「…スイレン?その話、詳しく説明してくれない…?」


「ひぃぃぃぃぃ!!?」




悪魔降臨!!?


ファンのみんな、ゴメン!!


ボク、今回で終わるかも!?










〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「…全く!事故なら事故ってちゃんと言いなさいよ!」


「…大丈夫?」


「うぅ〜〜……!!」




…大丈夫じゃないよ!


これ、絶対にタンコブできてるって!


本当、悠希は容赦ないね!



…まぁ、恭也や大地よりはマシな扱いだけど…






「…それで?アンタが恭也と一番仲が良いのはわかったけど、アンタは恭也の事好きなの?」


「いや、別に♪」



《…ゴンッ!!》



「いたっ!?」




え!?

何でまた殴られるの!? 




「ちょっと!何でまた殴るの!?」


「アンタがふざけた発言するからよ!」




ふざけた発言って…


ライバルが増えるよりいいと思うんだけど…?


それに、恋愛はするより見てる方が面白いからね♪




「アンタ、恭也の事が好きじゃないなら何でそんなに仲がいいのよ!?」




いや、そんなの決まってるじゃん?




「友達だから。」


「何でただの友達がキスまでするのよ!?」


「だからあれは事故だって。」


「うぅ〜!」


「…って事は、スイレンはキョーヤと付き合う気は無いの?」


「え…?」




う〜ん…

そう聞かれると…




「全く無い…とは言えないかも…」


「アンタは一体どっちなのよ!!?」


「ひぃ!?」


「ユーキ!落ち着いて!」




悠希が怖いよ〜…!


答えによっては今度こそ…?


…ヤダ!!

ボクはまだ死にたくないよ!?




「正直に答えなさい!アンタは恭也の事をどう思ってるのよ!?」




恭也の事……


正直にって言われてもなぁ…






「…彼の事は『友達』として好きだよ。でも、彼を『恋愛の対象』として見た事は無いよ。」


「…本当に?」


「ウソじゃないよ!…ただ、彼がボクと付き合いたいって言うなら…ボクは断らないと思うけどね。」


「…?何で?キョーヤのことを恋愛の対象として見てないなら付き合う必要なんかないんじゃないの?」


「うーん…自分でもよくわからないなぁ…」







…最近、彼にどうしても会いたいと思う時がある…


だから、どうでもいい理由で彼に会いに行く事も多くなった…



彼といつも一緒にいたい…とまでは思わない。


…でも、彼がいないと寂しい気持ちになる…




何でこんな気持ちになるのか…


ボクにもよくわからない…



もしかして……


ボクは彼の事を本気で…?




…いやいやいや!


そんな事あるわけないよ!


単純に、彼をからかうと楽しいから会いたいだけだよ!


うん、きっとそうだ!






「ふぅん…じゃあ、最後に一つだけ質問よ。」


「…?何?」







「アンタ…今までに恋ってした事ある?」




…恋?


ボクが?


そんな事あると思う?




「そんな事あるわけないじゃん?」


「そう…」


「ねぇ、ユーキ?もしかしてスイレンってさぁ、気づいてないだけなんじゃないの?」




…?

気づいてない…?


何に?




「そうみたいね。…だとしたら意外と厄介かも…」


「そうだよね…」




おーい?


よくわからない話はやめてくれない?




「気づいてないって…どういうこと?」


「…自分で考えなさいよ。」


「え〜?」




いつもいろんな情報教えてるんだから、教えてくれてもいいじゃん?




「カゲリ、そろそろ行くわよ。」


「え?あ、うん。」


「ちょっと待ってよ!?気になる事を言ってそのまま逃げる気!?」


「そうよ。」




あれ!?

認めた!?




「たまにはアンタも知らない事があってもいいんじゃない?」


「イヤだよ!気になるじゃん!寝れなくなったらどうするのさ!?」


「アンタは少しくらい寝れなくなった方がいいわよ。それじゃあ。」


「バイバ〜イ♪」


「あ!ちょ…!」




………。


…行っちゃった。






…ボクが気づいてないこと?


悠希たちにとっては、それが厄介なこと…?


そして…


その直前に聞かれたこと………




『アンタ…今までに恋ってした事ある?』




…これはもう、一つしか無いよね?




ボクが彼の事を……ってこと。




…別に気づいてないわけじゃない。


ただ、ボクにとってその感情は邪魔なだけ。


他のみんなを見ているとよくわかる。


『好き』って思うだけで、その人とはいつも通りに接する事ができなくなる。


ただの友達としてなら、何も考えずに普通に接する事ができる。



…だから、ボクは友達でいる事を選んだ。


その方が楽しそうだから…


そう、恋愛はするよりも見ている方が面白い。






…でも……


その選択で本当に幸せになれるのかなぁ…?



彼もいつかは誰かと付き合うかもしれない…



その時、ボクは……?










…やめた!


深く考えるのはボクに向いてない!


単純に考えよう!



彼とはいつも通りに接する!


それでOK!


実際、それが今のボクには幸せな事なんだからそれでいいんだ!




…よし!


そうと決まったら今日も彼の家に遊びに行こうっと♪


今日の夕飯は何にしてもらおうかなぁ…♪




《…グ〜♪》



…お腹空いた……


そういえば、まだお弁当食べてないんだっけ…


…少しだけでも食べておこうか。


時間はあまり無いけど、全く食べないよりはマシだよね?


え〜と、確か今朝買ったコンビニ弁当がここに……



《ゴソゴソ…》



…確かここに……



《ゴソゴソ…》



………。



《ゴソゴソ…》



……あれ……?


……無い………!?


何で!!?



《ペラッ…》



ん?

何この紙…?









〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


スイレンへ



今日、弁当忘れたからもらうわよ。


お金は後で払うから。



悠希より


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




…………は?

三人組シリーズの3作目です。          会話メインなので、あまり面白くは無いと思いますが……                      とりあえず、短いですが今回はこの辺で。     感想・評価・意見・質問・要望・助言など、お待ちしています!

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